生物
色彩心理学入門―ニュートンとゲーテの流れを追って (中公新書) 大山氏は心理学の研究家、色彩の研究は、ニュートンの実験に始まり今日の色表示体系にいたる。(1994) 色とは何か? 現代では太陽光は、長波長に対応する赤から短波長に対応する菫(スミレ、バ…
心臓の力 休めない臓器はなぜ「それ」を宿したのか (ブルーバックス) 柿沼氏は心臓の研究者、医師、活性酸素という猛毒にも曝されながら、なぜ心臓は過労死しないのだろうか? (2015) カバー表紙:赤は交感神経、青は副交感神経、赤が圧倒的に多い。 心臓で…
決着! 恐竜絶滅論争 (岩波科学ライブラリー) 後藤氏は地質学の研究家、恐竜はなぜ絶滅したのか。専門家にとってはもはや決着済みといえる絶滅の原因をめぐって、いまだに新説が出されてはマスコミを賑わす。これを憂えた著者らは、有名な科学雑誌に論争の余…
日本にノーベル賞が来る理由 (朝日新書) 伊東氏は作曲家、指揮者、原爆、核開発からポスト冷戦後まで、パワーポリティクスを鮮やかに読み解き、日本の進むべき道を指し示す。世界の研究と開発を左右する、「最高権威」ノーベル財団の戦略とは。(2008) 湯川博…
シーラカンスは語る 化石とDNAから探る生命の進化 大石氏は分生物学者、デヴォン紀から3億年以上のあいだ、その姿をほとんど変えていない「生ける化石」シーラカンス。陸上生物の手足のように太いひれを持つこの魚は、生物の陸上進出の謎を解くヒントになる…
生物に学ぶイノベーション―進化38億年の超技術 (NHK出版新書 440) 赤池氏は科学技術ジャーナリスト、生物進化の不思議を読み解きながら、「新発想のヒント」を記す。(2014) どうして有死の有性生殖を選択したか? 自ら増殖することが可能なだけで、死ぬこと…
巨大ウイルスと第4のドメイン 生命進化論のパラダイムシフト (ブルーバックス) 武村氏は細胞進化学などの研究者、次々と発見される巨大ウイルスは、サイズが大きいだけでなく、多彩な遺伝子を持ち、細胞性生物に近い機能を備えているものもいる。これらの新…
文明の海洋史観 (中公叢書) 川勝氏は日本経済史が専門、農業社会から工業社会への移行という「陸地史観」の常識に挑戦し、海洋アジアを近代の発生源とする「海洋史観」を提唱。(1997) 1873年10月にダーウィンからマルクスに宛てた書簡(草稿か投函されなかっ…
物質から生命へ―自然発生説論争 ヘンリー・ハリス氏はサイエンスライター、「生命は物質からひとりでに生じてくる」という説は、アリストテレス以来、多くの科学者、哲学者、歴史家を魅了してきた。(2003年) 自然発生説 自然発生説というのは、適切な条件下…
極限微生物と技術革新 堀越氏は1968年に好アルカリ性細菌を発見し、極限環境微生物研究の突破口を開いた。(2012年) 好アルカリ性菌から極限微生物へ 思いもよらぬ発見が、目の前にあった。半世紀以上前、著者によって好アルカリ性微生物が発見された。それは…
動物はなぜ動物になったか (1976年) (玉川選書) 日高敏隆(1930-2009)は動物行動学者の草分け、本書は1976年の一般向け科学エッセイ。 オンデマンド版 動物はなぜ動物になったか - 玉川大学出版部 動物が目を持った時、光が生まれた 一つの重要な変化が起こっ…
鉄理論=地球と生命の奇跡 矢田氏 は金属工学の研究家、元素としての鉄は、40億年前に生命が誕生したときから、生命になくてはらなないものだった。(2005年) もっとも安定的な鉄原子核 すべての原子核の中で、鉄の原子核がもっとも安全なためである。原子核…
考える脳 考えるコンピューター ジェフ・ホーキング氏はハンドヘルコンピュータの第一世代であるPalmの生みの親である。コンピュータの技術者である彼がどうして脳の本を書いたか?(2005年刊) 脳は階層と、下の階層から入力を受け取り、下野階層に予測を出力…
考える脳 考えるコンピューター ジェフ・ホーキング氏はハンドヘルコンピュータの第一世代であるPalmの生みの親である。コンピュータの技術者である彼がどうして脳の本を書いたか?(2005年刊) 脳は階層と、下の階層から入力を受け取り、下野階層に予測を出力…
遺伝学の誕生―メンデルを生んだ知的風土 (中公新書 (761)) 中沢信午(1918-2002)は日本の生物学者、人類が遺伝子の観察に成功する80年前、メンデルは遺伝子を予測していた。そこには法則化学の原子論とメンデルの遺伝子が結びついていた経緯があった。(1985年…
生物多様性 - 「私」から考える進化・遺伝・生態系 (中公新書) 本川氏は動物生理学野研究家、 地球上には、わかっているだけで一九〇万種、実際は数千万種もの生物がいる。その大半は人間と直接の関わりを持たない。しかし私たちは多様なこの生物を守らなけ…
昆虫にとってコンビニとは何か? (朝日選書) 高橋氏はカメムシの"採集人"、深夜のコンビニは、明かりに引きつけられた昆虫にとって繁殖の場でもある。人間が便利で心地よい生活のためにつくってきた装置は、環境をつくりかえ、多くの昆虫を絶滅させてきた。そ…
精神と物質―分子生物学はどこまで生命の謎を解けるか (文春文庫) 抗体の多様性生成の遺伝学的原理の解明でノーベル生理・医学賞を受賞した1987年、立花氏が利根川氏にインタビュー。1990年刊 遺伝子上のエクソンの一つ一つが別々の遺伝子だった DNAは様々な…
「こころ」は遺伝子でどこまで決まるのか―パーソナルゲノム時代の脳科学 (NHK出版新書)心理学出身の宮川氏は、「ひとのこころはどこからくるのか」という壮大な問いに、遺伝子改変マウスを用いた行動様式の研究というアプローチで挑む科学者。2011年刊 ノ…
計算しないで進化は論じられない」 コンピュータで生命想像を研究する「人工生命」の方法で、進化について解明をはかる。1998年刊 人口生命とは 生化学やコンピュータ上のモデルやロボットを使って、生命をシミュレーションすることで、生命に関するシステム…
ダンゴムシに心はあるのか (PHPサイエンス・ワールド新書) 森山氏は比較認知科学の研究家。 ダンゴムシにも「心」があると考え、行動実験を試みた若い研究者がいた。ダンゴムシから「常識」では考えられない突飛な行動を引き出すことに成功、大脳がないダン…
免疫の意味論 多田 富雄(1934-2010)免疫学者、文筆家。「非自己」から「自己」を区別して、個体のアイデンティティを決定する免疫。1993年刊 免疫とは何か? 免疫系は生体内で病原体などの非自己物質やがん細胞などの異常な細胞を認識して殺滅することによ…
謎の蝶アサギマダラはなぜ海を渡るのか? 栗田氏は内科医、そしてアサギマダラの研究家。 アサギマダラはタテハチョウ科の蝶で、大きさはアゲハチョウほど。重さは0.5グラムにも満たない軽い蝶だが、春と秋には1000kmから2000kmもの旅をする。2013年刊 10万頭…
大絶滅―遺伝子が悪いのか運が悪いのか? 生命誕生から35億年。進化した500億種の生物のうち現在生息するのは約4000万種。99.9%の生物種が絶滅。進化史において生死を決定したのは必然か偶然か。 ラウプ氏は三葉虫が2億4500万年前に大量絶滅した事を研究し、本…
イチョウ 奇跡の2億年史: 生き残った最古の樹木の物語 この愛すべき樹木がたどったあまりに数奇な運命!2億年近く生き延びたあとに絶滅寸前になったイチョウは、人間の手で東アジアから息を吹き返した。 イチョウは2億年前に誕生し、1億5千万年前にピークを…
動きが心をつくる──身体心理学への招待 (講談社現代新書) 春木氏は身体心理学が専攻、2011年刊。 心は身体の動きから生まれた 脳という中枢の存在は、末梢である四肢の活動の経験の集積であって、末梢である身体なしに存在し得ない。大雑把な言い方になるが…
「退化」の進化学―ヒトにのこる進化の足跡 (ブルーバックス) 大塚氏は解剖学の研究家、「退化器官でたどるヒト4億年の歴史」 退化とは 退化はもともとdegenerationやreductionの訳で退行、形成不全、縮小という意味である。ところが進化の逆が退化と誤解され…
理不尽な進化 :遺伝子と運のあいだ 「絶滅」という視点から生命の歴史を眺めながら、進化論という史上最強の思想が私たちに呼び覚ます「魅惑と混乱」の秘密を明らかにしていきます。2014年10月刊 進化論には3つのパターンしかない リチャードドーキンズは、…
図解・感覚器の進化―原始動物からヒトへ水中から陸上へ (ブルーバックス) 嗅覚から感覚器に興味を持ち本書を手に取る。岩堀氏は解剖学が専門、感覚器を生物進化、発生論の視点から説明する。 すべての感覚は活動電位の変動である。 どんな感覚器があるか? …
動物たちの心の世界 動物は本能だけで生きているわけではなく、さまざまな学習の能力を持っている。 2005年発刊。 動物に心はあるか? まず第一のグループは人間以外のどんな動物にも意識経験などないと考えている。もう一つのグループに属する読者には、こ…