毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

グルスキー展 スーパーカミオカンデの写真からわかる事~あなたの探したいものは必ず見つかる

 

アンドレ・グルスキー展でスーパーカミオカンデの写真を見た。

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見どころ | ANDREAS GURSKY | アンドレアス・グルスキー展

高さ41.4m、直径39.3mの円筒形タンク(超純水が50,000トン)、50㎝径の光電倍増管(光を電気に変えるもの)が12,000本取りつけられている。

右下にゴムボートに乗って点検をしている作業員が映り込んでいる。

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全体構造図スーパーカミオカンデ検出器写真集

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光電管の修理を行っている写真。http://www.bisoh.co.jp/case/details/hanbai/others_02.html

 

ニュートリノ天体物理学入門―知られざる宇宙の姿を透視する (ブルーバックス)  

ノーベル賞学者が明かすニュートリノの世界。あらゆる物質を通り抜けてしまう不思議な粒子ニュートリノを観測することによって、いままで見えなかった宇宙の奥の奥まで見ることができるようになった。」

 

ニュートリノをどうやって観測するか?

何しろ半径が1㎝の10兆分の1、あるいはそれ以下(ちなみに原子の半径は1㎝の1億分の1程度)の粒子ですから、どんな顕微鏡を持ってきても、その振る舞いを直接みることはできません。

私たちは素粒子そのものを見たのではなく、それらの動きが創った小さな擾乱(信号)を雪崩で増幅して見ているのだということです。飛行機に乗って高空から砂漠を走っているトラックを見下ろしたとき、トラック自体は見えなくとも、それの起こす砂漠で、どの場所をどのくらいの速度で通っているかを推定するのに似ています。(61ページ)

ニュートリノは1930年代に理論的に提唱、1987年の大マゼラン星雲の超新星ニュートリノを観測、これが初めての自然現象由来のニュートリノ観測。都合50年の時間。

人類は探したいものは必ず見つけてきた。私も自分の探したいものを見つけられる。

蛇足

グルスキーの写真だけでは大きさは実感できない。情報によって認識できる。