宇宙の形はドーナツ!
根上氏は位相幾何学の研究者。本書はトポロジーを使って宇宙の形を想像する方法を展開する。
宇宙の前提条件(かっこの中は地球との比較)
・宇宙は果てが無いのに有限(地球の表面が果てがないのに有限と同じ)
・宇宙はどこに行っても局所的には3次元ユークリッド空間が成立する。(地球の表面ではどこでも座標軸で局所的な地図がかける。)
・宇宙全体を宇宙自身の中で縮小することはできない。(地球の表面には「隅っこ=果て」が無いので縮小できない→例えば赤道で二分割すれば縮小できる)
トポロジーによる変化
トポロジー(topology)位相幾何学とは「やわらかい幾何学」として知られる、比較的新しい分野、トポロジーの名称はギリシャ語のトポスとロゴスの合成に由来するもので、直訳すれば「位置の研究・学問」である。(wiki)
図による「三次元トーラス宇宙の種類3のハンドル体二個への分割」の理解
種類3のハンドル体とは3つの穴の開いた浮輪、この浮輪2つを使って宇宙の形を表現しようとするもの。トポロジーによって形を変形させる。
(82-85ページ)どうして宇宙8種類に
幾何化予想が想定した宇宙の形に「三次元トーラス宇宙の種類3のハンドル体二個」が入っているかがこれで理解できる。
(NHK100年の難問はなぜ解けたか?)
蛇足
宇宙に果てはあるの?子供からの質問に「宇宙の形はドーナツ!」と答えたい。