自分で簡単に、数学(算数)記号を作ってみるか想像する~数学記号の起源より
+(プラス) -(マイナス) ×(かける) ÷(わる)のはじまり (中経の文庫)
原島氏はサイエンスライター。「数式と記号のはじまりの物語を知れば、算数・数学の世界により親しめる! 」
数学の記号とは
各々の記号はそれ単独では「意味」を持たない。記号は常に、数式あるいは論理式として文脈(時には暗黙のうちに掲げられている、前提や枠組み)に即して評価をされて初めて、値として意味を生じる。(wiki)
15~18世紀にかけて、数字記号が次々と考案され普及していった。
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+プラス
一説には、+は、ラテン語で「そして」という意味の”et”を単純化したもの。「その他」を意味するEt Ceteraというラテン語の慣用句もet (そして)が使われている。もし+の記号がetの変形であるなら、そして」を表す&(アンバサンド)no記号は+の兄弟関係ということになる。この&は一見分かりにくいが、EとTを合成した文字が長い時をへて変化したものである。現在の多くの書体の&では、かつてはTだった部分が判別できないが、(tebuchetという書体)のようにeとtが判別できるように意識的にデザインされたフォントもある。
-マイナス
イタリアの数学者で「近代会計学の父」ルカ・パチョーリは足し算のPや引き算Mに~(ティルダ)記号を付けて、足し算の記号や引き算の記号を作り、イタリアでは後々までこの数字が使われた。一説には、mの字が、筆記されるうちに次第にまっすぐになって記号の-になったとされている。
=イコール
ウェールズの医師・数学者のロバート・レコード。等号の形の由来については、レコード本人が、「二本の平行線よりも等しいものはない」と延べている。確かに、レコードの用いた長い=======の方が、二本の平行線の感じがよく出ているかもしれない。
F(x) 関数
ある値xに対し、「ただ一つの」値yが対応する時、yはxの「関数」function “y=f(x)”であるという。関数のfunction「働き、機能」はラテン語fungor「実行する、果たす、達成する」に由来。
我々は数字の操作、つまりは関数処理、を記号により視覚化・抽象化することで数式を短くできた。言い換えればデータを圧縮できた。データの圧縮は概念を人々が共有化する事によって得られる事がわかる。はじまりを知る事で簡単な事の積み重ねが数学記号の起源である事がわかる。
蛇足
自分で数学(算数)記号を新たに作ってみると想像してみる。