毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

参勤交代

七代の掟で触れた「東海道中膝栗毛」の背景には東海道、そして参勤交代がある。Wikiで調べると参勤交代、いわゆる大名行列は武家諸法度1635年)には参覲交替という文字を使っているそうです。1864年まで優に200年以上行われた制度だったと再認識、驚きました。

 

一路(上)

 浅田次郎氏が一路という小説を書かれております。浅田次郎氏の持ち味は大団円、すべてが丸く収まるハッピーエンド、グランドフィナーレだと思います。浅田氏は本書でも無事お江戸到着という予定調和的な結末に向けて主人公の小野寺一路、若干19歳にして江戸への参勤を差配、「悪代官」あり、恋の行方あり、そして御馬まで様々な登場人物がそのキャラクターを存分に発揮して一所懸命に大団円に向かって駆け抜けます。

  私は5月に浅田氏の講演会で一路に関するエピソードを聞かせて頂きました。そこで浅田氏が過去と現在を想像する事の重要性に言及されていました。参勤交代があるからこそ、東海道があり、東海道新幹線が、そして将来のリニア中央新幹線2027東京名古屋間で先行営業運転開始)あると言えるのでしょう。時間軸で見ると七代どころか後14年、あっという間という気持ちになりました。