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毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

私の知らない日本の姿がここにある~『オキナワ論 在沖縄海兵隊元幹部の告白』R・D・エルドリッヂ氏(2016)

オキナワ論 在沖縄海兵隊元幹部の告白 (新潮新書)

エルドリッヂ氏は歴史学者,「NO」しか言わないオキナワのままでいいのか?(2016)

 

もともとエルドリッヂ氏は歴史学

もともと私は日米関係を専門とする歴史学者で、日本での暮らしはすでに四半世紀以上になります。自慢めいて聞こえるかもしれませんが、アメリカと米軍の考え方、日本の考え方、沖縄の考え方については誰よりもよく理解しているつもりです。(5ページ)

沖縄の地政学的重要性

沖縄の人に理解していただきたいのは、沖縄にある米軍基地は沖縄と日本だけでなく、アジア太平洋地域全体のために存在しているということです。・・・地政学的に見て沖縄は、日本全土はもちろん、東アジアさらにはアジア太平洋地域からインドにまで影響を与えます。人口で言えば、沖縄の2千500倍以上もの人類に関わりがある。・・・それが沖縄が望んだことではないと言われるかもしれませんが、歴史的に見ても、地政学的に見ても、その戦略的な重要性は動かしがたい事実です。少なくとも1609年に薩摩藩によって琉球王国が「侵略」されるずっと以前から、沖縄はアジアの架け橋になってきました。19世紀半ば、ペリーの艦隊が浦賀に来航する前に那覇に寄港したのも、アジアの真ん中に位置する琉球が、中国や東南アジアとの貿易拠点として重要だと考えたからです。・・・アジアの真ん中に位置する沖縄は、沖縄自らが主張しているように、世界の貿易と交流の懸け橋であることは、歴史的にも地政学的にも証明されています。(168ページ)

オキナワ論

エルドリッヂ氏は歴史学者にて在沖縄米海兵隊政治顧問として活動した人物。歴史学者としての見識から国内外様々な政策提言を行ってきたことが契機となり、米軍海兵隊の文官として採用された。本書はエルドリッヂ氏の経歴、そして2015年3月に解任されるまでの経緯が記される。本書で沖縄に対する別の見方の存在を知ることになる。エルドリッヂ氏は日本と米国の架け橋になろうとした。その彼をして沖縄が何かにつけ日本、米国に反対する姿勢を「NOKINAWA」と呼ぶことになる。それだけオキナワ論は根が深い。重要なのはエルドリッヂ氏の見方が正しいか否かではない。私の知らない沖縄の一面と、我々が常に接する情報もまた一つの見方に過ぎないことに気づかされることである。

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