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毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

誕生日までにどんな新しいことをやろうか?~『大人の時間はなぜ短いのか』一川誠氏(2008)

大人の時間はなぜ短いのか (集英社新書)

一川氏は実験心理学の研究家、年をとると、なぜ時の経つのが早いのか?(2008)

 

時間知覚

私たちが意識をもっているとき、時間から離れられないこと、時間のない状態を想像することがとても難しいことをみてきた。その点で、時間は私たちの体験にとって欠かせない本質的特性であるといえる。ただし、時間の知覚は、独自の感覚器官をもたない、特殊な知覚であると考えられている。(75ページ)

子供と大人の時間

子供と大人との時間の違いに関して、子供のほうが待ち遠しい行事(あるいは時間が速く経過してほしい事柄)が多いこと、それに対して、大人では日常の多くの出来事がルーチンワークとなっており、待ち遠しいことも子供ほど多くないことが関与している可能性もある。(127ページ)

食事というイベント

多くの大人にとって毎日の通常の食事は栄養の摂取のための単独の出来事でしかないのではないだろうか。ところが、子供は毎日の食事であってもその間にいろんな出来事がある。米粒の形を観察したり、皿の上のスパゲッティで形を作って遊んだり、嫌いなグリーンピースを他の物から選り分けたり、いろんな出来事が起こっている。誤ってコップの牛乳や料理の盛られた皿をひっくり返してしまったら、その片づけのためにさらに多くの出来事が生じてしまう。

同じ数の出来事(食事)があっても、その(イベント)数が多いほど時間が長く感じられるという傾向が、大人よりも子供において顕著だとすれば、子供は大人よりもさらに長く時間を感じられることになるだろう。(131ページ)

子供の時間はなぜ長いのか?

子供のころ誕生日が待ち遠しかった。誕生日に何を貰えるか毎年わくわくしたものである。一方で大人になると1年があっという間に過ぎていく。誕生日が待ち遠しいという感覚すら忘れてしまう。

著者は時間知覚が独自の感覚器官をもたないという。時間は結局記憶によって知覚される。記憶のまったくない時間、たとえば寝ている間に時間が過ぎ去ったことを知る手立てはない。時計を見なければ、お腹が空いたか外の光線の加減でしか判断つかないであろう。

結局多くのの記憶があれば時間は感覚として時間を引き延ばすことができる。我々が過去どんなことを経験したか、これからどんなことを経験する予定か、で人生は長くもなるし短くもなる。子供の誕生日を待つ様に、我々はもっと人生にわくわくできる。

蛇足

次ぎの誕生日までにどういう新しいことをやろうか?

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