思い立ったが吉日~『私はなぜ80歳でエベレストを目指すのか 』三浦雄一郎氏(2013)
私はなぜ80歳でエベレストを目指すのか (小学館101新書)
三浦雄一郎は冒険家・スキーヤー、70歳、75歳での登頂に続き、80歳にして3回目のエベレストを目指す。(2013)
80歳でエベレストを登るということ
私にとって、80歳でのエベレスト登頂は、今の人生を支えている目標です。その根源は、エベレストの素晴らしさであり、またこの価値を身体で知ってしまった私自身が魅力に取りつかれてしまい、3度目にもかかわらず子どもようにドキドキワクワクして、まるで遠足にでも出かけるように準備をしているこの時間が大切で、楽しくて仕方がないことです。
本当に大切なのは、「目標があるかどうか」である。もう少し噛み砕くと、目標があって生きているととても楽しいという事実を知っているか、体感したことがあるかどうか、なのだ。
私は、自分がドキドキするだけでなく、多くの人にドキドキしてもらうような目標を立ててきた。「80歳でエベレスト登頂を目指す」という冒険は、80歳「なのに」エベレストに登るなんてすごい、と思ってくれるからこそ、価値が生まれることになる。
私の目標設定のもっとも本質的な考え方は、自己記録の更新だ。それが時として世界新記録になるだけなのだ。
目標の見つけ方
- まずは簡単なことから初め、クセをつける
- かつて「やってみたい」と思っていて、諦めたことを思い出す
- できるだけ繰り返しを避け、新しいジャンルに飛び込む
現状維持は「じり貧」である
齢を取れば、経験の分だけ精神力が研ぎ澄まされていく、などというのは嘘だ。精神力も体力と同じで、年齢を重ねれば老化する。意識して鍛えなければ、急激に衰えていく。
あなたにとって「エベレスト」は何ですか?
三浦氏はエベレストに3回登頂した。本書の80歳でエベレスト登頂に準備中の2013年3月に執筆された。三浦氏は冒険スキーヤーとして数々の記録を打ち立て50代後半にはセミリタイヤし悠遊自適の生活を送る。エベレスト登頂は65歳になってからの挑戦、そして5年後に70歳で成功することになる。一番わくわくしたのはエベレストに登ろう、思い立った時であり、最初にしたことは登山用具のお店に行って最新の道具の情報を手にいれることであったという。最初は人に話を聞く、簡単なことから始めたのである。
いきなりエベレストを目指す、と宣言するのはある意味無謀である。でもエベレストに登ったことのある人の話を聞く所から始めるのは誰にでもできる。
現状維持は「じり貧」である。新しい目標があるから人生を楽しめる。子供のこやりたかったことを思い出して、まずはその道のプロに話を聞いてみようと誓った。私にとっての、次のエベレストを探す為に、、、。
蛇足
目標があれば、人は何歳からでも変われる
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