小笠原 ’新島’ はどうして生まれたか?
新たな島、二つの火口を確認…マグマが上昇
海上保安庁は22日、小笠原諸島(東京都)の西之島付近で噴火により出現した新しい島について、航空機から観測したところ、二つの火口を確認したと発表した。(yahooニュース)
どうして島ができるか?ユーチューブの「日本列島の誕生」が参考になる。
新たな島ができるメカニズム
太平洋プレートがユーラシアプレートとフィリピンプレートにぶつかり、太平洋プレートは海水を多く含んだ状態で下にもぐり込む。太平洋プレートは熱により溶解、水分と反応し火山活動を生じさせる。従って太平洋プレートが沈み込む上、フィリピンプレートの縁に海嶺を形成している。
http://www.miraikan.jst.go.jp/sp/deep_science/special/new/guide_01_02.html
海嶺の日本列島への衝突
フィリピンプレートは南から北に移動、その力が伊豆半島から小笠原に連なる海嶺を常に日本列島に衝突させている。丹沢の地形、伊豆半島の自身、三宅島の噴火などはこの動きの中で発生している。そして今回の新島もこの一環と捕らえられる。
日本列島の土台
日本列島を時間的に大きく俯瞰してみると太平洋の反対側から1.5~2億年かけて移動してきた太平洋プレートの上に堆積していた地層が太平洋プレートの沈み込みの処ではぎ取られ隆起してこれが日本列島の土台を形成させた。
平氏は地学の研究者、1990年出版当時は東京大学教授の地質学研究者(現在はJAMSTEC地球深部探索センター長)、上記画像と本書は1980年代の南海トラフの研究に関するものである。日本列島の成り立ちを以下の様に説明する。
新しい日本列島の地史は、深海の化石を基に組み立てられ、プレートの水平運動を考えたダイナミックで地球的視野にたった考え方によって根本から書き換えられたのです。その考えの基本は、海洋底の沈み込む場所、海溝で、深海の堆積物や海洋地殻の一部がブルドーザーで土砂をかき進めるがごとく、はぎとられ、陸側に付け加わる作用、付加作用で日本列島の土台が出来上がったということです。(まえがきⅳ)
蛇足
以下に要約。
小笠原の小島は太平洋を1.5億年かけて横断したプレートが再度火山化したもの。