毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

宇宙の扉をノックする byリサ・ランドール博士

 リサ・ランドール博士

米国の理論物理学者、1999年にサンドラム博士とともに発表した「warped extra dimensions(ワープした余剰次元)」注目を集め、2005年に一般向けにワープする宇宙―5次元時空の謎を解くを出版しベストセラーになった。博士は我々の住む3次元+時間=4次元に加え異次元があると想定し、その間を重力が行き来できると提唱した。

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ユーチューブ「異次元は存在する」NHKの画像より、

 

実証実験

スイスジュネーブのCERNのLHCのテーマの一つがこの理論を裏付けである。そこに水素の原子核をつくる陽子を複数超高速で衝突、衝突した粒子の破片がある一定の確率で姿を消したとしたらそれは5次元に行ったと考える事が可能になる。現時点でこの結果がどうなったか一般には、まだ日本語では公開されていないと思う。

今後

思うにここまで具体的に落とし込まれていれば近いうちに必ず裏付けるデータは出てくるであろう。新しいパラダイムを構想する事、それを裏付ける事、そしてそれを利用する事、時間はかかっても必ずこのステップを進んできた。少なくとも我々の存在する宇宙においてはシンプルに考えられる。リサ・ランドール博士の新著が日本でも2013年11月に発売される。

Amazonの解説には「LHC(大型ハドロン衝突加速器)をはじめとする世紀の実験の成果とともに、物理学の根本からエキサイティングな最前線へと読者を誘う。超対称性余剰次元ダークマター――いま、宇宙の始まりと未来の謎が、劇的に解明されつつある。」