毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

これでサツキは不良にならないよね。

 となりのトトロに登場する”サツキ”は病弱の母に替わって家を切り盛りするお姉さん、

鈴木プロデューサーは宮崎氏にサツキの設定が理想すぎる、と指摘し

宮崎監督はこれを受けてサツキが泣くシーンを挿入するエピソードが

紹介されています。

仕事道楽―スタジオジブリの現場 (岩波新書)

鈴木氏はスタジオ・ジブリの初代の社長でもありプロデューサーであった方です。この本は鈴木氏の「私の履歴書」でもあるし、スタジオジブリの「メイキング・ヒストリー」でもあります。

 ジブリの生い立ちを俯瞰し、作品が作られる裏側でどういう議論が重ねられているか、そして鈴木氏の仕事のスタイル、こういったものを知っているとジブリの作品がまた一段と楽しめると思います。岩波書店の井上一夫氏のインタビューにより構成されたとの事です。

以下目次

1仕事は公私混同/まかせた以上は全部まかせる  アニメージュ創刊のころ

2つきあう以上。教養を共有したい  高畑勲宮崎駿との出会い

3一番大事なのは監督の味方になること 風の谷のナウシカ そしてスタジオジブリ設立

4企画は半径3メートル以内にいっぱい転がっている 宮崎駿の映画作法

5みんなで坂を転げ落ちるのが映画づくりだ  高畑勲の論理と実践

6人間重いものを背負って生きていくもんだ 徳間康快の生き方

7いいものを作るには小さい会社のほうがいい  町工場とのしてのジブリ