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毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

バーチャルリアリティの本来の意味を知っていますか?~『VRビジネスの衝撃―「仮想世界」が巨大マネーを生む』新 清士氏(2016)

VRビジネスの衝撃―「仮想世界」が巨大マネーを生む (NHK出版新書 486)

 新氏はジャーナリスト、バーチャルリアリティ(VR)は、実は10年後に約12兆円(最大)もの巨大なビジネスを生む。(2016)

 

バーチャルリアリティ(VR)

バーチャルリアリティは「現実世界とは異なるが、ほとんど実質的には現実世界である」ことを意味しています。・・・欧米のVRビジネスが「現実世界と実質的には同じ空間を人間のまわりに作り出す」ことを目指しているのに対し、日本は「キャラクターなどがいきいきと存在する仮想世界を作り出す」ことに注意が向けられていることが多いのです。

VRの最終目標は、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚など人間の五感や、平衡感覚などさまざまな感覚に働きかけて、「現実世界と実質的には同じ空間」を作り出すことにあります。(位置216)

VRの次はオーグメンテッドリアリティ(AR)

ARはコンピュータを利用して、現実の風景(実写)に異なる情報を重ねあわせることで、現実世界を拡張しようという概念です。すでに実現されているものでいえば、カーナビゲーションシステムがわかりやすい例でしょう。(位置346)

VRビジネスの衝撃

バーチャルリアリティと聞くとヘッドセットを使ったTVゲームやキャラクターを思い浮かべる。日本ではバーチャル(virtual)を仮想現実と翻訳をしたこともあり、現実でない世界、という印象が強い。

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しかしVirtualとは本来、「限りなく本物に近いもの」を意味する。我々はもう既にヘッドセットを使ったVRから次の段階、オーグメンテッドリアリティの世界を体験している。コンピュータが生成したカーナビと外の風景を同時に観ている。現実世界とコンピュータの計算結果が混在している世界を体験している。

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2001年宇宙の旅 - Wikipedia

最終的なVRのゴールとは現実世界と実質的には同じ空間を作ることになる。これで思い出すのは映画2001年宇宙の旅(1968年)。主人公が宇宙旅行によって到達した部屋は地球から情報入手し地球の部屋そっくりに設えていた。宇宙の超越的存在が作り上げた部屋がバーチャルリアリティだとしても、本物と区別が付かないのであればそれは本物と言っていいであろう。

コンピュータが作り上げた画像、物質と、実際の風景、物質が混在しその区別が無くなっていく入口に我々は立っている。

バーチャルリアリティとは限りなく本物の空間、のことである。

蛇足

脳はVRでは作り込まれた陰影から遠近や高低を判断する。

脳はバーチャルとリアルの区別が出来ない。

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