毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

日本にバブルと呼ばれる時代があった。

バブル景気

バブルと呼ばれる時代があった。バブル景気は、1986年(昭和61年)12月から1991年(平成3年)2月までの51か月間に起こった資産価格の上昇と好景気、およびそれに付随して起こった社会現象である。(Wiki)バブル景気が生じたメカニズムは経済学、あるいは金融論的には必ずしも解明されている訳ではない。

米ソ冷戦のなかの日本のバブル

水野氏は経済アナリスト、萱野氏は国際関係論の研究家。両者の対談である超マクロ展望 世界経済の真実 (集英社新書) に「バブルの仕組みと日本の先行性」の章で水野氏は以下の様に説明する。

レーガン政権はソビエト連邦と激しい軍拡競争をしていましたよね。それによって拡大する財政赤字を日本の企業がファイナンスしたのです。たとえば日本の生保はザ・セイホといわれて、プラザ合意でドル安になったとき、たしか大手7社で1.7兆円を上回る損を出しています。(中略)でもそこで損をしたので引き上げるとなったらアメリカは困ってしまう。それで、ザ・生保がドル債投資で損をしても、それをはるかに上回るような含み駅があればいいということで、アメリカの要請のもとで日本でバブルが引き起こされたという説明です。(165ページ)

バブル後の国際金融市場

1989年 ベルリンの壁崩壊 冷戦の終了

1991年 日本のバブル崩壊

1995年 国際資金移動の自由化

1997年 アジア通貨危機

1998年 日本で金融機能再生緊急措置法成立(日本長期信用銀行などの破たん)

1999年 米国ITバブル

2008年 リーマン・ショック

こうやって振り返ると、定期的に金融ショックとバブルを繰り返していると感じる。2013年の米国の財政問題、TPPなどはこの一連の中でどう位置づけたらいいのであろうか?