♡♡最初の絵文字は何だったか知っていますか?♡♡~『ザ・プラットフォーム、IT企業はなぜ世界を変えるのか?』尾原 和啓 氏(2015)
尾原氏はITビジネスの企画等に従事、「共通価値」をキーワードにプラットフォームを説明。(2015)
コミュニケーション消費とは
他人とのコミュニケーションをたのしむために材やサービスを消費すること(153ページ)
コミュニケーション消費の一つ、絵文字はどうやって始まったか?
みなさんが当たり前のように使う「絵文字」もまた(iモードの開発の為の)うーざー動向の調査から生まれたものです。・・・ある地域の女子高校生に「テレメッセージ」のポケベルを持つ割合が突出して多いという事実を見つけ、詳しく調査しました。すると理由はたった一つ。「テレメッセージ」は「ハートマーク」の文字が使えるから、という理由で選ばれていたのです。・・・その後にこの絵文字が携帯電話になくてはならない存在へと育ったことは説明するまでもないでしょう。(162ページ)
コミュニケーション消費はプラットフォームで生まれる
着メロや待ち受け画面といったコンテンツサービスは、他人とのちょっとした違いをたのしむ「コミュニケーション消費」の代表格です。iモードのプラットフォームを運営するなかで、ユーザーの行動から発見した待ち受け画面や絵文字といった「コミュニケーション消費」が、これほどまでに大きく受け入れられるとは私たちも予測しきれませんでした。(174ページ)
Tシャツ理論
音楽のライブ会場で買った会場限定のTシャツは「あのときにライブ会場へ行った」とおうこと事態を表現しているかもしれません・・・私は他人との会話が生まれるこのTシャツが持つ機能を「コミュニケーション消費」と読んでいます。つい「そのTシャツ、いいね!」と言いたくなる、あるいは言って貰いたい・・・といったように他人との関係性を意識する。Tシャツはこのように他社とのコミュニケーションのために着るという、一面があるのです。(196ページ)
絵文字というコンテンツ
絵文字は女子高生のハートマークから始まっていた。女子高校生は自分の「かわいらしさ」という願望をハートマークに込めて友人と交換していたのだ。ハートマークで他人との会話がより深まっていく、正にコミュニケーション消費である。
本書ではプラットフォームを「参加者がいて始めて価値を持ち、また参加者が増えれば増えるほど価値が増している」(18ページ)と説明する。プラットフォームの参加者が増えると参加者同時でコミュニケーション消費が発生する。絵文字がガラケーのキラーコンテンツとなったのも参加者の増加がスパイラル的に蓄積していった当然の結果である。
日本のモバイルコンテンツ市場の市場規模は2011子6500億円に達していたという。これは同じ時期のアップルのコンテンツ市場が世界中で4500億円であり、これを上回っていた。
ハートから始まった絵文字は数が増え、自ら選択することで自分の感情の違いを伝えようとする。そこにはプラットフォームの参加者はコミュニケーション消費を通じて自己と他者の違いを表現し、他者と自己の違いに気付く循環がある。絵文字は自らが楽しみ、それをシェアする、人間の本来の贈与と交換の欲求に根ざしたものと実感する。
蛇足
最大のキラーコンテンツは笑顔
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