毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

新刊

♡♡最初の絵文字は何だったか知っていますか?♡♡~『ザ・プラットフォーム、IT企業はなぜ世界を変えるのか?』尾原 和啓 氏(2015)

ザ・プラットフォーム:IT企業はなぜ世界を変えるのか? 尾原氏はITビジネスの企画等に従事、「共通価値」をキーワードにプラットフォームを説明。(2015) コミュニケーション消費とは 他人とのコミュニケーションをたのしむために材やサービスを消費すること…

ビックマック指数の精度から見えてくる、ウォール街の投資手法~『ウォール街の物理学者』J・O・ウェザーオール氏(2015)

ウォール街の物理学者 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) ウェザーオール氏はサイエンスライター、 カオス理論、複雑系、アルゴリズムなどの知識をもつ理系“クオンツ”は金融界で莫大な利益を生むのだが…。(原著は2013、邦訳は2015) 経済学のマラニーと数理物…

我々はいつから「石油」という言葉を使っているか知っていますか?~『石油と日本 苦難と挫折の資源外交』中嶋猪久生 氏(2015)

石油と日本: 苦難と挫折の資源外交史 (新潮選書) 中嶋氏は国際金融論の研究家、無資源国・日本は、先進国であるために、「資源外交」に身を投じた。そこは国同士がエゴを剥き出しに衝突し、謀略を巡らす現場だ。アメリカに脅され、アラブに逃げられ、そして…

直流と交流の違いを説明できますか?~『知られざる天才 ニコラ・テスラ』新戸 雅章 氏(2015)

知られざる天才 ニコラ・テスラ: エジソンが恐れた発明家 (平凡社新書) 新戸氏はテスラの研究家。「電気の世紀」と言われる二十世紀。電気の魔術師と呼ばれ、この時代を切り開いた偉大な発明家がいた。彼の名は、ニコラ・テスラ。その先駆的なアイデアは、一…

奴隷制とカースト制を比較して見えてくるもの、社会制度は不合理なもの~『面白くて眠れなくなる社会学』橋爪 大三郎氏(2014)

面白くて眠れなくなる社会学 橋爪氏は社会学の研究者、なぜ社会はこんなふうに成立しているのか?戦争、憲法、貨幣、家屋、結婚、正義、宗教、資本主義、そして幸福とは?(2014) 社会学というアプローチ 社会学は社会の一部を切り取るかわりに、社会をまるごと…

D-Wave Systemsという会社の量子コンピューターを知っていますか?~『量子コンピューターが本当にすごい』竹内 薫氏(2015)

量子コンピューターが本当にすごい (PHP新書) 量子力学の原理を使って複数の計算を同時に行い、スパコンを圧倒的に凌ぐ計算能力を持つ量子コンピューター。2011年、カナダのD—Wave systems社が突然、量子コンピューターの発売を発表。(2015) 量子コンピュー…

アートを見るとは他人との違いを知ること~『アート鑑賞、超入門』 藤田 令伊 氏(2015)

アート鑑賞、超入門! 7つの視点 (集英社新書) 藤田氏はアートライター、本書は、アートを「見る」ことに焦点を当て、7つのポイントから芸術作品へのアプローチを説き明かす。(2015) 左手の窓のガラスは割れている フェルメールの「牛乳を注ぐ女」を素材にし…

自分の手の中にあるものから始める、見切り発車のすヽめ~『進みながら強くなる-欲望道徳論』鹿島 茂(2015)

進みながら強くなる ――欲望道徳論 (集英社新書) 鹿島茂氏はフランス文学専攻、学問でもビジネスでもパフォーマンスを上げるために完全な準備が整うのを待つのではなく、むしろ未経験の分野への挑戦は見切り発車で始めるからこそ力がつくのだ。(2015) 見切り…

「科学」という言葉はいつ生まれたのか?~『日本語の科学が世界を変える』松尾 義之 氏(2015)

日本語の科学が世界を変える (筑摩選書) 松尾氏は科学ジャーナリスト、日本の科学・技術が卓抜した成果を上げている背景には「日本語での科学的思考」が寄与している。科学史の側面と数多の科学者の証言を手がかりにこの命題に迫る。 (2015) 科学という概念…

「科学」という言葉はいつ生まれたのか?~『日本語の科学が世界を変える』松尾 義之 氏(2015)

日本語の科学が世界を変える (筑摩選書) 松尾氏は科学ジャーナリスト、日本の科学・技術が卓抜した成果を上げている背景には「日本語での科学的思考」が寄与している。科学史の側面と数多の科学者の証言を手がかりにこの命題に迫る。 (2015) 科学という概念…

スナック菓子に学ぶあなたの"オンリーワン"のつくり方~書評『ポッキーはなぜフランス人に愛されるのか?』三田村 蕗子氏(2015)

「ポッキー」はなぜフランス人に愛されるのか? 海外で成功するローカライズ・マーケティングの秘訣 三田村氏はフリーのジャーナリスト、スーパーで売っているごくごく普通のスナック菓子もまた、海外の消費者に高く評価され、着実にマーケットシェアを伸ばし…

スナック菓子に学ぶあなたの"オンリーワン"のつくり方~書評『ポッキーはなぜフランス人に愛されるのか?』三田村 蕗子氏(2015)

「ポッキー」はなぜフランス人に愛されるのか? 海外で成功するローカライズ・マーケティングの秘訣 三田村氏はフリーのジャーナリスト、スーパーで売っているごくごく普通のスナック菓子もまた、海外の消費者に高く評価され、着実にマーケットシェアを伸ばし…

どうして我々は未来の記憶を持っているのか?最新の脳科学の成果から~『フューチャー・オブ・マインド 心の未来を科学する』ミチオ・カク(2015)

フューチャー・オブ・マインド 心の未来を科学する ミチオ・カク氏は理論物理学の研究家。脳研究やテクノロジーの進歩により、心の仕組みと働きが劇的に解明されつつある。さらに科学の進歩がつづくならば、われわれの能力や可能性は飛躍的に高まり、驚異の…

私もあなたも"拡張可能な、柔らかな空間"に住んでいる~『空間から読み解く世界史:馬・航海・資本・電子』宮崎正勝(2015)

「空間」から読み解く世界史: 馬・航海・資本・電子 (新潮選書) 宮崎氏は世界史をテーマに著作を重ねる。「空間革命」という独自の歴史観から、五千年の人類史を一気に俯瞰! 乾燥地帯で始まった穀物栽培、騎馬に よる異文化統合、大陸を結ぶ大西洋支配、地球…

「ディープラーニング」という言葉 を知っていますか ? 最先端人口知能と脳科学の融合から何を学ぶか?~『AIの衝撃 人口知能は人類の敵か』 小林 雅一 氏(2015)

AIの衝撃 人工知能は人類の敵か (講談社現代新書) 小林氏は人口知能などのアナリスト、 脳科学とコンピュータの融合が私たちの常識を覆す!「自ら学んで成長する能力」を身につけた次世代ロボットは、人間社会をどのように変えるのか? AIが能力向上は機械学習…

全ての人に贈りたい、「すべての事から贈り物を受け取る方法」~『マーケット感覚を身につけよう』 ちきりん 著 (2015)

マーケット感覚を身につけよう---「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法 ちきりん氏はブロガー、 いたる所で市場化が進み、不確実性が高まるこれからの社会では、 英語力や資格などの個別のスキルよりも、 「何を学ぶべきか?」「自分は何を売…

あなたの一番思い出したくない過去は何ですか?そこにキャラクターが立つ~『なぜ、この人と話をすると楽になるのか』吉田 尚記 氏(2015)

なぜ、この人と話をすると楽になるのか 吉田氏はニッポン放送の大人気アナ、些細な会話すらままならないコミュ障だった! (2015年刊) 自分の欠点が最大の強み コミュニュケーションをとるうえで自分がどうしているといちばん心地いいか、相手から振られやすく…

思考の限界を外す為に、まず自分が一番ワガママな顧客になってみる~『インターネットが普及したら、ぼくたちが原始人にもどっちゃったわけ』小林弘人氏×柳瀬博一氏(2015)

インターネットが普及したら、ぼくたちが原始人に戻っちゃったわけ 小林弘人氏と柳瀬博一氏のメディアについての対談、ウェブとSNSの発達で、いまや世界は「150人の村」になり、われわれは原始人に戻った?2015年刊 柳瀬氏は星新一のショートショートを話題に…

40年の生物学者から学ぶ、人は好きでないものでも尊敬できる能力がある証拠~『生物多様性 ~ 私から考える進化・遺伝・生態系』本川 達雄 氏(2015)

生物多様性 - 「私」から考える進化・遺伝・生態系 (中公新書) 本川氏は動物生理学野研究家、 地球上には、わかっているだけで一九〇万種、実際は数千万種もの生物がいる。その大半は人間と直接の関わりを持たない。しかし私たちは多様なこの生物を守らなけ…

エネルギーとは"状態の変化"の事、欲しかったら自ら変化すればいい。理科と物理の復習からわかるエネルギッシュに過ごす秘訣~『エネルギーとはなにか』RG・ニュートン(2015)

エネルギーとはなにか そのエッセンスがゼロからわかる (ブルーバックス) RG・ニュートン氏は理論物理学が専攻。2015年刊 エネルギーという言葉を当たり前の様に使う。今となってはエネルギーという概念がどうやって成立したのか忘れている。教科書的に知識…

南極点で考える、宇宙の始まり~『宇宙はどうして始まったのか』松原 隆彦 著(2015)

<宇宙はどうして始まったのか (光文社新書) 松原氏は宇宙論の研究者、この宇宙は、「無」から始まったのか。 私たちは宇宙の存在の謎にどこまで迫ることができるのか。2015年刊 宇宙の無を想像できるか? そもそも宇宙とは何なのだろうか?中国の古い文献「…

左ハンドル国産車が見せてくれる非日常と明日の姿~『左ハンドル国産車が日本を救』小森正智 氏 小森正隆 氏 (2014)

左ハンドル国産車が日本を救う 「国産車左右ハンドル選択自由」の規制緩和で左ハンドル国産車の生産販売を認めるメリットとは?2014年刊 「国産車左右ハンドル選択自由」の規制緩和で左ハンド ル国産車の生産販売を認めるメリットとは? 「国内新車販売が増大…

人類はチーズをいつ頃から食べてきたか?~『チーズと文明』

チーズと文明 キンスステッド氏はチーズと乳産品化学の研究家。私たちが普段、何気なく食べているチーズには、新石器時代から始まる壮大な歴史があった!2014 年刊 チーズはいつ頃誕生したか? 牛の牧畜が始まったのは最も古いところで、中央アナトリア(現ト…

今更ながら「エントロピーが縮小する事」を実感する~鈴木炎氏「エントロピーをめぐる冒険」

エントロピーをめぐる冒険 初心者のための統計熱力学 (ブルーバックス) すべてのエネルギー変化は温度が伴う ドリルで木に穴を開けるとドリルの刃が熱くなる。必ずエネルギーの一部が不必要な熱エネルギーになってしまう事は実感出来る。熱エネルギーはドリ…

ドルを基軸通貨として「ありのまま」に見ると~書評「日本人の知らない『クレムリン ・メソッド』」

日本人の知らない「クレムリン・メソッド」-世界を動かす11の原理 北野氏はロシア在住の国際関係アナリスト、これまでの経験から習得した独自の「世界の見方=クレムリン・メソッド」をもとに、欧米一辺倒の情報とは別の「アプローチを説く。2014年12月刊 ア…

ドルを基軸通貨として「ありのまま」に見ると~書評「日本人の知らない『クレムリン ・メソッド』」

日本人の知らない「クレムリン・メソッド」-世界を動かす11の原理 北野氏はロシア在住の国際関係アナリスト、これまでの経験から習得した独自の「世界の見方=クレムリン・メソッド」をもとに、欧米一辺倒の情報とは別の「アプローチを説く。2014年12月刊 ア…

明治憲法は近代戦に適合していなかった、ここからコーポレートガバナンスを考える~長谷川慶太郎氏「大局を読むための世界のkん現代史」より

大局を読むための世界の近現代史 (SB新書) 長谷川氏は元祖アナリスト、20世紀は、苛烈な戦争の世紀でもあった。二度にわたる未曽有の世界大戦、そして国家総力戦としての「冷戦」。こうした過去の戦争がなにを発端とし、どのような経緯でいかにして終わった…

コンピュータの株式取引が教えてくれる、時間は相対的なモノ~書評「フラッシュ・ボーイズ10億分の1秒の男たち」

フラッシュ・ボーイズ 10億分の1秒の男たち コンピュータスクリーンが映し出す各証券市場の売値と買値で取引しようとすると、ふっと売り物や買い物が消えてしまうのだ。その値が消えて、買う場合だったらば、必ずそれより高い値で、売る場合だったらばそれよ…

人口知能が代わりに何でもやってくれる時、我々は自らが何をしていたいか?~新井紀子氏「ロボットは東大の入れるか?」

ロボットは東大に入れるか (よりみちパン! セ) (よりみちパン!セ) 新井氏は数学論理学の研究家。「24時間、疲レマセン。フヘイフマンモ言ワナイシ、大シタコストモカカリマセン。」みんながわかる、人工知能の最前線!今後、「人間」に残される領域とはなのか…

ストーリーテラーとしてのイエス、そしてキリスト教~架神恭介著 「仁義なきキリスト教史」より

仁義なきキリスト教史 「おやっさん、おやっさん、なんでワシを見捨てたんじゃ~!」キリスト教2000年の歴史が、いま果てなきやくざ抗争史として蘇る!「あいつら、言うてみりゃ人の罪でメシ食うとるんで」エンタメで学べる画期的キリスト教史入門! 2014年刊 お…