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毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

世界の誰とでもつながれたら何でもできる気持ちにならないか?~『ビッグの終焉~ラディカル・コネクティビティがもたらす社会の未来』(2014)

ビッグの終焉: ラディカル・コネクティビティがもたらす未来社会 

ニコ・メレ氏はテクノロジーを活用した戦略論のコンサルタント。人と人がいつでも、瞬時に、地球上のどことでもつながり合う能力は、世の中を劇的に変えている。(2014)

 

 ラディカル・コネクティビティ

 

 私たちは、「ラディカル・コネクティビティ」を手に入れている。それは膨大なデータを瞬時に、いつでも、地球上のどこにでも送ることができる。とてつもない能力である。革新的な接続性を生み出すラディカル・コネクティビティは、政治、ビジネス、文化を一変させている。伝統的な「大きな」機関の根幹が揺るぎ、成り上がり者や反逆者が力をつけているのだ。(4ページ) 

大きな企業の終焉

 

 

(2012年に破綻したデューイ・アンドルバフは)1909年に設立されたアメリカの名門法律事務所で、最盛期には1400人以上の弁護士を擁していた。・・・弁護士は大きくて強力なクライアントを獲得するには、大きな法律事務所に所属している必要があった。そうしないとさまざまな資源を利用することができなかったからだ。大きな法律事務所にいなければ、大規模な調査チームを組めないし、高額な法律雑誌を講読することもできない。秘書がつかなかったら、膨大な文書を管理しきれず、調査で優位に立つことができない。今はグーグルサーチのようなシンプルなオンラインサービスや、法律家専用のクラウド型ソフトウェアを使えるので、大きな法律事務所に所属する魅力は大きく薄れている。(373ページ)

 

アウトソース基盤の整備

 

 

従来は企業が外部のデザイナーやイラストレーターを使おうとすると、契約書を作ったり、進行管理したり、支払をしたりといった多くの事務処理があった。つまり、システムが必要だったのだ。しかし外部デザイナーと自社で契約するのではなく、間にクラウドソーソングのプラットフォームを一枚かませることによって、そうした面倒な作業は全部プラットフォーム側に任せることができるようになっている。つまり、企業側は巨大で面倒なコントロールシステムを持つ必要がなくなるのだ。面倒な本社機能までもアウトソースできるようになっていけば、最終的に企業には経営判断をする執行部さえいればすむことになる。(445ページ、佐々木俊尚氏の解説より)

 

我々はビックカンパニーと同じ事ができる

 

「ラディカル・コネクティビティ」によって地球の誰とでもつながれるとしたら、何でもできる気持ちになる。ビックの終焉とは例えば今まで大企業しか行えなかった事業がアウトソースを活用することで大企業と同等かそれ以上の製品・サービスを提供できる可能性が出てきたという事である。しかし逆に企業には経営判断を行うエグゼクティブだけはアウトソースできない事も明白である。

我々はまだ物作り企業の従来型大企業のイメージから逃れられない。成功した大企業は大人数がいるから成功しているのではなく、成功した経営判断があるからだという事に気付く。

著者は「機構を改革する時には、個人の力を活かすような機構にすることを第一に考える」(418ページ)と提言する。トップダウンのリーダーシップと、個人の自立分散型ネットワークの融合と言い換えられる。そこで必要となるのはトップダウンの一流を目指すという覚悟である。これがビッグと同等かそれ以上の成果を実現する唯一の方法である。

なお、著者の戦略コンサルティング会社は「従業員25人のコンサルティング会社で、テクノロジーと戦略に関するコンサルティング業務を手がけている。・・・今なら、クラウドのおかげで、インターネットにアクセスして、巨大で複雑なソフトウェアを共有するサービスを購入できる。こうすれば、これまでだったらずっと大企業でなければ手に入れられないような競争優位を獲得できる。(372ページ)

蛇足

 

我々は世界基準の商品・サービスを目指せる

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