毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

生物

果たして医学は本当に科学と呼べるのだろうか?~『がん‐4000年の歴史‐』シッダール・ムカジー氏(2016)

がん‐4000年の歴史‐ 上 (ハヤカワ文庫NF) ムカジ―氏はがんを専門とする医師、患者からがんとは何か、との問いに応えるために、人類4000年のがんとの歴史を執筆する。 乳がんの局所的な治療 1927年、所属する医局へのどちらかといえば技術面に関する報告書の…

宇宙と生命誕生の謎に同時に迫る!~『 地球外生命は存在する! 宇宙と生命誕生の謎 』縣 秀彦氏(2017)

地球外生命は存在する! 宇宙と生命誕生の謎 (幻冬舎新書) 「人類が21世紀中に、地球以外の星で生命を見つける可能性は50%以上」(2017) 今実際に解っていること 2014年、国立天文台の大石雅寿博士らの研究チームが、アミノ酸の一歩手前の化合物メチルアミン…

地球を動かす新しいビー玉を考えよう~『医薬品クライシス―78兆円市場の激震』佐藤健太郎氏(2010)

医薬品クライシス―78兆円市場の激震 (新潮新書) 佐藤氏は医薬品メーカーで創薬研究に従事、現在はサイエンスライター。巨額の投資とトップレベルの頭脳による熾烈な開発競争をもってしても、なぜ新薬は生まれなくなったのか?(2010) 創薬は人類最難の事業 …

薬は体の何に働くのか?~『 分子レベルで見た薬の働き』平山 令明氏(2009)

分子レベルで見た薬の働き 第2版―生命科学が解き明かす薬のメカニズム (ブルーバックス) 薬がなぜ効くかを、分子レベルで理解する。(2009) 医薬品のターゲットは細胞内のタンパク質 たいていのタンパク質の分子表面にはくぼんだ場所があり、この場所はその…

飢餓状態は細胞の長寿命に貢献している!?~『細胞が自分を食べる オートファジーの謎』水島 昇氏(2011)

細胞が自分を食べる オートファジーの謎 (PHPサイエンス・ワールド新書) 2016年大隈氏が酵母のオートファジーの研究でノーベル賞を授賞した。著者の水島氏は大隈氏の研究室でオートファジーの研究を開始した経歴を持つ。(2011) オートファジーとは 細胞が…

進化論と経済政策、どちらの議論もどうして収斂しないのか?~『進化論の最前線』池田清彦氏(2017)

進化論の最前線 (インターナショナル新書) 池田氏は構造主義生物学の研究家、進化論はどこまで説明できるか?(2017) ネオダーウィニズムの限界 ネオダーウィニズムという学説の大きな柱は「突然変異」と「自然選択」ですが、遺伝子にどれほどの変異が起こ…

我々のビジネスは系統図のどこに存在するか?~『 系統樹思考の世界』三中信宏氏(2006)

系統樹思考の世界 (講談社現代新書) 三中氏は進化生物学、生物統計学の研究家、系統樹思考とは何か?(2006) ダーウィンが提示した起源 生物は進化するという認識が根付くにつれて、「起源」という問題意識がしだいに強まってきました。いま見られる生物は…

日本で一番低い山を知っていますか?~『分類思考の世界 なぜヒトは万物を「種」に分けるのか 』三中信宏氏(2009)

分類思考の世界 なぜヒトは万物を「種」に分けるのか (講談社現代新書) 三中氏は進化生物学の研究家、生物の「種」って何? それは実在するか? (2009) 日本最低の山は? 「日本最低の山」は、大阪湾にある天保山(標高4.5m)と認定されている。国土地理院…

DNAを編集できるメスが誕生していた!~『ゲノム編集とは何か 「DNAのメス」クリスパーの衝撃 』小林雅一氏(2016)

ゲノム編集とは何か 「DNAのメス」クリスパーの衝撃 (講談社現代新書) 小林氏はIT・ライフサイエンスのリサーチャー、私たちの顔、身長、体型、性格、知能、運動能力は望み通りに変えられるか?これらを操作する遺伝子工学や生命科学の分野でいま、過去に例…

今まで存在した人類の総数は何人か?~『宇宙からみた生命史』小林憲正氏(2016)

宇宙からみた生命史 (ちくま新書) 小林氏はアストロバイオロジー(宇宙の視点から生命を研究)の研究家、生命の様々な可能性を考えるのには、もはや地球中心の思考を捨てなければならない。(2016) ヒトは地球を代表する生物か 宇宙から見た場合、地球を代…

脳と人口知能、どこまで似ていて何が違うのか?~『 脳・心・人工知能 数理で脳を解き明かす』甘利俊一氏(2016)

脳・心・人工知能 数理で脳を解き明かす (ブルーバックス) 甘利氏は神経回路網の数理的な研究者、数学の理論で脳の仕組みを解き明かせれば、ロボットが心を持つことも可能になるのだろうか?(2016) 自己組織化と脳 (誕生して)できたての脳は、外界の情報…

量子生物学という言葉を知っていますか?~『量子力学で生命の謎を解く 量子生物学への招待』Jカリー氏×Jマクファデン氏(2014)

量子力学で生命の謎を解く 量子生物学への招待 量子生物学とは、生物の持つ量子力学的な性質を研究し、 量子力学を使って生命現象を解き明かす学問のことである。(2015) シュレーディンガーの「生命とは何か?」(1944) シュレーディンガーは遺伝子は、10…

生命現象とは、思考し続けること~『思考停止という病』苫米地英人氏(2016)

思考停止という病 思考し続けるとはどういうことか?(2016) チャイティンの「ダーウィンを数学で証明する」を引用 DNAとランダム性があれば地球時間で生命進化が可能 DNA発見以前の考え方は、生命現象の進化は完全ランダムな突然変異です。突然変異が起こ…

やっぱり記憶は次世代に引き継がれていた、~『変わらないために変わり続ける マンハッタンで見つけた科学と芸術』福岡伸一氏(2015)

変わらないために変わり続ける マンハッタンで見つけた科学と芸術 福岡氏は生物学の研究家、2013年からのアメリカで過ごした2年間の思索と冒険をノスタルジックにつづるエッセイ集。(2015) DNAと遺伝子 DNAを長大な交響曲の楽譜のようなものだとしよ…

老化とは進化が放置をしてきただけ、である~『寿命1000年―長命科学の最先端』ジョナサン・ワイナー氏(2012)

寿命1000年―長命科学の最先端 ワイナー氏はサイエンス・ライター、 ヒトの寿命は1000歳になる――一見失笑ものの主張がいかに現実味を増しているか。TEDコンファレンスでも著名なデ・グレイらによる先端長寿科学の成果とその限界を、あくまで科学的に紹介。…

ビタミンの概念を受け入れるには、それまでの非常識を受け入れることだった。~『世界史を変えた薬』佐藤健太郎氏(2015)

世界史を変えた薬 (講談社現代新書) 佐藤氏はサイエンスライター、「あの薬」がなかったら、世界の運命は変わっていた!(2015) 壊血病 壊血病はこの時代(15世紀に始まる大航海時代)になって急に発生した病気ではなく、新石器時代の遺跡からもそれらしき人骨…

眼と葉緑体には共通点があった~『生命の跳躍――進化の10大発明』ニック・レーン氏

生命の跳躍――進化の10大発明 ニック・レーン氏はサイエンスライター、進化史に飛躍的な変化をもたらした10の発明とは?(2010) 意識に続く第二段、今回は視覚の獲得について 意識はどうして生じるか理解できないから意味がある~『生命の跳躍――進化の10大発…

意識はどうして生じるか理解できないから意味がある~『生命の跳躍――進化の10大発明』ニック・レーン氏(2010)

生命の跳躍――進化の10大発明 ニック・レーン氏はサイエンスライター、生命の革命的「発明」とは?・・・ 生命の誕生/DNA/光合成/複雑な細胞/ 有性生殖/運動/視覚/温血性/意識/死(2010) 意識のハードプロブレム 意識のハードプロブレムとは、物質…

ウィルスと人間は情報を共有している~『ウイルスは生きている』中屋敷 均氏(2016)

ウイルスは生きている (講談社現代新書) 中屋敷氏は、染色体外因子の研究家、私たちのDNAの中には、ウイルスのような遺伝子配列が多数存在し、生物進化に重大な貢献をしてきたことが解っている。(2016) ※染色体外因子とはウィルスやトランスポゾン(動く遺…

我々の脳はクロックサイクル0.03秒、今とは”とびとび”である~『意識のなかの時間』エルンスト・ペッペル氏(1995)

意識のなかの時間 ペッペル氏は心理学の研究者、「今」「同時」「過去」というような情報は、脳内のどのようなメカニズムに対応しているのだろうか?(1995) 時間とは何か? 「絶対的で、真実かつ数学的な時間は、それ固有の性質に基づいて自ら一様に流れ、…

生命にとって必要な情報は既に存在する~『マンモスのつくりかた: 絶滅生物がクローンでよみがえる 』ベス・シャピロ氏(2016)

マンモスのつくりかた: 絶滅生物がクローンでよみがえる (単行本) シャピロ氏は「マンモスパーク」実現に向けて日夜奮闘する科学者が、現実味から問題点まで、あなたの疑問に熱く答えます。(2016) 脱絶滅 復活させたマンモスのDNAのおかげで、マンモス…

我々は移動する自由を持っている~『植物はなぜ動かないのか: 弱くて強い植物のはなし』稲垣栄洋(2016)

植物はなぜ動かないのか: 弱くて強い植物のはなし (ちくまプリマー新書) 稲垣氏は雑草生態学!の研究家、弱そうに見えるたくさんの動植物たちが、優れた戦略を駆使して自然を謳歌している。植物たちの豊かな生き方に楽しく学ぶ。(2016) 草は環境変化に対応…

デジタル生命を進化させてわかる、生物の遺伝システム~『デジタル生命の進化』和田健之助氏(1994)

デジタル生命の進化 (岩波科学ライブラリー (11)) 和田氏は生物情報学の研究家、遺伝子の持つ複製,交叉,突然変異といった特性をそなえた「生命」を計算機の中で実現したとき,それはどのように進化するか?(1994) ネオ・ダーウィニズム よく知られている…

農耕は人間の遺伝子に変化を与えたか?~『1万年の進化爆発』グレゴリー・コクラン/ヘンリー・ハーペンディング(2010)

一万年の進化爆発 グレゴリー・コクラン氏、ヘンリー・ハーペンディング氏は人類学・集団遺伝学の研究家、人類の進化は過去1万年間に緩慢になった、あるいは停止したという考えかたがある。しかし実際には、むしろ加速している。本書のテーマは、現在、人類…

地球上で一番繁栄している知的生命体は何か?~『植物は<知性>をもっている―20の感覚で思考する生命システム』

植物は<知性>をもっている―20の感覚で思考する生命システム マンクーゾ氏は植物ニューバイオロジーの研究家、植物は、人間と同じく“予測"し、“学習"し、“記憶"し、仲間どうしで“コミュニケーション"をとっている。 植物なしでは生きられない 地球上の生物量…

光合成を最初に始めたのは何だったか?~『光合成とはなにか―生命システムを支える力』園池公毅氏(2008)

光合成とはなにか―生命システムを支える力 (ブルーバックス) 園池氏は光合成の環境応答の研究家、光のエネルギーで生きることを選んだ「植物という生き方」を考えてみよう。(2008) シアノバクテリアの誕生 おそらく今から27億年ぐらい昔、地球上に水を分解…

成長する組織とは階層性を作っていくこと~『性と進化の秘密 思考する細胞たち 』団まりな(2010)

性と進化の秘密 思考する細胞たち (角川ソフィア文庫) 団まりな(1940-2014)は発生生物学の研究家、今から38億年前、偶然によってたった一つの細胞が地球上に誕生する。この細胞が人間のような複雑な生物へ進化した生命の仕組とは。(2010) 階層性とは …

生命が実践してきた、確実に進化する方法~『不均衡進化論』古澤 満氏(2010)

不均衡進化論 (筑摩選書) 古澤氏は発生生物学の研究家、生物は、遺伝子に偶然生じた突然変異によって進化する。だが、突然変異の多くは有害だ。偶然にまかせていては、進化どころか絶滅してしまうのではないか?この矛盾を解く鍵は、DNAが自己複製の際に見せ…

人間とはエントロピーを増大させる、”渦巻き”である『私たちはどこから来て、どこへ行くのか: 科学に「いのち」の根源を問う』森達也氏(2015)

私たちはどこから来て、どこへ行くのか: 科学に「いのち」の根源を問う (単行本) 森氏は作家、人とは何か。人はなぜ死ぬか。宇宙に終わりはあるか。福岡伸一、池谷裕二、村山斉などの第一線で活躍する科学者たちに問うことで、人と科学の根源に挑む。(2015…

細胞という概念が生まれたのはいつか?~『細胞発見物語―その驚くべき構造の解明からiPS細胞まで 』

細胞発見物語―その驚くべき構造の解明からiPS細胞まで (ブルーバックス) 山科氏は細胞学の研究家、私たちの体を形作る60兆個の細胞、発見の歴史をたどる。(2009) 細胞学説はいつ生まれたのか? 細胞は生命活動を営む最小の単位で、細胞の集積によってあら…

色とは脳の錯覚である~『色彩心理学入門―ニュートンとゲーテの流れを追って 』大山 正氏(1994)

色彩心理学入門―ニュートンとゲーテの流れを追って (中公新書) 大山氏は心理学の研究家、色彩の研究は、ニュートンの実験に始まり今日の色表示体系にいたる。(1994) 色とは何か? 現代では太陽光は、長波長に対応する赤から短波長に対応する菫(スミレ、バ…

アセチルコリンという体内物質を知っていますか?~『心臓の力 休めない臓器はなぜ「それ」を宿したのか 』柿沼由彦氏(2015)

心臓の力 休めない臓器はなぜ「それ」を宿したのか (ブルーバックス) 柿沼氏は心臓の研究者、医師、活性酸素という猛毒にも曝されながら、なぜ心臓は過労死しないのだろうか? (2015) カバー表紙:赤は交感神経、青は副交感神経、赤が圧倒的に多い。 心臓で…

なぜ恐竜絶滅論争に決着が付くのに時間がかかったか?~『決着! 恐竜絶滅論争』後藤和久氏(2010)

決着! 恐竜絶滅論争 (岩波科学ライブラリー) 後藤氏は地質学の研究家、恐竜はなぜ絶滅したのか。専門家にとってはもはや決着済みといえる絶滅の原因をめぐって、いまだに新説が出されてはマスコミを賑わす。これを憂えた著者らは、有名な科学雑誌に論争の余…

ノーベル財団がノーベル賞に託すメッセージとは何か>~『日本にノーベル賞が来る理由』伊東 乾氏(2008)

日本にノーベル賞が来る理由 (朝日新書) 伊東氏は作曲家、指揮者、原爆、核開発からポスト冷戦後まで、パワーポリティクスを鮮やかに読み解き、日本の進むべき道を指し示す。世界の研究と開発を左右する、「最高権威」ノーベル財団の戦略とは。(2008) 湯川博…

生命が誕生した時、大陸はあったのか?~『シーラカンスは語る 化石とDNAから探る生命の進化』大石 道夫氏 (2015)

シーラカンスは語る 化石とDNAから探る生命の進化 大石氏は分生物学者、デヴォン紀から3億年以上のあいだ、その姿をほとんど変えていない「生ける化石」シーラカンス。陸上生物の手足のように太いひれを持つこの魚は、生物の陸上進出の謎を解くヒントになる…

ヒトは生物として成熟するのにどうして長い年月をかけるのか?~『生物に学ぶイノベーションー進化「38億年の超技術』

生物に学ぶイノベーション―進化38億年の超技術 (NHK出版新書 440) 赤池氏は科学技術ジャーナリスト、生物進化の不思議を読み解きながら、「新発想のヒント」を記す。(2014) どうして有死の有性生殖を選択したか? 自ら増殖することが可能なだけで、死ぬこと…

ウィルスは細胞から退化した生物、という仮説~『巨大ウィルスと第4のドメイン 生命進化論のパラダイムシフト』武村 政治 氏(2015)

巨大ウイルスと第4のドメイン 生命進化論のパラダイムシフト (ブルーバックス) 武村氏は細胞進化学などの研究者、次々と発見される巨大ウイルスは、サイズが大きいだけでなく、多彩な遺伝子を持ち、細胞性生物に近い機能を備えているものもいる。これらの新…

ダーウィンはマルクスへ手紙を書いていた~『文明の海洋史観』川勝平太氏 (1997)

文明の海洋史観 (中公叢書) 川勝氏は日本経済史が専門、農業社会から工業社会への移行という「陸地史観」の常識に挑戦し、海洋アジアを近代の発生源とする「海洋史観」を提唱。(1997) 1873年10月にダーウィンからマルクスに宛てた書簡(草稿か投函されなかっ…

それでも我々は常識を打破して非常識に変える力を持っている~『物質から生命へ―自然発生説論争』ヘンリー・ハリス氏(2003年)

物質から生命へ―自然発生説論争 ヘンリー・ハリス氏はサイエンスライター、「生命は物質からひとりでに生じてくる」という説は、アリストテレス以来、多くの科学者、哲学者、歴史家を魅了してきた。(2003年) 自然発生説 自然発生説というのは、適切な条件下…

洗剤アタックと極限微生物の共通項、それは非常識という事~『極限微生物と技術革新』堀越 弘毅 氏(2012)

極限微生物と技術革新 堀越氏は1968年に好アルカリ性細菌を発見し、極限環境微生物研究の突破口を開いた。(2012年) 好アルカリ性菌から極限微生物へ 思いもよらぬ発見が、目の前にあった。半世紀以上前、著者によって好アルカリ性微生物が発見された。それは…

人間にとって可視光線とは何か?~『動物はなぜ動物となったか』日高 敏隆 (1976)

動物はなぜ動物になったか (1976年) (玉川選書) 日高敏隆(1930-2009)は動物行動学者の草分け、本書は1976年の一般向け科学エッセイ。 オンデマンド版 動物はなぜ動物になったか - 玉川大学出版部 動物が目を持った時、光が生まれた 一つの重要な変化が起こっ…

地球に一番多い物質は何か知っていますか?~『鉄理論=地球と生命の奇跡』矢田 浩 氏(2005)

鉄理論=地球と生命の奇跡 矢田氏 は金属工学の研究家、元素としての鉄は、40億年前に生命が誕生したときから、生命になくてはらなないものだった。(2005年) もっとも安定的な鉄原子核 すべての原子核の中で、鉄の原子核がもっとも安全なためである。原子核…

知性とは記憶から予測をすること、脳科学とコンピュータが融合する時~『考える脳、考えるコンピュータ』ジェフ・ホーキンス(2005)

考える脳 考えるコンピューター ジェフ・ホーキング氏はハンドヘルコンピュータの第一世代であるPalmの生みの親である。コンピュータの技術者である彼がどうして脳の本を書いたか?(2005年刊) 脳は階層と、下の階層から入力を受け取り、下野階層に予測を出力…

知性とは記憶から予測をすること、脳科学とコンピュータが融合する時~『考える脳、考えるコンピュータ』ジェフ・ホーキンス(2005)

考える脳 考えるコンピューター ジェフ・ホーキング氏はハンドヘルコンピュータの第一世代であるPalmの生みの親である。コンピュータの技術者である彼がどうして脳の本を書いたか?(2005年刊) 脳は階層と、下の階層から入力を受け取り、下野階層に予測を出力…

メンデルの法則は化学の原子論の概念を生物学に転用したものだった。、西洋の知の構造~『遺伝子の誕生ーメンデルを生んだ知的風土』中沢 信午(1985)

遺伝学の誕生―メンデルを生んだ知的風土 (中公新書 (761)) 中沢信午(1918-2002)は日本の生物学者、人類が遺伝子の観察に成功する80年前、メンデルは遺伝子を予測していた。そこには法則化学の原子論とメンデルの遺伝子が結びついていた経緯があった。(1985年…

40年の生物学者から学ぶ、人は好きでないものでも尊敬できる能力がある証拠~『生物多様性 ~ 私から考える進化・遺伝・生態系』本川 達雄 氏(2015)

生物多様性 - 「私」から考える進化・遺伝・生態系 (中公新書) 本川氏は動物生理学野研究家、 地球上には、わかっているだけで一九〇万種、実際は数千万種もの生物がいる。その大半は人間と直接の関わりを持たない。しかし私たちは多様なこの生物を守らなけ…

地球資源を消費する正体は「死への恐怖だった」という視点~『昆虫にとってコンビニとは何か?』

昆虫にとってコンビニとは何か? (朝日選書) 高橋氏はカメムシの"採集人"、深夜のコンビニは、明かりに引きつけられた昆虫にとって繁殖の場でもある。人間が便利で心地よい生活のためにつくってきた装置は、環境をつくりかえ、多くの昆虫を絶滅させてきた。そ…

現代分子生物学は、25年前に「心身は一体」に科学的解釈を与えていた~『精神と物質』利根川進×立花隆(1990)

精神と物質―分子生物学はどこまで生命の謎を解けるか (文春文庫) 抗体の多様性生成の遺伝学的原理の解明でノーベル生理・医学賞を受賞した1987年、立花氏が利根川氏にインタビュー。1990年刊 遺伝子上のエクソンの一つ一つが別々の遺伝子だった DNAは様々な…

遺伝子がこころに影響を与える、同時に、こころが遺伝子を制御している~『「こころ」は遺伝子でどこまで決まるか』宮川剛氏2011年

「こころ」は遺伝子でどこまで決まるのか―パーソナルゲノム時代の脳科学 (NHK出版新書)心理学出身の宮川氏は、「ひとのこころはどこからくるのか」という壮大な問いに、遺伝子改変マウスを用いた行動様式の研究というアプローチで挑む科学者。2011年刊 ノ…

進化論に対する疑問をコンピュータアルゴリズムで解釈する~『人口生命』というアプローチ

計算しないで進化は論じられない」 コンピュータで生命想像を研究する「人工生命」の方法で、進化について解明をはかる。1998年刊 人口生命とは 生化学やコンピュータ上のモデルやロボットを使って、生命をシミュレーションすることで、生命に関するシステム…