毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

新入社員に贈りたい1冊、世界No1セールスマンが「顧客にどう接するか?」を伝授~『私に売れないモノはない ! 』ジョー・ジラード (1977)

私に売れないモノはない!

1日平均6台、15年間で13001台の新車を販売した、ギネス記録12年連続世界No.1のセールスマンが明かす「必ず売れる」セールステクニック。今日まで何百万人もの読者が仕事に役立て続けてきた不朽のベストセラー。原書は1977年、邦訳は2004年刊

 

ジラードの250の法則

 

 

 

この仕事に入って間もない頃、友人の母親が亡くなったので最後のお別れをしようと葬儀に行った。カトリックの葬儀では、故人の名前と写真の入ったミサカードが配られる。・・・「何部刷ればいいのか、どうすればわかるのですか?」。すると葬儀屋は言った。「経験ですね、芳名帳を見て人数を数えていくうちに、参列者が平均250名だということがわかったのです」・・・さらにある日、妻と二人で結婚式に出席し、そこで披露宴おオーナーに会った。結婚式の平均招待客数を尋ねると、彼の答えは、「新郎側約250名、新婦側約250名」だった。・・・人は誰でも、結婚式や葬式に招待するくらい大事な知り合いが250名いる。250名もだ!(69ページ)

 

ジラードは250名に働きかけた

 

ジラードは言う。「あなたは自分の会った人のうち、たった一人でも気分を害し、不満を抱いて帰っていったら平気でいられるだろうか?」250名もの人にジラードは最高のセールスマンである、として顧客を紹介されるのと、ジラードは最悪のセールスマンである、と悪い噂をされるのではまったく違う結果を生じさせる。彼は目の前の顧客にベストを尽くし、そして買ってくれた顧客に車を買う見込み客を紹介してくれる様に頼み続けたのであった。

手紙を送り続けた

 

 

顧客リストに載っている人には毎年12通の郵便を送る。それぞれに違う色と形の封筒を使う。受取った人は何かと思う。封筒には会社名は決して書かない。見ただけでは中身が想像できない。・・・1月には、「ハッピーニューイヤー、アイライクユー」のメッセージが届く。・・・家庭では私の名前が年に12回、いい意味で話題になる。私のメーリングリストに載っている人は一人残らず私の名と仕事を知っている。車を買うときが来たら、真っ先に私のことを思い出してくれるはずだ。(117ページ)

 

私流の販売システム

 

 

私流のトータルな販売システムは、一年中いつも何かが育っている農園のようなものだ、私のシステムでは、種まきに似たことをたくさん行う。常に種をまき、常に収穫する。そして1台販売(収穫)したら、また別の種をまく、ひたすら種をまき、収穫する。これをどの季節も続ける。これ以上の方法はない。私が保証しよう。(12ページ)

 

顧客にどう接するか?

 

 

いくら自分でショッピングカートを押すセルフサービスの店で何でも買い揃えられても、人は、親身なサービスを望んでいるということだ。自分のことを気にかけてくれるように振る舞う人間から買う方がいいと思っているのだ。・・・肝心なのは、どんな店に努めているかや、どんな商品を扱うかではなく、顧客にどう接するかだからだ。(274ページ)

 

f:id:kocho-3:20150330002404p:plainThe History of Joe Girard

ギネス記録12年連続世界No.1

 

結果は世界No1。原書は1977の発行今や郵便ではなく、電子メールであり、SNSの時代であり、表面的なテクニックは変化しているかもしれない。目の前の人に最善を尽くし、顧客リストを整備し、メッセージを送り続ける。彼はメッセージには一言添えていた。それが人の心に残る。例え営業職で無くとも、例え職種が替わっても出来る事である。ビジネスマンとして、この本にもっと早く廻り会えたら良かったと思う。

蛇足

 

私はこの本を新入社員に贈りたい。

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