2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧
2008年に米国で出版された「お金と富の哲学~成功する人は読んでいる」にマックスウェーバーの「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」(以下「プロ倫」という)が紹介。「資本主義の精神において重要なのは、貪欲や消費ではなく、秩序の創造と資源…
バナナの世界史――歴史を変えた果物の数奇な運命 (ヒストリカル・スタディーズ) ダン・コッペル氏はサイエンスライター。 バナナのファクト ・果物のうち国産と輸入の比率は6:4、輸入果物のうち半分がバナナ、バナナは日本人の果物の消費量20%を占めてい…
今こそ読みたいマクルーハン小林氏は経営コンサルタント。「 私たちの社会は常に新しい「メディア」に直面してきました。」 マクルーハンの主張「メディアはメッセージ」 普通、メディアとは「媒体」を表すが、その時私たちはメディアによる情報伝達の内容に…
デカルトの悪魔はなぜ笑うのか: 100のアナロジーで読む素晴らしき科学の世界 科学とアナロジー(たとえ話)は密接な関係 科学はわかりにくいと思われがちだ。難しい数式や途方もなく大きいものと小さいものが出てくるからだ。直感も通じにくい。だから科学を教…
今を生きるための「哲学的思考」 黒崎氏は哲学者。「本当の哲学は、今、そこに起こっていることについて、「本当にそうなのか?」と、自分で考えるためのものなのです。」 1755年ヨーロッパの覇権国ポルトガルの首都リスボンは地震により壊滅 1755年のリスボ…
茶の世界史―緑茶の文化と紅茶の社会 (中公新書 (596)) 角山氏は西洋経済史の研究家、本書は1980年!の出版。 16世紀に日本を訪れたヨーロッパ人は茶の湯の文化に深い憧憬を抱いた。茶に見せられ茶を求めることから、ヨーロッパの近代史は始まる。なかでもイギ…
木材、石炭、シェールガス 文明史が語るエネルギーの未来 (PHP新書) 本書は2014年5月の新刊。 本書はエネルギーと環境に関する遺言~「あとがき」より 40年近くに渡ってエネルギー関連の業務につき、その後半のおよそ25年を世界のエネルギー情勢の調査・分析…
ジョージ・ソロス(George Soros、1930年8月12日 - ) ハンガリー・ブダペスト生まれのハンガリー系およびユダヤ系アメリカ人の投機家・投資家・ヘッジファンドマネージャー。哲学者、慈善家、自由主義的な政治運動家でもある。自身を「国境なき政治家」と称…
幕末日本探訪記 (講談社学術文庫) 本書後扉より、「英国生まれの世界的プラントハンターが、植物採集のため幕末の長崎、江戸、北京などを歴訪。日本の文化や社会を暖かな目で観察する一方、桜田門外の変、英国公使館襲撃事件や生麦事件など生々しい見聞をも…
監獄の誕生―監視と処罰フーコーはフランスの哲学者。監獄の歴史を通じ、現代の権力がどの様に成立しているかを論ずる。 フーコーによるパノプティコンの説明 ベンサムの考えついたパノプティコンはこうした組み合わせの建築学的な形象である。その原理はよく…
クルマよ、お世話になりました: 米モータリゼーションの歴史と未来 アルヴォード氏はフリーライター、「アメリカはいかにしてクルマ大国になったのか?」、原著は1999年発刊。 現在の自動車に依存した社会は1920年代に始まる クルマは石炭と鉄鋼産業、製鉄工…
イタリア料理に行って「ピザはないのですか?」と聞いたら「いわゆる高級レストランでは出さない、」と言われた。調べたところ、当初ピザは屋台や路地売りされていた。それでは伝統的イタリア料理とはどういうものか? イタリアは1861年に統一されるまで、ド…
ネアンデルタール人 奇跡の再発見 (朝日選書)小野氏は考古学の研究家、 1856年ネアンデルタール人はドイツネアンデルタール渓谷の石灰採掘所で発見 実際に骨が発見されたのは、1856年8月初旬の事だ。(中略)フェルトホーファー・キルヒェ洞窟に隣接する小フ…
宇宙人の探し方 地球外知的生命探査の科学とロマン (幻冬舎新書)鳴沢氏は日本におけるSETI (SETI Search for Extra‐Terrestrial Intelligenceの第一人者。「人類永遠の謎は、いまやSFではなく現実の科学のテーマになった。」本書の帯は「なぜ2014年見つかり…
光る生物の話 (朝日選書) 下村脩博士が初めて入門書を書き、生物発光の特徴、研究史、化学、発光の目的、応用など、生物発光のすべてをやさしく説明する。 下村氏は如何に世の中を変えたか?蛍光イメージングとノーベル賞 生物発光物質の研究は蛍光イメージ…
量子コンピュータ―超並列計算のからくり (ブルーバックス) 竹内氏は量子コンピュータの研究者。 『「量子ビット」を使うと、なぜ「超並列計算」ができる?莫大な計算結果の重ね合わせ状態から、答えを1つに確定できるのはなぜ?』 量子コンピューターの概念((…
+(プラス) -(マイナス) ×(かける) ÷(わる)のはじまり (中経の文庫) 原島氏はサイエンスライター。「数式と記号のはじまりの物語を知れば、算数・数学の世界により親しめる! 」 数学の記号とは 各々の記号はそれ単独では「意味」を持たない。記号は常に、数式…
お菓子でたどるフランス史 (岩波ジュニア新書)池上氏は中世ヨーロッパ史の研究家 フランス革命(1789~)がレストランを造った フランス革命後、特権階級であった貴族の多くは没落しましたが、市民の中には富裕化への道をあゆむ者もいました、貴族の館に務めて…
氷河期の「発見」―地球の歴史を解明した詩人・教師・政治家 ボウルズ氏はサイエンスライター。氷河期という概念が成立する過程を綴る。 氷河期の発見 19世紀、化石や地層の科学的研究が始まった。聖書に基づく洪水説も根強かったころ、画期的な新説が登場し…
紅茶スパイ: 英国人プラントハンター中国をゆく ローズ氏はジャーナリス出身、「19世紀、中国がひた隠ししてきた茶の製法とタネを入手するため、英国人凄腕プラントハンター/ロバート・フォーチュンが中国奥地に潜入…。」 ロバート・フォーチュン(1812-188…
〈科学の発想〉をたずねて 自然哲学から現代科学まで (放送大学叢書 12)橋本氏は科学史の研究家。「今では覆された過去の科学理論が意外に筋の通った理論であること、そして現代にまでつながる科学理論の構成要素には、よく見ると不思議な考え方が含まれてい…
仏像鑑賞入門 (新潮新書) 島田氏は宗教学者、「すぐれた仏像に親しむことは、現代日本人の「特権」である。」 6世紀の仏教伝来~欽明天皇は仏像に圧倒 「日本書記」では、百済の聖明王が家臣を遣わし、釈迦仏の金銅仏一躯、幡蓋(はたきぬがき、装飾)、経論な…
水危機 ほんとうの話 (新潮選書) 沖氏は気候変動と水循環の研究家。「水問題の第一人者による、“水に流せない話”地球の水はいつかなくなるのか?」 地球にある水の量・・40億年変化していない 地球表面を覆う水の総量 1.4×10^21 14億㎞^3 地球の体積で比較を…
ひとの目、驚異の進化: 4つの凄い視覚能力があるわけ チャンギージー氏は理論神経生物学。「なぜ、ひとの脳は、人工的な文字(アルファベット)を上手く処理できるか?」 視覚系には、ものに似た視覚的刺激をものと解釈するための、生得的メカニズムが存在 この…
ひとの目、驚異の進化: 4つの凄い視覚能力があるわけ チャンギージー氏は理論神経生物学。「なぜ、ひとの脳は、人工的な文字(アルファベット)を上手く処理できるか?」 視覚系には、ものに似た視覚的刺激をものと解釈するための、生得的メカニズムが存在 この…
砂糖の世界史 (岩波ジュニア新書)川北氏は西洋史の研究家、茶や綿織物とならぶ「世界商品」砂糖に注目する。 砂糖と砂糖きびの始まり~Wikiより 砂糖の生産は、まずサトウキビを利用して始まった。砂糖きびの原産地は、インドネシアと考えられる。紀元前2000…
ブラックホール戦争 スティーヴン・ホーキングとの20年越しの闘い サスキンド氏は理論物理学者「ブラックホールの相補性」や「ホログラフィック原理」といった新しいアイデアが生まれ、それらは今では世界中で盛んに研究されるにいたっている。 ブラックホー…
コーヒーが廻り世界史が廻る―近代市民社会の黒い血液 (中公新書) 臼井氏はドイツ文学の研究家、1992年の刊行。「東アフリカ原産の豆を原料とし、イスラームの宗教的観念を背景に誕生したコーヒーは、近東にコーヒーの家を作り出す。」 イスラム神秘主義の修…
僕らは星のかけら 原子をつくった魔法の炉を探して (ソフトバンク文庫) チャウン氏はサイエンスライター、「好奇心を持った原子=人間は、いかにして自分たちの身体を構成する原子の起源を発見したのか?」 デモクリトスの原子論 物体をどこまで小さく分割でき…
石油を読む―地政学的発想を超えて (日経文庫) 原氏は経済官僚、「高騰する原油価格の主原因はどこにあるのか?」2007年の出版、私見では時間の経過は本質に影響を与えていない。 石油の埋蔵量は経済予測 石油の埋蔵量に関する将来の見通しは、よく誤解される…