毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

誰でも15分でクリエイティブになれる方法~用意するのは一杯のコーヒーと紙ナプキンとペン、そして少しの勇気!

クリエイティブ・マインドセット 想像力・好奇心・勇気が目覚める驚異の思考法

ディビッ・ケリー氏はデザイン思考というコンセプトのコンサルタント

「創造力に必要なのは、アイデアと「自信」。その自信は、ちょっとしたトレーニングとアドバイスだけで、簡単に身につき、想像力・好奇心・勇気がみるみるあふれ出す。」2014年6月発刊

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61ページ 第二章恐怖を克服するの表紙より、最大の恐怖は失敗する事の想像

 

イデアの貯蔵量を増やすには

アンディウォホールは「誰でも15分間は有名人になれる」と述べたが、たとえそれは無理だとしても、ふとした拍子に名案を思いつくことなら、誰にでもあるだろう。名案をひらめいたときには、その場でアイデアを記録する様にしよう。というのも、脳の短期記憶には15-30秒しか思考が記憶されないからだ。したがって、アイデアの貯蔵量を増やすには、思い浮かんだ矢先に記憶するのがシンプルな方法なのだ。(298ページ)

  

脳の短期記憶をメモするナプキン・ダイヤグラム

思い出すのがベソフ氏がアマゾンを創業する前の1996年に書いた紙ナプキン。

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 Adobe Proto: Creating interactive wireframes on your tablet | Adobe Inspire Magazine

 

 紙ナプキンに書いたアイデアが大成功のスタートというベンチャー企業創業のエピソードである。このナプキンにはGROUTH、そしてそこをCustomer Experienceからスタートするビジネスフローが描かれている。ベソスは「本が24時間変える、安く買える」という通常考えられるコンセプトは通常の書店でも可能性であり、インターネット書店でしか出来ない事の本質は「客に合わせて書棚が変化する事、注文したら直ぐに本が自宅に届けられると」であり、更に「顧客のかつてない体験」だと定義したと言われている。この紙ナプキンは「顧客にかつてない体験を与える」というコンセプトを明確化している。今もアマゾンの経営の重要なコンセプトになっていると実感する。

  
15秒間のひらめきを記録する

 紙ナプキンに書くとき、それは正式な企画書ではなく、多分コーヒーでも飲みながらリラックスして書くのが普通であろう。人は15秒のアイデアをメモする、いいアイデアもあれば只の落書きもある。何枚も書かれた時、自然な形で「創造的な成果」に結実するのだ気付く。ナプキンであれば間違えてもいいし、丁寧に書く必要もない。アンディウォホールを比喩にすれば「誰でも15分はメモの世界で自由に遊べる」という事。すべてのナプキンが重要なのではなく沢山のナプキンを書いて、その中から大切なナプキンが未来に繋がっていく、不要なナプキンは捨てられる。失敗や捨てる事を恐れる事はどこにもない事にも気づかされる。

  

ベソフ氏は紙ナプキンを保管した。ここに彼の徹底的にやる、という非凡さを見る。

 蛇足

 リラックスして閃いた事をメモし、15分間それで遊んでみる。