毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

絵を100%理解することは可能か?~『[死ぬまでにこの目で見たい 西洋絵画100]』雑誌ブルータス

BRUTUS(ブルータス) 2017年 6/15号[死ぬまでにこの目で見たい 西洋絵画100]

 

 

絵を100%理解することか可能か?

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 キリコの絵は謎めいていると云うことになっていますが、本当は全ての絵がそうなんです。どんなに分かり易く見える絵にも謎がありそれはつまり、私たちが全ての事象に対して解った事を確認する手段を持たないと云うことなのです。などとカミさんを持つ男は思いました。(78ページ)

【作品解説】ジョルジョ・デ・キリコ「不安を与えるミューズたち」 - 山田視覚芸術研究室 / 近代美術と現代美術の大事典

   

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影響力と云うものを考えたとき、一個の天才性よりも一般化できる真似のしやすさがそこにはある様な気がします。影響と云うのは、それに乗っかった人達がつくるものです。(24ページ)

File:Duchamp - Nude Descending a Staircase.jpg - Wikipedia

 

 

 人気画家・山口晃の死ぬまでにこの目で見たい西洋絵画100

山口氏はキリコの絵に、解ったということを確認する方法はない、というコメントをつけた。すべての絵画、すべての対象物、それには当然相対する人間も含まれ、例えどんなに親しい妻であろうとも100%理解できることはない、という当たり前の現実に気付かされる。

更に、デュシャンの絵のコメントには影響力ということの持つ意味に気づかされる。模倣できる程度の構造が無ければ、影響力は拡散していかない。デュシャンの絵が影響力を持ったのも解ってしまえば解り易い、ということである。

何の為に絵画を見るか?山口氏は、“目で触れる心地よさも絵の持つ官能性のひとつだと思う”(100ページ)とも言っている。絵を見る、ということには様々な行為が含まれてる。

蛇足

絵は描いた人、所有者、鑑賞者、立場は違えども全ての人のもの

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