毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

自分の仮設を信じて自分の感情を疑うこと~『ぼくらの仮説が世界をつくる』佐渡島庸平氏(2015)

 ぼくらの仮説が世界をつくる

佐渡島氏はマンガなどの編集者、過去のデータを集めて仮説を立てるようなものは前例主義であり、新しいことはなにもできない。 感覚を研ぎ澄ませ自然と入ってくる情報をもとにして大胆に仮説を立て、それを全力で証明すること。それだけが新しいことを成し遂げる唯一の手段だ。(2015)

まず仮説を立てる

情報を用意してから考え始めても、思考停止に陥りやすいので、自分のやりたいことを決めて、それから情報を集める。それがぼくのやり方なのです。・・・自分で仮説を立てて、情報を集めて、仮説を補強しながら実行していると、仕事が楽しくなっていきます。結果が出るのが楽しみになる。楽しいから、もっとやりたくなる。新しいことを成功させるときに、こうして楽しむことも、実は大切な要素だと思います。(35ページ)

情報が間違っている

数字・データなど、今ある情報を見ても早合点しないこと。情報が間違っている可能性を考慮すること。目に見える数字のデータであっても、集め方次第で数字は変わってきます。数字をつくり出したのも人間なので、なにかしらの意図があることも少ないないからです。(38ページ)

宇宙人視点

大胆な仮説を立てるためには、あらゆる常識や、これまでの習慣というものに囚われず、自由に思考することが大切です。ぼくはものごとの本質を考えるときに「自分が宇宙人だったら、どういうふうに考えるだろう」と思考しています。(60ページ)

自分の感情を疑え

仮説を立て、実行する。そこから集まってくる情報をもとに検証する。ぼくはこのサイクルを意識してきました。そのときに大切なのが、あらゆるバイアスから自由になることです。「常識」と「自分の感情」が主なバイアスですが、「常識」は「宇宙人視点」での思考が有効だとお伝えしました。一方、「自分の感情」のバイアスから自由になるのは、本当に大変で、ぼくも苦労しています。(160ページ)

僕らの仮設が世界をつくる

 

佐渡島氏は自分の感情のぶれをコントトロールするために、ウェアラブルデバイスを使って睡眠の時間・質、心拍を測っているという。スポーツで心拍を測るのは知っていたが、感情のコントロールに使おう、という発想に驚いた。自分の仮設を信じて自分の感情を疑おうとしている。

それもすべては自分の仮設をあらゆるバイアスを避けて判断するためである。佐渡島氏は「会社という仕組みを使って、人生を最高に楽しみたい」(212ページ)という。彼の行動は、「会社という仕組みを使って、人生を最高に楽しみ、そして世界を変える」という仮説を立証するためにある。

蛇足

 自分の仮設を信じて自分の感情を疑うこと

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