2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧
科学するブッダ 犀の角たち (角川ソフィア文庫) 佐々木氏は仏教学の研究家。科学と仏教。このまったく無関係に見える二つの人間活動には、驚くべき共通性がある。(裏表紙より) 神の視点 「神の視点」という言葉は、本当に神がいるとかいないとかそういう次…
日本書紀の謎を解く―述作者は誰か (中公新書) 森氏は日本語の古語の研究家。 巻頭に「皇極紀」の口絵がある。口絵後から4行目に歌謡が挿入されている。 波魯波魯儞 渠騰曾枳舉喩屢、之麻能野父播羅。(原文) ハロハロニ コトソキコユル シマノヤブハラ(フ…
五反田駅はなぜあんなに高いところにあるのか(東京周辺 鉄道おもしろ案内) 長谷川氏は著述業、本書は「鉄道のうんちく話や楽しみ方を教える面白エッセイ。」 五反田駅 東急池上線の五反田駅。ここのホームはちょっと異様だ。山手線、埼京線をまたぐ巨大なラ…
名画で読み解く ハプスブルク家12の物語 (光文社新書 366) 中野氏は西洋文化史の研究家。13世紀から1918年オーストリア・ハンガリー帝国解体までの650年欧州に君臨したハプスブルグ家、本書では彼らを描いた名画で物語を読み解く。12の名画の一つがルドルフ2…
宇宙の夜明けにある巨大天体ヒミコの姿 がハッブル宇宙望遠鏡とアルマ電波望遠鏡の観測で明らかに、と発表。 東京大学宇宙線研究所の大内正己准教授(カブリ数物連携宇宙研究機構科学研究員を併任)らは、ハッブル宇宙望遠鏡とアルマ電波望遠鏡による最新の…
焦点:宇宙にゴールドラッシュ到来か、「水確保」が課題に (ロイター) - Yahoo!ニュース 11月21日、宇宙で鉱物資源を採掘するという発想は、もはやサイエンス・フィクションではなく、商業的に現実味のあるものとなりつつある。写真は小惑星ベスタを目…
新たな島、二つの火口を確認…マグマが上昇 海上保安庁は22日、小笠原諸島(東京都)の西之島付近で噴火により出現した新しい島について、航空機から観測したところ、二つの火口を確認したと発表した。(yahooニュース) どうして島ができるか?ユーチュー…
天文学の誕生――イスラーム文化の役割 (岩波科学ライブラリー) 三村氏は中世科学史の研究家、本書では1冊の本に着目する。 この書物が、ギリシャ天文学の立役者、プトレマイオス(100頃~170頃)の「アルマゲスト」に基づいて、ナスィールッディーン・トゥー…
最近様々な処で現象学という言葉を目にし、気になっていた。 これが現象学だ (講談社現代新書) 谷氏は哲学、倫理学の研究者。「あなたと私が現象学だ」という序説で、フッサール(1859-1938)の現象学について解説している。 現象学 現象学の基本姿勢は「事…
先生はえらい (ちくまプリマー新書) 内田氏は評論家、武術家。本書は以下の言葉で締めくくる。 私たちが「あなたはそうすることによって、私に何を伝えたいのか?」という問いを発することのできる相手がいる限り、私たちは学びに対して無限に開かれています…
ハワイ・米国への移民、一転排除の歴史 日本人の米国へに移民は1885年ハワイへ初めて行われ、その後日露戦争後の日本の不況により1900年初頭まで行われた。1924年には外国人 移民制限法(排日移民法)の成立、その前年1923年には日英同盟の破棄など、その背景…
イスラム帝国 世界史図説ヒストリカより 610年ムハンマドが布教を開始し、短期間で、8世紀半ばにはピークを迎える。東西交易、農業灌漑の発展によってアッバース朝は繁栄し、首都バクダットは世界最大の都市だった。アッバース朝では、エジプト、バビロニア…
1872年12月ジョージ・スミス、大洪水の発見 大英博物館のジョージ・スミスはアッカド地方のチグリス川上流ニネヴェの遺跡から発見された粘土板の解読内容を聖書考古学会で発表した。「船がニシル山に止まったと言う記述に捕らえられた。それには、鳩をはなし…
アジア史論 (中公クラシックス) 宮崎市定(1901~1995)東洋史学者 東アジア・西アジア・ヨーロッパの3つの小世界は現今までに、それぞれに古代史的発展、中世史的発展、近世史的発展の三段階を経たと思われる。ししいて、各個の時代的発展は、三つの世界に…
若田光一船長、のtwitterにすばらしい画像が掲載されている。 https://twitter.com/Astro_Wakata ソユーズとは(Союз) ところで若田氏が乗り込んだソユーズとは如何なるものか?ソユーズは、ロシアの1 - 3人乗り有人宇宙船。ソ連の有人月旅行計画のために製…
振仮名の歴史 (集英社新書) 今野氏は日本文学の研究者。本書の帯で振り仮名の多様性が一目でわかる。概念の説明、発音の表記、言い換え、外国語の導入、、、。昭和期に入り当用漢字とともに振り仮名は制限された、しかしながら表現においては今もルールに縛…
地球の内部で何が起こっているのか? (光文社新書) 海洋研究開発機構『地球深部探査船「ちきゅう」』プロジェクト関係者により執筆された。 ちきゅう 「ちきゅう」全長210m、高さ160m、6万トン級の世界最大級の研究船で2005年竣工、水深約4,000mの海底か…
マグネシウム文明論 (PHP新書) 矢部氏はレーザー核融合の研究者、マグネシウムの産業化のため大学発ベンチャーを設立。氏の「石油に代わる新エネルギー資源」のロジックは以下の通り。 マグネシウムをエネルギー技術に活用 ①マグネシウムは25メガジュール(m…
マンガ おはなし数学史―これなら読める!これならわかる! (ブルーバックス) 仲田氏は数学の教育者をへて、数学旅行者(!)。本書は「数学の歴史を、面白ギャグ満載のおはなし仕立てで懇切丁寧に説明」したもの。 天秤の機能 両方同じだけ足したり引いたりか…
日英同盟とは日本とイギリスとの間の軍事同盟、第一次日英同盟は、1902(明治35)年1月30日に調印され即時に発効した。その後、第二次1905年、第三次1911年と継続更新され、1923年に失効した。第一次世界大戦までの間、日本の外交政策の基盤となった。(Wiki…
数量化革命 クロスビー氏は米国の歴史学者。ヨーロッパ帝国主義が驚くべき成功を納めた原因を「事物を数量的に把握する思考方法」に求める。 1560年「節制」ブリューゲル画 そのテーマとは、秩序を求める切実な欲求である。「節制」の登場人物の多くは何らか…
科挙とは 中国で598~1905年、髄から清の時代まで行われた官僚登用試験である。(WIKI)現在の国家公務員総合職試験に相当するものである。 科挙―中国の試験地獄 (中公新書 (15)) 宮崎氏は東洋史の研究家、1995年没。本書は1963年(!)出版。 中国の政治思…
今は存在しないシュメル語、20世紀に現在のイラクのウルク、ユーフラテス川沿いの古都、で発掘された事により解読された。 イラスト:出展メソポタミヤ文明70ページ 中田一郎著 シュメル―人類最古の文明 (中公新書) 小林氏はオリエント文明の研究者 。 最古…
マンガの描き方―似顔絵から長編まで (知恵の森文庫) 手塚治虫氏はまえがきで以下の様に書いている。 あくまでも、この本は手ほどきである。この本1冊で、何百人か、何千人かの、今まで描いたこともなかった人たちが漫画をちょこっと描いてみる、それで目的…
DNAというと遺伝子、世代を超えてゆっくり変化する静的なイメージを持ってた。種のレベル、個体レベル、で言えばその通り、一方生物を構成する細胞のレベルではまったく違う速度で機能している。 DVD&図解 見てわかるDNAのしくみ (ブルーバックス) 本書はJT…
現代アートとは? 芸術史的特徴を見ると、「近世美術」と「近代美術」の一部は教会や王侯貴族が美術の担い手だった時代の美術、「現代美術」は富裕層が美術の担い手になっている時代の美術という傾向も見出せる.(Wiki) 現代アート、超入門! (集英社新書 48…
量子コンピュータ 従来の計算機(量子計算機に対して、古典計算機という)は1ビットにつき、0か1の何れかの値しか持ち得ないのに対して、量子計算機では量子ビット (qubit; quantum bit) により、1ビットにつき0と1の値を任意の割合で重ね合わせて保持するこ…
TVで報道される中東の国々は茶色の乾燥した地域という印象を持つ一方、最古の都市文明が発展した地域でもある。このギャップが解消できないでいた。 森と文明の物語―環境考古学は語る (ちくま新書) 安田氏は環境考古学の研究者。花粉は、スポロポレニンと呼…
国家公務員・総合職試験 TOEFLが導入される事に決まったとの事である。そもそも総合職試験とは?と調べたらかつての国家公務員Ⅰ種試験でいわゆるキャリア官僚を選抜する試験の事だった。キャリア官僚と接点もなく役人の世界がどういう世界かと思って手にとっ…
アルバレス仮説~6,500万年前の恐竜絶滅と巨大隕石 既に1,980年代より6,500万年前のイリジウムの濃度の濃い地層がある事が知られており、アルバレス親子(物理学者の父と地質学者の息子)が恐竜の絶滅と巨大隕石の衝突には関係があるのではないかという仮説…