毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

2014-12-01から1ヶ月間の記事一覧

8世紀、遣唐使は帰還率60%、どうしてそんなに遭難したのか?~明治の西欧化と同様、日本史上の例外期

遣唐使 (岩波新書) 東野氏は日本古代史の研究家、「七、八、九世紀の約三百年にわたる日本古代外交の実態と、その歴史的な意義を読み解く。」2007年刊 遣唐使の時代は、日本の国家機構の確立期、そして例外的な時期 遣唐使の帰還率は60% 出発や帰還時期の制…

現代は自画像が成立しない時代なのかもしれない~書評 木下長宏氏 ゴッホ〈自画像〉紀行

カラー版 - ゴッホ〈自画像〉紀行 (中公新書) 木下氏は近代思想芸術史、ゴッホの研究家。木下氏の自画像のフレームワークでゴッホを論ずる。2014年刊 彼の画家人生は、わずか10年あまりにすぎない。その短い歳月に、四〇点を超える自画像を遺した。 自画像以…

あなたがよりかかっているもの、それは幻想である。~大前研一氏の処女作「悪魔のサイクル」(1973)より

悪魔のサイクル 2013年新装版 大前研一BOOKS (NextPublishing) 本書は1973年発行、今から約40年前、大前氏の数多い著作の第1作目。 41ページ、明治が個人主義を掴もうとしていた時代、と表現 (平成15年の第13版の旧版) 大前健一氏の覚悟 専門家の目には、こ…