毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

お金持ちとはどういう人か?~『行ったり来たり 僕の札束』高須克弥氏(2016)

行ったり来たり 僕の札束: 日本一有名な整形外科医が初めて語る医者とカネ

 

高須クリニック」はまだ美容整形が認知されない中で40年前に開業され、
二重まぶた手術・脂肪吸引など、数々のブームを巻き起こしてきました。(2016)

美容整形

日の当たる表通りに美容整形の看板を掲げて、料金もわかりやすく一律にしたのは、料金の交渉をする時間がもったいないから。30分で終わる手術の(費用の交渉の)相談を、6時間やりたい人たちがいる。・・・だから大変な手術も、そうじゃない手術もぜーんぶ、一律にした。 高須ブランドって言うけど、ブランドって実に単純なもの。・・・頑固に料金を下げずに、姿勢を崩さないでいるとブランドに化ける。 変身していくと、ブランドが消えちゃう。(46ページ)

お金持ちとは

お金持ちって、お金のことを考えない人だと思う。 お金のことを気にしているうちは、お金に使われている人ですよ。いっぱい持ってて使いきれないのに、さらに貯めようと思う人って心の病だよ。だって意味がないんだもん。(84ページ)

お金を儲けるには

お金儲けをしている人にはバカが多い。賢い人は大きな金儲けができない。・・・日本の大企業の創業者って、インテリじゃない人が多い。ちゃんとお勉強してて点数がよかった人なんて、めったにいない。だって頭がよかったら、バカなことしないから。バカなことをやるやつが金持ちになるの。・・・僕が美容整形の道に進んだのは、当時としては逆張りだ。大逆張り。ただ、いっぺんもお金を稼ぐこと自体を目的にしたことはない。ムカつくと言われるだろうけど、結果的にお金がついてきた。(109ページ)

お金の儲け方は知らない

僕はお金が欲しいと思ったことはいっぺんもない。嫌味に聞こえるかもしれないが、金で困ったことはないんだから。 お金がでていくときに、「友だち連れて帰って来いよ~」って言い聞かせるぐらいで、「これをやったら儲かりますよ」というやり方を知らない。(109ページ)

行ったり来たり 僕の札束

高須氏は美容整形を「ラブホテルがあるような所から、繁華街にあるビルに変えて」堂々と営業する様に変えた最初の人物である。時は昭和50年以前、今から40年前頃のこと。 代々、医者の家系で整形外科を目指すも、医療保険制度の矛盾から、良い治療をすると治療費が取れないことから自費診療、美容整形外科に進む。

高須氏は誰もやらない手術にチャレンジ、更に広告、本の執筆、TV出演と自分自身を売り込むことにも取り組む。以来、年間売上は50~60億円を維持し続けているとのことである。 高須氏は「読んでも参考にならんよ」というが、本当のお金持ちの発想法を教えて貰った。

本当のお金持ちとはお金のことを考えない人、になる。自分の生活をお金から切り離して考えることができたら、誰でもお金持ちと同じように人生を愉しむことができるのではないか。 高須氏がお金の失敗を含め率直に語る本書から学ぶ所は多い。

蛇足

美容の内容は変っても、ブランドは変らない

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