毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

アインシュタインの相対性理論は主客逆転させる思考実験によって生まれた~『水平思考の世界~電算機時代の創造的思考法』エドワード・デノボ(1969)

水平思考の世界―電算機時代の創造的思考法 (1969年)

エドワード・デボノ氏は情報処理の心理学の研究家、確実性の高い垂直思考ではなく

確実性の低い水平思考をどうやって行うかについて語る。(1969年)

 

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単純だが見慣れない図形をどうやって誰もが知っている見慣れた部分に分解して、伝達するか?~水平思考の視覚的訓練

 
垂直思考と水平思考

 

 

垂直的思考は、ちょうど水が書面に沿って流れ、谷間に集まり、最後には川床に溜まるように、もっとも安全な路をつくる。・・・いわば垂直的思考を確実性の高い思考だとすれば、水平的思考は確実性の低い思考である。水の流れを変えるために、新しい水路を計画的に開いてゆく。そして、よりより水流のパターンを見つけるために、新しい水路を計画的に開いてゆく。・・・(確実性の低い方法が最高のパフォーマンスを示す)このような瞬間とは水がサイフォン現象によって、上へと自由に逆流した時である。これこそ、まさに水平的思考の目標なのである。(28ページ)

 

垂直思考

 

 

19世紀の末、物理学者たちは、もう説明すべきものはすべて説明されてしまったと考えて、満足した。測定結果と理論とはうまく合致していた。あとは結果を整理するだけのように思われていた。物理学の将来の役割は、既知の理論構成の広範囲の枠のなかで、さらに精巧をきわめた測定を行うことにあった。しかしプランクとアインシュタインとによって、物理学というものが完全なものどころか、まだ始まったばかりだということが明らかになされた。(124ページ)

 

アインシュタインのやった事

 

 

彼は何一つ実験もせず、新しい情報も集めずに、新しい相対性理論を考えだしている。何一つ実験をしなかったのだから、いいかえると誰でも入手できる情報に新しい見方を与えたに過ぎない。むしろ相対性理論を裏づける実験は後になって行われた。

 

 

アインシュタインが行ったことは、いわばニュートン一派の法則に合致させ、誰もが満足していたあらゆる既存の情報を検討し、それをまったく新しい見方でとらえたのである。

 

アインシュタインの水平思考

 

アインシュタインは空間が絶対的なものではないと考えた。光が空間を曲がって飛ぶのではなく、空間が曲がっていると想定した。天動説から地動説へのパラダイムシフトの様に、関係をひっくり返して見ていたのである。

 
水平思考をするには

本書から水平的思考を抜き出してみる。

 

  1. 言語表現を視覚表現に変えてみる
  2. 思考する時、例えば3つの違った方法から考えるという様にルール化する
  3. 物の関係をひっくり返す
  4. 状況をより易しい状況にして想定する
  5. 主客を逆転させて焦点をずらず
  6. 場所、時間、相手を変える
  7. 間違いと知ってもやってみる

一言で言えば非常識の法則化であり、偶然性(セレンディピリティ)の活用である。本書はこの発想は誰にでも体得できるテクニックであると主張するのである。

蛇足

 

何が出来ないかにフォーカスするか、何が出来るかにフォーカスするか?

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