毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

我々は自由に欲望を決めていい~自由に決める時「常識」も「タブー」も一切関係ない、それが現代の意味

中学生からの哲学「超」入門―自分の意志を持つということ (ちくまプリマー新書)

竹田氏は哲学の研究家。「自分とは何か。なぜ宗教は生まれたのか。人を殺してはいけない理由は何か。何となく幸福じゃないと感じるのはなぜなのか…。」

 
自分の意志を持つ事

「自分の意志をもつこと」とは、自分の幸福の条件を、才能は運に委ねるのではなく、自分でよくつかみ直すこと、言い換えれば、自分で自分の「自由の条件」を考え、作り直す作業です。

近代市民社会、そして現代社会とは

自由恋愛、自由職業、そして社会的承認(組織への帰属)、この3つが、一昔まえ(近代市民社会)の人間にとっての「自由」の象徴だった。これがゆるやかに実現し、もはや目標となり得ないのが現代社会である。(186ページより再構成)

資本主義の特徴

資本主義は「常に生産を拡大していく経済システム」だから、人々の暮しを豊かにし、また労働時間の短縮を図ることができる。一方でこれが相互の競争システムになっていると、生産を高める為に歯止めのない無限競争になる。(197ページ)

「自分の意志」とは「欲望を自分で決める」こと

我々は欲望への執着をいきる理由にしている。「自分の意志で決める」のは「自分の欲望である。「自分の生への意志を持つ事」(201ページ)

 

蛇足

我々は自由に欲望を決めていい、誰もそれを止められない。