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毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

世界的な仕事は小さなチームでも実現できる!~『小さなチーム、大きな仕事 働き方の新しいスタンダード 』Jフリード氏×Dハンソン氏(2016)

ビジネス

 小さなチーム、大きな仕事 働き方の新しいスタンダード (ハヤカワ文庫NF)

大きな仕事は小さなチームでも実現できる。(2016)

 

小さなチームの成し遂げたこと

僕たちは会社を大きくせずに、小さな企業やグループが楽に仕事できるようなソフトウェアを開発している。世界中で300万人以上の人たちが僕たちの製品を使っている。3人だけのウェブデザインのコンサルティング会社として1999円にスタートした僕たちは、2004年に、業界で使われているプロジェクト管理ソフトに不満を感じて「ベースキャンプ」を作った。・・・5年後、ベースキャンプは年間数百万ドルの利益をあげるようになった。(10ページ)

世界にささやかな貢献をする

大きな仕事をするには、何かを良くしているという感覚が必要だ。世界にささやかに貢献している、あなたは重要なものの一部である、という感覚だ。・・・自分の努力に価値があると感じる必要があるということだ。

これは緊急の課題である。時間は永遠ではない。これは人生の仕事なのだ。どこにでもあるような製品をもう一つ作りたいのか、それとも革命を起こしたいのか。・・・違いを生み出すには大きなチームが必要だと思い込んではいけない。・・・何かをするなら重要なことをしよう。・・・あなたも自分の業界で同じことができる。(36ページ)

小さな決断をする

小さな決断なら、変更の余地がある。失敗しても大きなペナルティはない。ただそれを修正するだけだ。

小さな決断をするということは、大きな計画を立てたり、大きなアイデアを考えたりできないということではない。大きなことを達成する最善の道は、一度に一つの小さな決断をすることだと信じることなのだ。大きくて遠いゴールと壮大な実行計画の問題は、モチベーションを殺してしまうということだ。それはあなたを失敗に導く。

極地探検家のベン・ソーンダスは彼の単独の北極探検(約2000キロを72日間ひとりで)の間、「大きな決断」については考えてみるのもゾッとするほどで、日々「目の前の数メートルの小さな氷にたどり着くこと」だけを考えていたという。

このような達成可能なゴールは一番いいゴールだ。実際あなたが達成し、積み上げていくことができるゴールである。「やり遂げた。完了!」と言えるところまでたどり着いたら次へ進むのだ。(130ページ)

 ひらめきの賞味期限は今

何かしたいことがあれば、今しなければならない。しばらく放っておいて2か月後に取かかかるというわけにはいかない。・・・もし金曜日にひらめいたら、土日を返上してプロジェクトに専念するのだ。インスパイアされている間は24時間で2週間分の仕事ができるものだ。・・・生産性を高め、やる気をあおる。だが、待っていてはくれない。ひらめきとは「今」のものだ。(259ページ)

小さなチーム、大きな仕事~働き方の新スタンダード

本書を一言で言えば小さなチームでも大きな仕事はできる、ということ。それには大きな仕事を小さく分け、一つ一つを積み上げていくことである。本書の著者の二人はプロジェクト管理ソフト「ベースキャンプ」で300万人のユーザーを獲得した。社員の数は(執筆当時)十数名。彼らのビジネスがwebサービスだから十数名が適切な規模なのである。ビジネスの内容によってはもっと多くの人数が最適規模ということも考えられる。

重要な点は、世界の人々に製品を届け、顧客に喜んで貰おうと考えた、ということである。メッセージはシンプルである。

“何かをするのなら重要なことをしよう。あなたが価値あり、と感じることに取り組もう“

蛇足

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今更ながら、Googleは知識に価格メカニズムを導入していた~『知の進化論 百科全書・グーグル・人工知能』野口悠紀雄氏(2017)

テクノロジー

知の進化論 百科全書・グーグル・人工知能 (朝日新書)

 知識と情報の拡散は、この世界のあり方をどのように変えてきたか?

インターネットは検索できる

グーグルの方法は、そのページにリンクするサイトの数によってページを評価するものです。・・・引用文献の数によって論文を評価することは、大学院生にとってはごく自然な発想です。「みんなの意見」によって順位を決めるという方法民主主義的な発想だということもできるでしょう。(120ページ)

ウェブサイトを検索して概念の意味を見出す場合には、知識の体系に関わりなく、直接に目的に到達できます。・・・「部分から全体へ」という百科事典的な知識の獲得法は、ウェブの時代になって本質的に重要なものとなりました。(131ページ)

「みんなの意見」~分散的・分権的への信頼

経済学者は、決定が分散的・分権的になされるシステムに強い信頼を寄せています。・・・この考えの厳密な理論的基礎は、経済学者のフリードリヒ・フォン・ハイエクが1945年に発表した論文The Use of Knowledge in Society(社会における情報の利用)において示されました。

ハイエクによる理論的説明

ハイエクによれば、人々は特定の場所、職種、経験などに基づく個別の知識を持っており、したがって、問題に近い場所にいる人ほど優れたソリューションを持っているはずです。つまり決定は分散的になった方が良いのです。

分散性が抱える問題はシステムの一部が発見した貴重な情報が、必ずしもシステム全体に伝わらない点にあります。そこで必要なのは、個人がローカルな知識を元にして決定を行い、それらを集合全体に組み込めるようにすることです。市場メカニズムは、「価格」という手段を使って、これを実現しているのです。(127ページ)

 

知の進化論~百科事典・グーグル・人口知能

野口氏は分散的・分権的な制度への信頼性を簡素に説明する。ハイエクを引用し簡素に説明する。分散的・分権的なシステムの弱点を価格情報が補っている。逆に言えば市場メカニズムだけで分散的・分権的なシステムが無ければ機能しない。

考えてみればgoogleの検索システムもまったく同様のシステムで動いている。引用される数が多いほど重要なサイトである、という情報の価値ルールを定めインターネット全体をこの価値ルール=市場メカニズムによって評価している。

Googleという検索システムはインターネット全体に市場メカニズム=価格を持ち込んだ。だからこそ部分と全体が、取りあえずは調和している。検索エンジンの欠点や問題点を指摘するのは容易い。それは市場メカニズムの欠点や問題点とある意味共通している。Googleは書籍、地図、画像などどんどん検索が及ぶ範囲を広げている。これもまた経済において市場メカニズムの及ぶ範囲が拡大していることと同じ文脈で理解できる。

Googleは情報に価格を付けていた。それにより情報の伝達スピードが飛躍的に向上した。

蛇足

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進化論と経済政策、どちらの議論もどうして収斂しないのか?~『進化論の最前線』池田清彦氏(2017)

生物

進化論の最前線 (インターナショナル新書)

 池田氏構造主義生物学の研究家、進化論はどこまで説明できるか?(2017)

ネオダーウィニズムの限界

ネオダーウィニズムという学説の大きな柱は「突然変異」と「自然選択」ですが、遺伝子にどれほどの変異が起こったしても、大進化が起きるという保証はありません。つまり、「自然選択」と「突然変異」だけで新種ができるということは、確定的な科学的事実ではないのです。(20ページ)

細胞内共生

生物の系統樹を作製するうえで、かつて最も困難であったのは「原核生物から真核生物への進化をどう説明するか」でした。・・・細胞内強制説とは、真核細胞の中にあるミトコンドリア葉緑体などの細胞小器官は、細胞内に共生化した原核生物に由来するという仮説です。共生した生物の起源は、ミトコンドリアが好気性性細菌、葉緑体がシアノバクテリアだと考えられています。・・・・ミトコンドリア葉緑体が、もとももとは独立した生物であることを示唆している証拠は、他にも「それぞれ独自のDNAをもち、そこにはミトコンドリア葉緑体のタンパク質をつくる遺伝子の一部が含まれている」ことや、「どちらも二重膜で包まれている」ことなどが挙げられます。(135ページ)

(アメリカの生物学者リン・マーギュリス(1938-2011の)唱えた細胞内共生説は、「生物間の協調」を重視した考え方です。細胞内共生は突然変異と自然選択により生じたわけではなく、いわばアクシデントの結果生じたものです。(136ページ)

構造主義進化論

構造主義とは、簡単に説明しますと「表面に現れているあらゆる現象の背後には、必ず何らかの深層的な構造が存在する」という考え方です。・・・私は、この構造主義を進化論に当てはめて生物の進化を理解する「構造主義進化論」を提唱しました。・・・同じ遺伝子が発現する場合でも、細胞内部や周囲の環境によって発動する機能に変化が生じてくるからです。(112ページ)

進化論の最前線

ミトコンドリア葉緑体の細胞内共生説はネオダーウィニズムでは説明ができない。生物の進化は暫時起こったというより、突然短期間に起こったと考えないと説明のつかない事象がある。細胞内共生説だけでなく、本能の獲得、生物の形態の変化などもまた突然進化が発生したと考える方が説明しやすい。

結局進化の時間軸を、何をもって短期と見るか、どこからが長期とみるかによって進化論の説明が随分変わってくる。更に言えば時間軸の短期・長期は、相対的なもの、安定的な環境と目まぐるしく変化する環境では一定時間の持つ意味は同じではない。

進化論を語るとき、どこまでが短期で、どこから先が長期か、これを一致させないと議論が深まらない。これはまるで短期的な経済成長か、長期的な構造改革か、どちらが重要かという議論がかみ合わないのと一緒だと気づく。だから進化論も経済政策も議論が収斂しない。

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still lifeの意味を知っていますか?~『美術の誘惑』宮下 規矩朗氏(2015)

映画・芸術

〈オールカラー版〉 (光文社新書)

 宮下氏は美術史家、美術は政治経済と深く関わり、生老病死を彩り、人の欲望や理想を反映する―。(2015)

 

 

木苺の籠

近寄ると絵の具の盛り上がりや粗い筆触が目立つばかりで、とくに訴えかける力はないが、見てみるとしみじみと心に入ってくる気がした。・・・シャルダンの静物画には神々しさも説教臭さもない。原罪の象徴である果物や、聖母の純潔を象徴する水の入ったグラスを繰り返し描いていても、そこにはキリスト教的な寓意はほとんど感じられない。・・・美術の精神性は、宗教性や教訓を持たなくとも、静物や山水のようなごく普通の主題を素直に表現したものにも見出せるのではないか。それは抽象絵画の精神性のようなものともちがう、見る時期によって自然に心に入ってくるような微弱で繊細な力である。(184ページ)

美術にできること

美術はあらゆる宗教と同じく、絶望の底から人を救い上げるほどの力はなく、大きな悲嘆や苦悩の前ではまったく無力だ。しかし墓前に備える花や線香くらいの機能は持っているのだろう。とくに必要ではないし、ほとんど頼りにならないが、ときにありがたく、気分を鎮めてくれる。そして出会う時期によっては多少の意味を持ち、心の明暗に寄り添ってくれるのである。(186ページ)

 

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http://mimt.jp/exhibition/pdf/outline_chardin.pdf

美術の誘惑

宮下氏は大学卒業予定の一人娘を病気で亡くす。その死の直前に美術史家としての職業的義務感から観た画家シャルダンの展覧会での出来事をエピローグに綴っている。シャルダンは老齢になってから跡継ぎの一人息子を失くしている。この静物画に「寡黙な画面には大きな悲しみが塗りこめられていた」(184ページ)という。宮下氏は美術品にも出会う時期があるという。美術館には様々な絵がある。そこには画家の、あるいは発注者の様々な意図が表現されている。

宮下氏は美術が“心の明暗に寄り添ってくれる”、という。美術は世の中に必要だろうか?誰にでも美術を必要とする微かな一瞬があるのである。

蛇足

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人間にしかできないことは何か?~『人工知能の核心』羽生善治氏(2017)

テクノロジー

 人工知能の核心 (NHK出版新書)

羽生氏は棋士、 電王戦を中心としたコンピュータ将棋と人間の棋士の間で起きている様々な事象が、今後、人口知能が社会で応用されていくときに想定される事態を先取りしているように思えることです。(35ページ)

 

人口知能の特徴~ブラックボックス

本質的には人間には理解できないような答えを人口知能が提示してくる場合も考えられます。・・・抽象的な世界なので気づかれにくいですが、人間の身体が物理的な制約を受けるように、思考にも制約はあるのではないでしょうか。(37ページ)

人口知能には恐怖心がない

棋士がしばしは口にする感想に、「将棋ソフトの指す手には、人間から見ると、違和感を覚える手が多い」というものがあります。・・・人間の持つような盲点がない分、自由に手を選べるということでもあるでしょう。・・・・特に人口知能ロボットのような事例を考えてみると、「恐怖」を覚えないのは社会生活を営む上で、そもそも困難を来すように思います。(39ページ)

人口知能が広げる人間の“美意識”

私たち棋士が現在見ているのは、将棋のほんの一部の可能性で、全体からすればとても狭い領域にすぎません。そのなかで私たちは、自分たちの経験から培った「美意識」を働かせて、・・・「直観」や「大局観」で感じているだけですから、自分たちの知らない世界に十分に「良い手」が存在している可能性はあるのです。・・・そして(美意識というフィルターから盲点となっている)そこにスポットライトを当てただけでも、将棋ソフトや人口知能の意義は非常に大きいと言えるのではないかと、私は考えています。(82ページ)

人口知能にできないこと

人口知能は、データなしに学習できない存在だということです。とすれば、データが存在しない、未来の領域に挑戦していくことは、人間にとっても人口知能にとっても、大きな意味を持つと思います。(216ページ)

棋士の未来

棋士が将棋に強くなるには、将棋ソフトの強さを深いところで理解すること、さらにはプログラミングの素養すら基礎体力として求められるようになる時代も遠くないかもしれません。(213ページ)

人口知能の核心~人間にしかできないことは何か?

本書により将棋の世界が人口知能の影響を強く受けていることを知る。人口知能と付き合う棋士は何を感じているのか?人口知能の思考回路を理解することはできず、人間の持つ盲点を考慮しない不気味さを持つ。一方でこれらが確実に将棋の可能性を広げている。

羽生氏はデータの存在しない分野、人口知能の分析できない領域に挑戦することの意義を説く。それには人口知能の力を借りて、人口知能では分析できるが人間が行なってこなかった領域に踏み込むことも含まれる。

今後我々の生活は将棋の世界と同様、人口知能と共存していくことになる。そこで必要なのは人口知能を活用することによって人間の盲点を克服すること、人口知能の存在しない未知の領域に挑戦すること、この二つである。

羽生氏は棋士としてこの二つに挑戦しようとしている。

蛇足

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リーダーは誰にでもできる~『僕が「プロ経営者」になれた理由 変革のリーダーは「情熱×戦略」』樋口泰行氏

プロフェッショナル ビジネス

僕が「プロ経営者」になれた理由 変革のリーダーは「情熱×戦略」

 HPとコンパックの統合を実行し、危機のダイエーを活性化させ、マイクロソフト日本法人の変革をリードした。自分と組織の「殻の破りかた」(2016)

 

リーダーは誰でもできる

経営のプロや変革のリーダーというのは、特殊な存在ではない。本書を読んだ方が、「自分にもできるのではないか」と考え、一歩を踏み出すきっかけになってくれれば、著者としてこれほど嬉しいことはない。(228ページ)

誰もが実現できるリーダー論

日本もまた、この(環境変化のスピードが猛烈に早いという)マクロ状況のなかにあり、かつ(人口オーナス期という)転換期を迎えているなかで変革を担う新しいリーダーが1人でも多く育ってこなければ生き残ってはいけないだろう。・・・今求められているのは(突出した起業家のリーダー論ではなく)、マクロでもミクロでも構造的に起きている変化に対応するための基礎的なリテラシーとしてのリーダー論であり、誰もが共有して自身の資質として身につけなければならないリーダー論だからだ。・・・一連の経験から学んだのは、個々の従業員が変革のリーダーとしての自覚と資質を備えて環境の変化に向かい合わなければ、個人にも企業にも持続的な成長はもたらされないという確信だった。(54ページ)

経営リーダーの最終目標とは

(経営リーダーの最終目標は)「社員にめざすべき状態と、そのための具体的な仕事を用意し」「リーダーとしての素の姿を見せながら一緒に実現する」ことである。(110ページ)

会社は、1人ひとりが能力を発揮して「1+1」を2にとどまらず3や4にして豊かな暮らしを実現しようとする組織だ。(63ページ)

誰もができるリーダー論

変革期のリーダーとして最も求められる資質が「多」、つまり多様性、ダイバーシティだ。(64ページ)

なににフォーカスを当て、優先順位をいかにつけるかもリーダーの重要な資質になる。(76ページ)

人を動かすのは戦略や論理ではない。当たり前だが、一緒に歩んでくれると実感できるリーダーの心こそ人を動かすのだ。(116ページ)

自分自身で、TODOリストをつくり、そこに書き記された仕事(項目)を部下に託した場合、託したらすぐにリストから消せるようなマネジメント力を身につけてほしいのである。(77ページ)

 

僕が「プロ経営者」になれた理由

本書は普通のサラリーマンだった著者が、普通ではない経験を通じて得た経験による、普通の人に向けた“元“普通の人によるリーダー論、である。著者はリーダーの最終目標は「夢を与え、実績を創り出すこと」、と言う。そしてその最終目標は「情熱×戦略」を意識することで、誰でも達成できることになる。

創業オーナーは一から組織を作る。プロ経営者は出来上がった組織を運営する。だからこそ本書のリーダー論は極めて普遍的であり抽象化されている。

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リーダー何のために後ろを振り返えるのか?~『伸びる会社は「これ」をやらない!』安藤広大氏

ビジネス

 伸びる会社は「これ」をやらない!

  安藤氏は組織コンサルタント、「経営者が進んで現場に入り、現場の意見を吸い上げる」「こうした手法で、実際に組織の生産性や効率は上がらない(2017年)

リーダーとしての社長の間違い

社員から好かれるために、社員の要望にできるだけ耳を傾け、社員が喜ぶようなイベントをたくさん開きます。そして、1人ひとりの社員に寄り添い、それぞれの悩みを社長自らが聞いてあげるのです。・・・社長の言動による誤解や錯覚をもったまま仕事に励み、はからずも会社の成長の鈍化に「貢献」してしまっている社員も不幸であり、何より、会社が成長しなければ社長を含めて全員が不幸になるからです。(20ページ)

真のリーダーは未来にコミットする

リーダーは、その組織においていちばん高いところに位置しています。・・・リーダーがいちばん遠い距離まで見ることができるのです。見なければいけない立場であるともいえます。・・・リーダーは、どのメンバーよりも遠い未来を見る必要があるのです。(22ページ)

企業理念は全員が理解できない

会社の企業理念、ビジョンというものは、会社が向かう先を示しています。ということは、誰よりも高い位置にいて、企業理念を発信する立場の社長と、他の社員が同じレベルで企業理念を理解することは不可能ということになります。(60ページ)

リーダーは、「君は目の前の一つひとつの作業を終わらせることに集中してくれ。君の力が完成に最も貢献できるよう指示することに、私は責任を持つ」と伝え、メンバーが判断すべきでないところを判断するような状態を作ってはいけません。(63ページ)

リーダーは孤独

会社を目標達成に近づけようと思ったときは、社長は社内で孤独になるのが当たり前なのです。社長が社内で孤独にならないということは、「会社の機能がどこまかで不具合を起こしている可能性がある」ということです。社長も一人の人間です。この孤独に耐えることができずに、社内で寂しさを埋めようとしてしまうことがあります。・・・「よい社長」という言葉の心地よい響きにおぼれてしまった「ダメな社長」なのです。・・・会社を成長に導くのが社長の崔大の仕事です。そのために、社長は社内で孤独でなければなりません。(220ページ)

 

伸びる会社は「これ」をやらない

一言でいうとリーダーは孤独でなければ務まらない。リーダーの定義が他のメンバーの誰よりも遠い未来を見る者、であればリーダーのことをリーダーについてくるフォロアーはリーダーを100%理解できない。リーダーは前を見るのであって、フォロアーを見るために振り返り続けたら歩みは遅くなる。リーダーは相手を限定し、振り返る頻度を最小限度にしなければならない。歩みを止め、メンバーと話をすればリーダーの自己重要感は満たされるであろう。それがリーダーの群居衝動のためだとすれば意味がない。

蛇足

リーダーは未来を見せること

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