毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

どうして磁石は北を指すか?~地球はだんだん冷えている

地球-ダイナミックな惑星 (サイエンス・パレット)

 地球物理学的な過程や生物間の類まれな結びつきなくしては、私たちが知りうる現実の世界が偶然の結果として生み出されることはなかった。

 

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地下生命のバイオマスは地球の20%!と書いている

地球の中心核

鉄でできた中心核は、珪酸塩でできたマントルから重力的に分離して形成されたもので、地球の内部が部分融解していた、地球が形成されて間もない頃に形成されました。・・・地球の内部の温度が下がっていくと、融解した中心核から固体の鉄の結晶が晶出してくるわけです、地球磁場を生み出す電磁気的なダイナモに関する今日の理解によると、固体状の中心核が必要とされています。・・・現在(中心核の固体部分である)内核は直径2440㎞で、月よりも1000㎞小さいぐらいの大きさです。しかし内核はまだ成長段階にあります。鉄が毎秒800トンとう割合で結晶化しているのです。このことによって、膨大な潜熱が放出され、液状の外核を伝わるときに、液体が対流運動を引き起こします。(72ページ)

磁気ダイナモ

外核の溶解状態の鉄が対流することによって電流が流れ磁場が生成されているわけです。ファラデーは、伝導体があって、電流、磁場、運動の三つのうちdkれが二つが存在すれば残りの一つが生成されることを示しました。これは電動モーター、発電機、ダイナモ作用がはたらく基本原理です。しかし、地球の場合には、外部電源がありません。核の内部の対流運動によって対流と磁場の両方が何らかの仕組みで維持されているのです。・・・

熱滞留と地球の自転によって生じるコリオリの力の結合によって生じるらせん型の流れをもつ、一連の円筒状対流細胞を備えたものです。(74ページ)

 

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地球の中心核が融解した外核と鉄が結晶化した内核に分かれる。現在は内核は中心核の4%程度に過ぎないが、30-40億年たつと、中心核全体が固化する計算になる。

磁気逆転

我々は地球内部を覗く事は決してできないが、地震波や地磁気の測定などによってここまでわかっている。一方で海底に残る地球磁場の記録からは数十万年単位で不規則に磁気が逆転した事が記録されている。そしてその原因はわかっておらず、次にいつ逆転するかも不明である。磁場逆転が瞬間的に発生するのか、緩慢におきるのか、太陽風から地球を覆っているだけにその影響は大きいと考えられている。

蛇足

地球は冷えている。