毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

川のある所に山ができる、という非日常~書評「川はどうしてできるのか」藤岡 換太郎氏

川はどうしてできるのか (ブルーバックス)

藤岡氏は地球科学の研究家、「 時空を超えた、壮大な地形のミステリーツアーをぜひ体験してください。」

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ヒマヤラ山脈を乗り越える川

ヒマラヤ山脈を乗り越える4つの皮は、山脈ができる前から存在していました。ヒマラヤ山脈を乗り越える四つの皮は、山脈ができるよりも前から存在していました。ヒマラヤ山脈を乗り越える四つの川は、山脈ができるよりも前から存在していました。ヒマラヤ山脈はいまからおよそ4300万年前、インド亜大陸ユーラシア大陸に衝突してできたのですが、それまでは、それらの川は北のチベットから、南のインド洋まで、ほぼ平坦な地形を南北に流れていたわけです。(23ページ)

下刻作用で山を削り取る

大陸の衝突によってヒマラヤ山脈の隆起が始まると、そこを流れる川は、衝突が急になるために河床をどんどん削っていくようになります。これを「下刻作用」といいます。隆起が高くなり、傾斜がきつくなるほど、下刻作用は激しくなり、河床は深く削られていきます。そのため、山がどれだけ高くなってもその分河床が削られる為に、両者の高さはつねにバランスがとれていて、結果としては、平坦な地面を流れるのと同じことになるのです。(24ページ)

超大陸パンゲア

今から約2億5千年前にできた「パンゲア」が最後の超大陸で、現在はそれが分裂し、移動している時期にあたっています。現在、大陸を流れる川は、このパンゲアが出来上がったときにできた川の名残です。・・・それぞれの大陸を流れる大河は、超大陸がばらばらになった断片とも言えます。(134ページ)

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の部分がインド亜大陸、2億年かけてユーラシア大陸に衝突する。パンゲア大陸 - Wikipedia

2億5千万年の時間軸

大陸にある最古の川は2億5千年前、ヒマラヤ山脈が出来たのが4300年前。そこには2億年のずれがある。我々は山稜から海に流れ注ぐ川をイメージする。山があるから川があると思っている。ヒマラヤ山脈の場合、川のある所に山ができた。「山脈を乗り越える川」という表現に違和感を感じるのは「川が先で山が後」という非日常の風景が容易には想像できないからだと気づく。そにれは2億5千万年という時間軸が必要。

蛇足

それでも変わらない事、水は高い所から低い所に流れる。

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