毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

はじめの一歩は「一流を目指すという覚悟」~『はじめの一歩を踏み出そう~成功する人たちの起業術』マイケル・E・バーガー(2003)

はじめの一歩を踏み出そう―成功する人たちの起業術

 ガーバー氏はスモールビジネス向けコンサルタント、本書で、「事業という生き物はあなたの人生に奉仕する為のもの」であり、「個人の能力に依存しない組織を作ろう」と言う。(2003年刊)

起業家の神話

 

 

高い理想をもち、地道な努力を重ねた起業家が、最後には成功を勝ち取る。テレビや雑誌などを通じて、華やかな起業家のサクセスストーリーが紹介されるにしたがって、起業家のイメージはあまりにも美化されてしまったように思う。このことを話しは起業家の神話と呼んでいる。

 

 

私が起業家の神話と呼んでいるように、いまだに多くの人は、起業家こそがスモールビジネスを立ち上げるのだ、という根拠のない幻想に惑わされているように思う。しかし、神話は幻想にすぎないのである。(20ページ)

 

起業家の視点

 

マクドナルド、フェデラルエクスプレスウォルト・ディズニーなどの優良企業は)スモールビジネスのころから成熟期の企業のような方法で経営されていた。つまり、成熟企業の創業者は、事業に対して普通とは全く異なる視点を持っていたのである。

最初から一流企業を目指していた~IBMの創業者トム・ワトソンの言葉

 

 

IBMが今日の姿に成長したのには、3つの特別な理由があります。

 

 

最初の理由は事業を立ち上げてまもないころから、はっきりと会社の将来像を描いていたことです。

 

 

第二の理由は、会社の将来像を決めた後に、そのような会社ならどんな行動をするべきだろうか?と自分に問いかけてみたことです。

 

 

そして、三番目の理由は、私がIBMを立ち上げてまもないころから、優良企業の経営者と同じくらいの厳しい基準をもって経営しようと心がけたことです。なぜなら平凡な会社が突然、優良企業に変身することはできません。優良企業になるためには、会社を立ち上げたときから、優良企業のようなしっかりとした経営をしなければならないのです。(85ページ)

 

本当の起業家神話

 

我々は一人で苦労して立ち上げ、それが大成功するという美談を信じている。しかし優良企業と言われる企業は優良企業として最初から起業していた。IBMは計算機を売る事は手段であり、優良な事業を創り出す事が目的として設立されていたのである。起業家の役割は優良な事業を作り出す事であり、その為には優良起業の様に経営されなくてはならない。本当の起業家神話は、最初からビジネスは一流企業と同等を目指さなくてはいけない、という事。

一流を目指す、この目標を認識し将来像に少しでも日々近づいていく。その為に何かを変え(イノベーション)、変化を観察し、上手くいった点をシステムとして取り込む、このサイクルを一歩一夫進めていけばいい。起業に限らずすべての事に通じる方法である。

蛇足

 

はじめの一歩は「一流を目指す」という覚悟

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