2013-09-01から1ヶ月間の記事一覧
今年もノーベル賞候補の季節になった。 北里柴三郎の生涯―第1回ノーベル賞候補 第1回ノーベル・生理学医学賞は、ドイツの最近学者であるエミール・ベーリングに授与されているが(1901年)、受賞理由は「血清療法、特にジフテリアに対する血清治療の研究」に…
半導体装置メーカー世界第1位の米国アプライドマテリアルズ(以下AMAT)と第3位の東京エレクトロン(TEL)が経営統合を発表した。 両社合わせて世界市場の25%、前工程の重要装置であるエッチャーで言えば60%以上の世界シェアを握る事になる。AMATは、あるいは…
米国とイランが1979年以来30数年ぶりに両国大統領による電話協議が行われたと報道された。 <中東>の考え方 (講談社現代新書) 酒井氏は現代中東政治史の研究家。そもそも中東とは何か? ・日本人にとって「中東」が地理的に「東」ではないのに「東」と呼ばれ…
2013年9月27日:日の出の時刻5:32~日の入の時刻5時31分=夜の長さは12時間1分 大気の屈折(2分20秒)、太陽の視直径(1分5秒)などで実際に昼夜の差が最も小さくなるのは秋分の4日後。(Wikipedia)2013年は26日が昼が1分長く、27日は夜が1分長くなる。 「太陽…
フラッシュ・クラッシュとは金融市場において数分という極めて短い時間に価格が暴落する事。2010年5月ニューヨーク証券取引所で株式のプログラム売買による売りが売りを呼ぶ大量取引により9%ダウ平均株価が暴落した。また最近では2013年4月に「偽」AP通信のT…
シュレジンガーはオーストリア出身の物理学者。 1926年シュレーディンガー方程式を発表し「系のある性質が観測されれば、結果は量子化(離散的な値だけが現れる)される事があるとしている。」とし、量子物理学の前提となる波動方程式により貢献をした人、但…
中国の最古の人口統計は西暦2年、前漢末期の調査に遡る。当時の世界人口3億人の1/4を占める約70百万人と推計される。 貝と羊の中国人 (新潮新書) 加藤徹氏は京劇の研究者、「漢字力」の著者でもある。 中華帝国の人口規模の限界は長いあいだ、「戸籍登録人口…
ランディ・パウシュ博士はカーネギーメロン大学のコンピュータサイエンスの教授、 1998年膵臓がんで亡くなる前に最終講義を行っている。 YouTubeでランディ・パウシュの「最後の授業」で観れる。 http://www.youtube.com/watch?v=nrFMRuB2lbA どうやってラン…
第二次世界大戦は、オペラと歌舞伎を持つ国民国家と持たざる国民国家の戦いであった。(6ページ) 冒頭の破天荒な文章ではじまる。おしゃれをして、美味しいものを食べて、ひいきの役者を応援して、ゆっくり一日かけて歌舞伎を観覧、歌舞伎は贅沢な時間の使…
ハイエク 知識社会の自由主義 (PHP新書) 池田氏は経済学分野で活躍されている方。ハイエクの思想を紹介している。まず素朴な意味の完全市場の条件について整理する。 ①買い手や売り手が価格に影響を及ぼさない ②市場への参入が自由である ③すべての市場参加…
肥満と太りすぎの人口は19億人、ざっくり3人に1人が肥満体質と言えよう。 日本農業への正しい絶望法 (新潮新書) 神門氏は日本農業の研究者。現在の日本の農業をマニュアル依存型小規模農業と捕え、技能集約型農業へのシフトが日本農業に必要な事と説く。現…
「検索されないモノは存在しないのと同じ」 このフレーズはインターネットという情報インフラを前提にした我々は日々実感しているフレーズであろう。 分析哲学講義 (ちくま新書) 青山拓央氏は分析哲学の研究者。米国の分析哲学者クワインのフレーズ「存在す…
大都、現在の北京の事であり1267年クビライによってモンゴル帝国の首都として作られた。パクスモンゴリカと言われた13世紀から14世紀、モンゴル帝国はユーラシア大陸の大部分をその影響下に置いていた。 遊牧民から見た世界史 増補版 (日経ビジネス人文庫)…
1929年米国天文学者ハッブルは宇宙は銀河系から遠ざかっている事を発見した。 これは当時最新のテクノロジー(2.5メートル望遠鏡と高感度写真乳化剤)が可能とした観測結果る。宇宙は膨張しておりそのスピードは遠くになればなるほど速い。光速を超えた恒星…
奇跡の脳: 脳科学者の脳が壊れたとき (新潮文庫) この本は2006年テイラー博士という神経解剖学者によって書かれた。執筆当時47歳、テイラー博士は37歳の時に脳卒中に倒れた。脳動静脈奇形(AVM)という先天的な障害が原因で脳卒中を発症した。当時テイラ…
ベトナムという国名は1804年清によって命名、漢字では超南と書く。ベトナムの歴史を簡単にまとめると紀元~10世紀が中国の支配下、939年の独立後19世紀半ばまでが中国の冊封体制下、そして1884年にフランスの植民地となり、近代に続く。 物語 ヴェトナムの歴…
ポリメラーゼ連鎖反応(polymerase chain reaction, PCR)は、DNAを増幅するための原理またはそれを用いた手法。(ウィキペディア)キャリーマリス氏が1983年にその原理を着想、1988年にPCR分析装置が発売、2003年リチャードマリス氏がPCRの発明でノーベル化…
2013年9月に東京オリンピック2020年の開催が決定した。自分が生きている間に母国で開催するのは嬉しい。 近代オリンピックの第1回は1896年、フランスのクーベルマン男爵の提唱でアテネで開催された。オリンピックの出場単位は国=国民国家Nation Stateである…
文部科学省が作った宇宙図というwebがある。 http://www.nao.ac.jp/study/uchuzu/rule.html サイトに掲載されている宇宙図の説明:この「宇宙図」は、最新の研究にもとづく宇宙の姿を、私たち人間を中心にして描いたものです。(一部抜粋) ざっくりわかる宇…
国連が2013年6月公表した人口推計によれば2050年の世界人口は95.5億人、現在の人口の69.2億人から38%の増加率。日本の人口は国土交通省の試算(2011)によれば2050年には9515万人。人口が増えた場合の事はイメージしやすい。 http://www.mlit.go.jp/policy/sh…
スマートフォンは”電池の持ち時間”=電池容量がスペックの比較ポイントになっている。最近のスマートフォンのリチウムイオン電池容量は3,000mAhぐらい。 トヨタのプリウスαにはハイブリッドにリチウムイオン電池を使っているモデルがある。このバッテリーの…
日本型リーダーはなぜ失敗するのか (文春新書) 半藤氏は文藝春秋の役員を務め、歴史作家になった人物。 太平洋戦争から導きだせるもの、という章で以下の様に記しています。 どうも国家を敗亡に導いたのは、これぞというリーダーがいなかった、(中略)そも…
恐竜はなぜ鳥に進化したのか―絶滅も進化も酸素濃度が決めた (文春文庫) 著書のP・D・ウォード氏は古生物、地球・宇宙科学の研究者。 本書のはじめにから仮説の部分を引用する。 歴史を通じての大気中の(ひいては海中の)酸素濃度の時間的変化が、地球上の動…
謎とき村上春樹 (光文社新書) 石原氏は夏目漱石の研究家。 石原氏が村上春樹氏の「風の歌を聴け」から引用した文章を2つ引用する。 「誰もが知っていることを小説に書いて、いったい何の意味がある?」(18ページ)「完璧な文章などといったものは存在しない…
ニュートンの万有引力、1687年に出版された「プリンキピア」以前は人はどう考えていたのか?子供に聞かれた。 デカルト(1596-1650)は渦動説で説明している。ウィキペディアによると ・天体を運動させているのは天体を囲んでいる物質が天体を押しているから…
2012年9月で英国でリチャード3世の遺骨が発見されDNA鑑定の結果本人と確認された。その後遺骨をめぐって裁判が発生したりとニュースが続いている。リチャード3世は薔薇戦争(1455-1485)後期のイングランド王。 シェイクスピアはリチャード3世を「生まれな…
宇宙飛行士の若田光一氏が米国で8月30日記者会見を行った事が報道された。 宇宙滞在4回目、今回は2013年11月から2014年5月まで国際宇宙ステーション(ISS)に滞在する予定で今回はISSのコマンダー(船長)も務める予定との事である。ISSは1998年から建設が進め…
イギリス帝国の歴史 (中公新書) 秋田氏は大阪大学の世界史の研究家、序説「現代アジアの経済的再興とイギリス帝国」の中で以下の様に述べている。(本書の副題が「アジアから考える」である所以でもあります。) 2010年に中国のGDPが日本を超えて、アメリカ…
上野の科学博物館の特別展、深海展に行ってきた。 http://deep-sea.jp/ 目玉は大王イカ、深海で生存競争を有利にする為に一部の生物は巨大化したのだそうです。私は展示の最後の方のチムニー(熱水噴出孔)の模型とその解説ビデオが印象的でした。 ガスの通…
地球全史――写真が語る46億年の奇跡 素晴らしい写真集です。写真家の白尾元理氏が100枚の写真を厳選した。 地球の歴史46億年の痕跡を探し20年以上にわたって世界を旅をして写真をとった。 ストロマイトライトの海 27億年前に地球に酸素をもたらしたシアノバク…