毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

将棋というゲーム

2013年5月にコンピュータがプロ棋士に勝利した事が報じられた。既にチェスでは1996年頃からIBMのディープブルーというコンピュータがグランドマスターに勝ち、今ではPCベースのソフトでも十分な戦闘力をもっている。 そうなると持ち駒がありチェスより複雑な将棋も時間の問題であったという事であろう。 

泣き虫しょったんの奇跡 完全版<サラリーマンから将棋のプロへ> (講談社文庫)

瀬川氏は一度はプロの登龍門である奨励会に入会するも年齢制限を突破できずプロ棋士の道を断念した経験を持つ。その後も将棋を続けプロアマ戦で勝率7割を達成し奨励会を経由せずプロになる道を開いた。1996年プロになり、2012年から5段C組である。

 瀬川氏は「将棋というゲームの本質に開眼した思いがした。コンピュータならいざ知らず、実力に大差ない人間どうしが勝負するとき、勝敗を分けるもっとも大きな要素は、プレッシャーがあるかどうかなのだ。将棋とはそれほど精神力に左右されるゲームなのだ。」

将棋にかかわらずすべてのゲームに通じる事であろう。瀬川氏の極めて特異な体験によってゲームの本質が理解できる。メンタルが重要であるとは常に言われる事だが、これほど具体例となるケースは少ないのではないか?それではメンタルとはなにか?

「だいじょうぶ、きっと良い道が拓かれます」(かりまさひろこ氏・・・瀬川氏の小学校の担任)すべては自己肯定であり、周囲と夢を共有する事であろう。

 http://www.nec.co.jp/press/ja/0604/1402.html

最後にひとつ、瀬川氏の写真です。将棋に詳しくないものでこの本を読み終えてから見ました。書名から想像していたのとは随分イメージが違います。書名に惑わされる事なく本に向かうべきだと思った。