毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

宇宙人はいるの?~地球外生命 9の論点

 "子供に宇宙人はいると思う?"と聞いたら「半々かな、、」と言っていました。

 

地球外生命 9の論点 (ブルーバックス) 

宇宙人について物理学者は肯定的で、生物学者は否定的なのだそうですが重要な事は科学として研究されている事です。

  この中で論点2で皆川純氏の「光合成に見る地球の生命の絶妙さ」に絞って話を進めます。27億年前に誕生したラン藻の光合成が1型と2型の「2段ポンプ式」で光からエネルギーを取り出し、このエネルギーを使って二酸化炭素から酸素とATPという糖を生じさせるプロセス=光合成の仕組みを説明している。

 

ラン藻の化石はストロマトライトと呼ばれ27億年前の地層から発見されるそうです。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%9E%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%88

 

皆川氏は

「地球上で生命が爆発的に発展したのは、無尽蔵のエネルギー源である太陽光を利用できる光合成というしくみを生物が獲得したからです。」

「地球上で起きた、生物の信じられないような進化について、なぜそのようなことが起きたのか、それは本当に必然だったのか、という問題をわれわれ生物学者がまだ解けていないのですね。それが解けたときに初めて、なるほど、こういうことが必然で起こるのなら、宇宙のどこから生命が誕生して、知的生命に進化してもおかしくないな、と知的生命体の存在も信じられると思うのです。」

と述べています。

このラン藻は原始大気(酸素)の成立と、ラン藻の死骸の蓄積が化石燃料につながり(どうしてつながるかはまた別の機会に、、、)

環境問題・エネルギー問題の前提となる一大トピックスにつながる事が理解できました。

  「宇宙人はいるか?という質問」と「人類が今解決すべき課題」とは同じ問いであると気づく事が出来ました。子供達が頓智でいう様に「宇宙人はいるよ、だって人間も宇宙人だもの」という事でしょうか?