毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

我々は物の見方を180度変えられる~フロンギスト説と酸素

だれが原子をみたか (岩波現代文庫) 原子を見ることすらできない時代になぜその存在を理解できるようになったかを科学史的に記述した本。 フロンギスト説 物が燃えるというのは、その物の中にかくれていた”フロギストン”が外にでることだ、とシュタールとい…

宮澤賢治「グスコーブドリの伝記」が今に伝えるもの~地球温暖化の議論はいつ始まったか?

名作の中の地球環境史 時代の危機をいち早く察知して作品に取りこみ、それが社会に対する警告や警鐘になったことが少なからずある。 21ページ、グスコーブドリの伝記の執筆時期1932年頃の気候変動 グスコーブドリの伝記 グスコーブドリ(ブドリ)はイーハト…

多層化された世界観とネット評判社会~IT技術が安心と信頼の仕組みを変える

ネット評判社会 (NTT出版ライブラリーレゾナント057) 信頼社会から、新しい安心社会へ?ネットオークションの仮想世界に見る近未来の姿と、山岸俊男「信頼の構造」理論の新たな展開。 信頼と安心 相手は良い人である、信頼できる人であるという、相手の人間性…