2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧
ニシンが築いた国オランダ―海の技術史を読む 田口氏は海事分野の研究者、16~18世紀、資源の乏しい小国オランダはニシン漁業で財をなし、欧州一の繁栄を誇った。オランダ黄金時代の栄光を海洋技術の発展とともに描く。(2002) ニシンが築いたオランダ オランダ…
森と日本人の1500年 (平凡社新書) 田中氏は森林ジャーナリスト、今ある緑はどんな経緯を経て生まれたか。現代につながる森と人の歩み。 (2014年) 明治時代以前 江戸時代は、薪や炭こそ山の重要産品だった。都市部へ薪炭を供給することが、山村の最大の役割で…
日本語の科学が世界を変える (筑摩選書) 松尾氏は科学ジャーナリスト、日本の科学・技術が卓抜した成果を上げている背景には「日本語での科学的思考」が寄与している。科学史の側面と数多の科学者の証言を手がかりにこの命題に迫る。 (2015) 科学という概念…
日本語の科学が世界を変える (筑摩選書) 松尾氏は科学ジャーナリスト、日本の科学・技術が卓抜した成果を上げている背景には「日本語での科学的思考」が寄与している。科学史の側面と数多の科学者の証言を手がかりにこの命題に迫る。 (2015) 科学という概念…
木材と文明 Jラートカウ氏はドイツの環境史学の研究者、ヨーロッパは、文明の基礎である「木材」をどの様に利用してきたか?(2013) 19世紀米国の機械は木材で出来ていた 木材は燃料であり、基本的な物質だった 木材は、数千年にわたって、もっとも重要な、い…
土の文明史 モントゴメリーは地形学の研究家。文明が衰退する原因は気候変動か、戦争か、疫病か?古代文明から20世紀のアメリカまで、土から歴史を見ることで社会に大変動を引き起こす土と人類の関係を解き明かす。(2010年) 土壌はわずか30㎝から1mの深さ …
量子が変える情報の宇宙 バイヤー氏は物理学の研究者、情報ビットは電子ビットから量子ビットへ。量子ビットの奔放な振る舞いの謎を知る。 (2006年) “IT is from BIT. 「“IT(それ)”、すなわち物質世界は、その全体あるいは一部分が“BIT”、すなわち情報から…
「ポッキー」はなぜフランス人に愛されるのか? 海外で成功するローカライズ・マーケティングの秘訣 三田村氏はフリーのジャーナリスト、スーパーで売っているごくごく普通のスナック菓子もまた、海外の消費者に高く評価され、着実にマーケットシェアを伸ばし…
「ポッキー」はなぜフランス人に愛されるのか? 海外で成功するローカライズ・マーケティングの秘訣 三田村氏はフリーのジャーナリスト、スーパーで売っているごくごく普通のスナック菓子もまた、海外の消費者に高く評価され、着実にマーケットシェアを伸ばし…
フロー体験 喜びの現象学 (SEKAISHISO SEMINAR) チクセントミハイ氏は心理学者、 幸福、喜び、楽しさ、最適経験などの現象学的課題の本質を総合的に解明した労作。(原書1990年、翻訳1996年) 目標は簡単すぎれば退屈、難しすぎると感じれば不安 フロー状態 「…
フロー体験 喜びの現象学 (SEKAISHISO SEMINAR) チクセントミハイ氏は心理学者、 幸福、喜び、楽しさ、最適経験などの現象学的課題の本質を総合的に解明した労作。(原書1990年、翻訳1996年) 目標は簡単すぎれば退屈、難しすぎると感じれば不安 フロー状態 「…
トクヴィル 平等と不平等の理論家 (講談社選書メチエ) 政治思想史の研究家宇野氏による、フランスの思想家トクヴィル(1805-59)の「アメリカのデモクラシー」についての解説。 「デモクラシーこそは歴史の未来である」。誕生間もないアメリカ社会にトクヴィ…
トクヴィル 平等と不平等の理論家 (講談社選書メチエ) 政治思想史の研究家宇野氏による、フランスの思想家トクヴィル(1805-59)の「アメリカのデモクラシー」についての解説。 「デモクラシーこそは歴史の未来である」。誕生間もないアメリカ社会にトクヴィ…
フューチャー・オブ・マインド 心の未来を科学する ミチオ・カク氏は理論物理学の研究家。脳研究やテクノロジーの進歩により、心の仕組みと働きが劇的に解明されつつある。さらに科学の進歩がつづくならば、われわれの能力や可能性は飛躍的に高まり、驚異の…
スパイス、爆薬、医薬品 - 世界史を変えた17の化学物質 著者のルクーターとバーレサンは化学の研究者、身近な物質の化学物質から見た世界史。(2011年刊) オリーブ油 古代ギリシャの神話によれば、平和と知恵の女神アテナが槍で地面をつくとそれがオリーブの…
日本史の誕生―千三百年前の外圧が日本を作った (ちくま文庫) 岡田氏はアジア史の研究家、邪馬台国や倭国が、そのまま今の日本になったのではない。日本国の成立には、7世紀・中国の政治情勢の変化が大きく関わっている。(1994) 日本語は人造語だ どこの国に…
日本史の誕生―千三百年前の外圧が日本を作った (ちくま文庫) 岡田氏はアジア史の研究家、邪馬台国や倭国が、そのまま今の日本になったのではない。日本国の成立には、7世紀・中国の政治情勢の変化が大きく関わっている。(1994) 日本語は人造語だ どこの国に…
ビジョナリーカンパニー4 自分の意志で偉大になる ジム・コリンズは経営コンサルタントであり、自らがクライマーである。エベレストの遭難事故から圧倒的な企業の本質に迫る。(2012年) 登山家ブリーチャーズは山頂を前にして登攀を一端中断 1996年5月8日の朝…
岡本 太郎(1911-1996)が亡くなる3年前に書き残した。(1988年刊) 25歳のパリ ある夕方、ぼくはカフェのテラスにいた。一人で座って、絶望的な気持ちで街路を見つめていた。うすい夕陽が斜めのさし込んでいた。「安全な道をとるか、危険な道をとるか、だ」・…
“緑の革命”を起した不屈の農学者 ノーマン・ボーローグ “緑の革命”の中心人物となり、飢餓に苦しむ数億人の人々を救い、世界平和に貢献したとして、一九七〇年、ノーベル平和賞を受賞した農学者、ノーマン・ボーローグの生涯。(2009年刊) ノーマン・ボーロー…
人類の足跡10万年全史 オッペンハイマー氏はDNA研究と考古学を結びつけた研究者、現生人類はアフリカで生まれた。一度は絶滅しかかったわれわれの祖先は、やがてアフリカを旅立つ。(2007年) アフリカ起源説 1988年、「ニューズウィーク」誌の表紙を黒人のア…
空へ―エヴェレストの悲劇はなぜ起きたか (文春文庫) 著者は雑誌ライター。 1996年5月、12人の死者を出す遭難事故が、エヴェレストで発生した。雑誌のレポーターとしていわゆる「ガイド登山隊」の実態をルポするためこの登山隊に参加、たまたま事故の当事者と…
ビッグの終焉: ラディカル・コネクティビティがもたらす未来社会 ニコ・メレ氏はテクノロジーを活用した戦略論のコンサルタント。人と人がいつでも、瞬時に、地球上のどことでもつながり合う能力は、世の中を劇的に変えている。(2014) ラディカル・コネクテ…
誰も読まなかったコペルニクス -科学革命をもたらした本をめぐる書誌学的冒険 (ハヤカワ・ノンフィクション) ギンガリッチ氏は米国の天文学者、30年かけてコペルニクス「回転について」の初版本を調査 した。一つの著作に残された書き込みの跡を通じ、コペル…
ポスト・モダンの条件―知・社会・言語ゲーム (叢書言語の政治 (1)) フランスの哲学者リオタールの代表作、西洋という「大きな物語」とそれに支えられた科学の時代の終焉。(1979年刊) 大きな物語 今日の文化・社会-すなわちポストインダストリーの社会、ポス…
5万年前に人類に何が起きたか?―意識のビッグバン クライン氏は古人類学者、5万年前、人の脳の遺伝子レベルの変異が引き起こした「社会文化的爆発」についてどこまで分かっているのか?(2004年刊) 5万年前とはどういう時代だったか 5万年前頃、ヒトの個体群が…
はじめの一歩を踏み出そう―成功する人たちの起業術 ガーバー氏はスモールビジネス向けコンサルタント、本書で、「事業という生き物はあなたの人生に奉仕する為のもの」であり、「個人の能力に依存しない組織を作ろう」と言う。(2003年刊) 起業家の神話 高い…
デカルトの誤り 情動、理性、人間の脳 (ちくま学芸文庫) ダマシオ氏は神経学者、著者は、日常生活の折々の場面で求められる合理的な意思決定には、そのときの身体状態と不可分に結びついている情動と感情の作用が不可欠であることを明らかにした。(2010) 前…
徳の起源―他人をおもいやる遺伝子 マッド・リドレーは動物学出身のサイエンス・ライター、わたしたちの心をつくっているものは、「利己的な遺伝子」である。それなのに、人間社会には「協力」や「助け合い」があるのはなぜか?(2000年刊) 利己的な遺伝子 本書…
梅沢氏は比較文化人類学者、ユーラシア大陸における諸文明の構造を大陸の環境という視点から分析する。本書は1955年の出版、戦後の政治体制が固まり、国際社会に再参加を始めた時期に執筆された。(文庫は1998年) ユーラシア大陸 アジア、ヨーロッパ、北アフ…