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毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

隕石が教えてくれること、太陽系で物質は循環している~『隕石でわかる宇宙惑星科学』松田准一氏(2015)

隕石でわかる宇宙惑星科学 (阪大リーブル051)

松田氏は宇宙地球科学の研究家、隕石はどこからやってきて、一体どんなものなのか?(2015)

 

隕石とは

太陽系ができたのは46億年前と考えられています。それは隕石の年代測定をすると、多くの隕石の年代が46億年になることと、隕石が太陽系起源の物質であることからです。(63ページ)

(隕石中の元素は)地球上で見つかっている元素があるだけです。・・・しかしそれらの元素がどういう割合で分布しているかは、それぞれの天体により異なります。(137ページ)

始源的隕石

隕石は小惑星帯からくるのですが、46億年前に太陽系ができたままの姿を残していると思われる隕石があります。・・・最も始源的であるという(隕石の)グループに「炭素質コンドライト」といわれるものがあります。・・・名前のとおり、炭素があり、水も含んでいます。有機物が入っているものもあります。(139ページ)

フュージョンクラストと磁気

(隕石の特徴の)一番目は、石の表面に黒い溶けた跡のようなものができているかどうかです。・・・地表に落ちて、この表面の溶けた部分が固まって黒い皮のようになるのですが、これを「フュージョンクラスト」と呼んでいます。・・・二番目は、磁石にくっつくかどうかです。・・・地球の火成岩の鉄の含有量は10%以下なのですが、隕石は(鉄の含有の少ない)石質隕石でも20~30%もあります。(126ページ)

隕石はどれくらい降りそそぐか?

大きい隕石の場合には大気圏で燃えきれずに地球に落ちてきますが、非常に小さい(たとえば10μm以下)場合にもふわふわと降りて地表に届きます。ちょうど中間のサイズのものが流れ星として観測されることになります。・・・隕石を含め、このような地球に落下してくる地球外物質は、年間にして1万トンとも10万トンともいわれています。・・・この降り積もる量が46億年続いたとして全量を計算しても、地球の全質量の1000万分の1以下しかならないのです。もっとも、地球ができた46億年前は隕石の落下がもっと盛んで、このような隕石物質が降り積もった結果、地球は他の惑星ができたわけです。(115ページ)

 f:id:kocho-3:20160219081453p:plainギベオン 隕石 Gibeon Meteorite 鉱物たちの庭

隕石でわかる宇宙惑星科学

隕石は年間1万トン以上!も地球に降り注いているという。隕石は太陽系由来であり太陽系の歴史46億年の中で生成され地球にやってくる。地球外物質といっても太陽系内の物質であることには変わりない。炭素質コンラドラトと呼ばれる若い隕石には、有機物、水が含まれているという。天文学者ホイルのパンスペルミア仮説「宇宙から生命の胚種が地球に到来した」ことがリアリティを持って実感できる。宇宙は冷たく、空虚な空間の様に思えるが、物質が循環している空間でもあったのだ。当たり前のことを隕石が教えてくれる。

蛇足

 

太陽系は物質が循環している。

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