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毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

ネットの会話とは、居酒屋の会話の様なもの~「ウェブはバカと暇人のもの」中川淳一郎

 ウェブはバカと暇人のもの (光文社新書)

中川氏はトニュースサイトの編集者、普及しすぎて、いまやバカの暇潰し道具だ。(2009) 

テレビの時代は本当に終わったのか?

少なくとも日本の場合、結局これが真実だ。

・最強メディアは地上波テレビ。彼らが最強である時代はしばらく続く

視聴率を見れば一目瞭然だ。2008年大晦日のゴールデンタイム、視聴率は合計75%を超えているのである。(120ページ)

テレビのすさまじい点は、世帯普及率が100%近い点と放送作家がきちんとついていて説得力がありそうな構成にしている点と、それを芸能人に言わせる点である。(135ページ)

ネットの世界

ネットでは、身近で突っ込みどころがあったり、どこかエロくて、バカみたいで、安っぽい企画こそ支持を得られるのだ。そして、掲示板やブログで「○○社のキャラがあまりにもゆるすぎるwwwww」「○○社のキャンペーンサイトがアホすぎる件」などと書かれたら、それこそ成功である。・・・ネットは暇つぶしの場であり、人々が自由に雑談をする場所なのである。放課後の教室や、居酒屋のような場所なのである。(191ページ)

真の情報革命は電話

なんだかんだ言っても、真の「情報革命」の担い手は、アレクサンダー・グラハム・ベルが誕生させた電話(1876年)である。ネットは情報革命の主役ではない。あくまでも電話を頂点とする情報革命第二段以後の担い手でしかない。「遠くの人としゃべれる」という電話の機能はあまりにも画期的である。・・・「伝える」「答える」「合意する」ことにかかるコストがあまりにも高かったのである。電話はこれを一気に解決したのだ。もはや代替機能はないと言ってもいい。

ネットは別のもので代替可能

ネットで可能なことは、だいたい別のもので代替できる。・・・ネットは便利である。こんな便利なものは本当に珍しい。だが、電話ほどの画期性はない。・・・人間が使っている以上、ネットはこれ以上進化しない。十分、我々は進化させた・・・電話やFAXにそれ以上のものを求めず、便利な道具として今でも重宝しているのと同様に、ネットにもそれくらいの期待値で接していこうよ。(237ページ)

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ウェブはバカと暇人のもの

中川氏はネットニュースサイトの編集者として日々ネット漬けで過ごしている。そこでは「バカと暇人」による中傷、クレイマーが溢れているという。それは本人が「バカと暇人」というより居酒屋や放課後の様に、バカと暇なことをやりたくなる環境である、と理解した方がいいのであろう。

本書によればテレビとインターネットのヘビーユーザーはぴったり重なるという。違いはテレビはその内容が検証・構成されていること、ネットでは玉石混交であること、である。本書は2009年出版だが、テレビ業界は更に凋落していると言っていいであろう。それはねネットが次世代の情報革命の担い手である、という“ネット万能論”より、ネットの肥大によりテレビの広告モデルの独占が崩れたことによる収益悪化と理解すべきとなる。

出版から8年が経過したからこそ、本書の主張は意味を持つ。

蛇足

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