毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

深海展 2013年夏

上野の科学博物館の特別展、深海展に行ってきた。

 http://deep-sea.jp/

 

 目玉は大王イカ、深海で生存競争を有利にする為に一部の生物は巨大化したのだそうです。私は展示の最後の方のチムニー(熱水噴出孔)の模型とその解説ビデオが印象的でした。

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ガスの通り道の周りの岩には微細なセル構造があり、

そこで化学反応により気体が発生し”つぶ”の様に振る舞い、

最終的には細胞膜をもって外界との境界線を獲得する。

とイメージした。  

 2013年8月7日のブログでも書いたが地球生命誕生が35億年以上前の深海の海底温泉(熱水噴出孔)とする説明は理解しつつも何か腑に落ちない所があった。生命はなぜ生まれたのか―地球生物の起源の謎に迫る (幻冬舎新書) では高井氏はラーメンの出汁は様々な素(鶏がら、豚骨、牛骨、など)を煮込んでできる事に例えて深海熱水と様々な素(玄武岩安山岩、超マフィック岩)を煮込んでできたと説明している。(164ページ)

 ここが臨場感が湧いてこなかった。ビデオを見て軽石の気泡の一つ一つが細胞のゆりかごという捉え方をした。展示のビデオにより生命誕生を自分の中で臨場感を持ってイメージできた事が嬉しかった。

 

 蛇足です、深海の食べる魚の一つとして”ぎんだら”が紹介されていた。私の大好物なのに外見は今一つ(というより不恰好)、これはあまり嬉しくなかった。