毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

シュノーケルとカンブリア紀の爆発~化石の分子生物学

  子供達がシュノーケルを経験してきたそうだ。

ポニョの映画の中で「フジモト」がカンブリアとつぶやくシーンがあります。あるいはTV番組でカンブリア宮殿という言葉を聞いた事があると思います。今から5億年前に一気に生命の多様性が始まった時期でアノマリカリスという化石が有名だそうです。 

化石の分子生物学――生命進化の謎を解く (講談社現代新書)

 

 

  更科氏は分子古生物学者、現在生息しているDNAの比較から過去の生物のゲノムを推定する手法を紹介している。現在の軟体動物と脊椎動物を比較し両者が持っている遺伝子はカンブリア紀も持っていると推計する、これにより5億年前だから当然遺伝子は残っていないカンブリア紀の遺伝子(の一部)を推計していく。

 カンブリア紀に動物が多様性を獲得したのは動物どうしの捕食とそれを可能にした硬組織(骨や殻)を獲得した事、これを実現する為の遺伝時はカンブリア紀以前から存在していた、事が説明できるそうである。

著者は始めるのは敷居が高いが始めれば簡単な習い事、の例えをしています。子供達にとってはシュノーケルはハードルが高そうだった様ですが初めてしまえば思いのほか簡単で楽しかったと言っていました。