毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

2013-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ウィーンとザッハトルテ

ウィーンと言えばドナウ川、音楽の都、ザッハトルテ(チョコレートのケーキ) と言った所がイメージだと思う。 ザッハトルテの写真 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B6%E3%83%83%E3%83%8F%E3%83%88%E3%83%AB%E3%83%86 作家の佐藤優氏の人間の叡智 (文春…

水木しげるの方丈記

行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。 よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。 世の中にある人とすみかと、またかくの如し。 有名な方丈記の冒頭である。 方丈記: 創業90周年企画 (マンガ古典文学シリーズ) 水…

「さる」が進化したら人間になるの?

さると人間は数千万年前に共通の祖先からそれぞれ分岐し、分岐後はさると人間は同じ時間をかけて進化して現在に至っている。これは1859年はダーウィン「種の起源」で展開された進化論のコンセプトである。進化のプロセスは自然淘汰による最適者生存と考える…

イプシロンロケットと"めい王星"

2013年8月27日イプシロンロケットの発射予定が延期されたそうである。 イプシロンとは小型人工衛星打ち上げ用固体型ロケットで省コストを目指した国産ロケット。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%97%E3%82%B7%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%AD%E3%8…

将棋というゲーム

2013年5月にコンピュータがプロ棋士に勝利した事が報じられた。既にチェスでは1996年頃からIBMのディープブルーというコンピュータがグランドマスターに勝ち、今ではPCベースのソフトでも十分な戦闘力をもっている。 そうなると持ち駒がありチェスより複雑な…

ログライン~ストーリーメーカー

ストーリーメーカー 創作のための物語論 (アスキー新書 84) 今まで様々な本を読んできたがストーリーには何となくパターンがあり、それが予定調和的であればあるほど安心して楽しめる、という気持ちがしてきた。そんな中でこのストーリーメーカーを読んだ。 …

空間革命と地球化学で見た水

世界史の中の資本主義: エネルギー、食料、国家はどうなるか 水野和夫氏はファンダメンタルの金融うアナリストであった方、水野氏は15-16世紀から18世紀にかけて起こった「空間革命」についてたびたび言及してきた。 空間革命はドイツの政治学者カール・シュ…

非常識な本質

2013年3月日産自動車を退社されたGT-Rの開発者、水野和敏氏の新著。 227ページ「さようなら、GT-R」の写真に以下の注釈がある。 「日産GT-R(R35型)の外観も、アウタースケールでの最終決定を意識した。 場所と条件は「ロサンゼルス市ロデオドライブのシャ…

二重のスリット実験

ユーチューブでアニメを見た。画像の持つ素晴らしさに感動した。 http://www.youtube.com/watch?v=vnJre6NzlOQ 高橋 昌一郎氏は論理学・哲学の大学教授。「理性の限界」第二章で科学の限界について「科学とは人類の導いた理性の集大成と認識されているがそれ…

星と口笛~武器としての書く技術

「星と口笛さえあれば、金も恋人も、水も駱駝も靴さえも、何もいらない。」 ま、いっか。 (集英社文庫) 浅田次郎氏のエッセイ「まっ、いっか。」の中に星と口笛の結末の文章である。 「願わずに誓い続けて歩めば、星を見失うことはない。やがて人間としては…

石油は何からできたか?~ラン藻その②(シアノバクテリア)

“石油は何からできたか?”微小生物の死骸の蓄積だとする有機成因説、地球内部で生物を介さずに形成される無機成因説の2種類がある。現在では有機成因説が主流であり地球にある石油の大部分は有機によるものだと考えられているそうである。(石油という表現は…

宇宙人はいるの?~地球外生命 9の論点

"子供に宇宙人はいると思う?"と聞いたら「半々かな、、」と言っていました。 地球外生命 9の論点 (ブルーバックス) 宇宙人について物理学者は肯定的で、生物学者は否定的なのだそうですが重要な事は科学として研究されている事です。 この中で論点2で皆川純…

琉球王国

数年前台湾に行った時空港で掲示板に琉球という漢字が飛び込んできた。琉球とは沖縄・那覇の台湾での呼び名である。2013年からは台湾と石垣島にも定期便が飛んでいる、飛行時間わずか55分。 琉球王国 (岩波新書) 琉球の歴史を知りたくてこの本を手にした。 …

シュノーケルとカンブリア紀の爆発~化石の分子生物学

子供達がシュノーケルを経験してきたそうだ。 ポニョの映画の中で「フジモト」がカンブリアとつぶやくシーンがあります。あるいはTV番組でカンブリア宮殿という言葉を聞いた事があると思います。今から5億年前に一気に生命の多様性が始まった時期でアノマリ…

イルカにとっての「泳術」~古武術の発見

イルカが泳ぐという話をふれた。これで思い出したのがこの本。 古武術の発見―日本人にとって「身体」とは何か (知恵の森文庫) 甲野氏は古武術研究家、日本人にとって「身体」とは何か、という副題で養老孟司氏との対談をまとめた本です。 http://www.youtube…

一番画数の多い漢字は?

子供達から聞かれて調べました。 一番画数の多い漢字は辞書に載っているのでは鹿が3つで麤(あらい、疎い)、31画だそうです。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%9F%E3%81%84%E3%81%A8 但しもっと画数の多い漢字があるそうで、雲が3つ、龍が3つで「た…

夏山トレッキングのストック

最近は登山でトレッキング用のストックを使う事が増えているそうです。 家族で富士山に行った時私も使いました。スキーの時は必須ですが 山でもあれば便利なものです。まるで四本足になった様な安定感があります。 進化しすぎた脳―中高生と語る「大脳生理学…

どうしてこの名前にしたの?

下の子供から自分の名前について聞かれて、その由来を説明しました。本人は「もっといい名前があったのでは?」と言っていました。 でも仮に名前が別の何であっても私と妻の(二番目の)子供である事に違いはありません。 架空の人物でも前はあります。星飛…

これでサツキは不良にならないよね。

となりのトトロに登場する”サツキ”は病弱の母に替わって家を切り盛りするお姉さん、 鈴木プロデューサーは宮崎氏にサツキの設定が理想すぎる、と指摘し 宮崎監督はこれを受けてサツキが泣くシーンを挿入するエピソードが 紹介されています。 仕事道楽―スタジ…

渋滞~要素還元のアプローチ

夏と言えば高速道路の渋滞 渋滞学 (新潮選書) 西成氏は非線形動力学を専門とする研究者である。自己駆動粒子(self-driving particle)とは人や車などの集まりの挙動をモデル化したものだそうです。それぞれの”粒子”が自発的に行動する場合には単純なニュート…

地球の定員~地球のからくり

「地球のからくり」に挑む (新潮新書) 著者の大河内氏は独立行政法人海洋研究開発機構(JAMSTEC ジャムステック)のプログラムディレクターで研究者との事です。 70億人の人口を支える為に必要な食糧エネルギーは2京キロジュール/年①でありこれは地球が太陽…

小龍包と味覚の記憶

芝大門に小龍包で有名な中華料理屋さん「新亜飯店」があります、大学生時代から通い続け、家族とも何か機会があると出かけています。ご主人も代替わりしつつも常に店頭に立たれており訪問のたびに一言挨拶をするのが慣習、家族の記録の一部となっていきます…

複素数と三次元あり

複素数の動画を見た。 http://www.youtube.com/embed/WsteGeVM2q8?list=PLw2BeOjATqruMgeaqUEfJv4c4WfZJSZHg 数学者アドリアン・ドゥアディーが 複素数の導入を説明して貰える画像であり、i2 = -1によりa+biで複素数を表現する。学生時代わからなかった複素…

参勤交代

七代の掟で触れた「東海道中膝栗毛」の背景には東海道、そして参勤交代がある。Wikiで調べると参勤交代、いわゆる大名行列は武家諸法度(1635年)には参覲交替という文字を使っているそうです。1864年まで優に200年以上行われた制度だったと再認識、驚きまし…

最初の生命はアメーバなの?

子供達からよく質問されて私が一言で答えられない普遍的な質問であり、我々が常に自問してきたテーマだと思う。子供から「アメーバは最初の生き物?」と聞かれた事に始まります。 生命はなぜ生まれたのか―地球生物の起源の謎に迫る (幻冬舎新書) 高井研氏は…

夏休み

8月は夏休みの季節、子供達も自由研究に何をしようか、課題図書に何を読もうか、と話をしています。以下の2冊は3年生の課題図書で推薦されていたものです。 ジャコのお菓子な学校 (文研じゅべにーる) (ラッシェル・オスファテール氏)という話には私にも大変…

七世代の掟

野生哲学~アメリカインディアンに学ぶ~管 啓次郎・小池桂一 この本の中でイロクォイ族の事を取り上げています。彼らは重要な決定を行う場合に掟がある「何事を取り決めるに当たっても、我々の決定が以後の七世代にわたっておよぼすことになる影響をよく考…

kocho-3

初めまして、kocho-3です。 Kocho-3はこちょ、こちょ、こちょ、 私の小学生の娘がまだ小さかった頃 好きだった絵本に由来します。 私と子供たちが絵本を通じて体感した 知る事、理解する事の楽しさを原点に、 様々な事を書いていきたいと思います。