毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

なぜGoogleのロゴは4色なのか?~『いいデザイナーは、見ためのよさから考えない 』有馬トモユキ氏(2015)

いいデザイナーは、見ためのよさから考えない (星海社新書)

有馬氏は経営学部出身のデザイナー、「デザイン」はロジカルシンキングやプレゼンテーションと同じ問題解決の「道具」であり、コツさえ学べば誰にでも使いこなすことのできるものなのです。(2015)

 

四色定理

数学の問題で、隣接する地域が異なる色なるように塗り分けた場合、いかなる地図も4色あれば塗り分けられるという定理です。・・・ほとんどの場合、最低限、物事を整理するために必要な色は、4種類だということです。・・・テキストを見せるために黒も含めて、ぼくはひとつのページに5色以上の色を使う必要はないと考えています。(126ページ)

デザインとは何か?

デザインにおける“解き方”とは、まず問題があって、それをどのようにして“見ため”で解決するのかというデザイン上の思考プロセスのことです。デザインの“組み立て方”と言い換えても良いでしょう。(180ページ)

センスとは何か?

センスとは観察能力のことなのです。物事を見て、何を感じるか、ということです。あるいは“気付き”と言った方がわかりやすいでしょうか。(184ページ)

“解き方”の引き出しの最大容量は、こうして五感を使い“気付き”を得ることで着実に増えていきます。別の視点で表現するなら、これはお題を見つけることなのでしょう。(187ページ)

デザイナーとは何か?

デザイナーとは、物事を一般化する技術を持つ人のことだからです。誰にでも伝わるような“見ため”をつくることが仕事なのですから、誰よりも普遍的な感覚を把握しているはずなのです。(214ページ)

美しいデザインとは

僕が物事を美しいと感じる条件は、整って見えることと、新鮮に見えること、そしてそれらが同時に存在していることです。・・・ここには、デザイナーによる論理の飛躍という功績を見て取れることができます。(232ページ)

デザインとアート

ひとりでも成立するのがアートであり、みんながいないと成立しないのがデザインであるとも言い換えられます。もっと別の言い方をすると、“アートは問い”であり、“デザインは答え”なのです。(238ページ)

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【大人の社会科見学】るぱこ vs 有馬トモユキ 「デザインについて」 - YouTube

 
デザインとは何か?

 

デザインとはメッセージを伝える効率を高めることである。伝えたい内容にプライオリティを付け、絞り込む。そしてその情報を抽象化する。それが人の想像を超えれば論理の飛躍となる。飛躍しすぎれば人はデザインに潜むメッセージを読み取ることはできない。ありふれていれば美しくない。

作った本人すら実は分かっていない“伝えたいこと”を“みんな”に届ける。デザインは論理によって設計されている。

蛇足

Googleのロゴは4色

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