歴史
日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか (文春新書) 昭和初期の北樺太石油、満洲国建国時の油兆地調査、そして南方油田。そこには確かに石油があったはずなのに、日本はモノにできなかった。(2016) なぜ満州大油田を発見できなかったのか? 満州で…
ユダヤ人と近代美術 (光文社新書) 圀府寺氏は西洋美術史の研究家。 あなたはいかなる像も造ってはならない(「出エジプト記」:4-5)――。 ユダヤ教では偶像崇拝が厳しく禁じられていた。 しかし、啓蒙主義思想が浸透しはじめた19世紀以降、ユダヤ人の画家や彫刻…
近代世界と奴隷制―大西洋システムの中で プランテーション労働に基づく南北アメリカの黒人奴隷制と大西洋奴隷貿易を、大西洋システムを背景に克明に分析し、近代奴隷制を資本主義世界との密接な関連の下に捉えた労作。(1995) 表紙:植民地本国あるいは擬人…
ヨーロッパの舌はどう変わったか―十九世紀食卓革命 (講談社選書メチエ) 南氏はドイツ近代史の研究家、十九世紀、ヨーロッパの食卓に未曾有の変動が起きる。植民地からの誘惑の味、コーヒー・砂糖。科学の福音、缶詰。テーブルマナーの洗練、美食大衆の誕生。…
カトリック教会と奴隷貿易―現代資本主義の興隆に関連して 西山氏はカトリック司祭叙階、現代資本主義のスタートラインとなった大航海時代に、カトリック教会は決定的な役割を果たしていた。(2005) 1493年教皇アレキサンデル6世の「贈与大勅書」 「全能なる…
ソビエト帝国の復活―日本が握るロシアの運命 (カッパ・ブックス) ソ連は1980年までは経済成長を続けていた、ではどうして崩壊したのか? toshi_tomieのブログ : ソ連崩壊の真相(2) 非効率な経済が原油をがぶのみして油田が枯渇したためーーゴルバチョフ改…
ザ・シティ 金融大冒険物語 浜氏はマクロ経済学の研究家、国際金融都市として発展を続ける英国ロンドン「ザ・シティ」。 シティはなぜ世界の金融の中心であり続けるのか。(2009) フランスとの戦費を融資する イングランド銀行がいわゆる中央銀行としての位…
世界システム論講義: ヨーロッパと近代世界 (ちくま学芸文庫) 川北氏は世界システム論の研究家、近代の世界史を有機的な展開過程として捉える見方、それが〈世界システム論〉に他ならない。第一人者が豊富なトピックと共にこの理論を解説する。(2016) 近代…
オランダ風説書―「鎖国」日本に語られた「世界」 (中公新書) 松方氏は日本近代史の研究家、日本人の海外渡航を禁じた江戸幕府にとって、オランダ風説書は最新の世界情勢を知るほぼ唯一の情報源だった。幕府はキリスト教禁令徹底のため、後には迫り来る「西洋…
お金の流れでわかる世界の歴史 富、経済、権力・・・・・・はこう「動いた」 大村氏は国税調査官出身のライター、ローマ帝国滅亡は、徴税システムの破綻が原因だった。(2015) 徴税システムの重要性 古代から現代まで、その国の王や、政府にとって、一番、…
経済を読み解くための宗教史 宇山氏は著作家、グローバル社会で成功するビジネスパーソン必須の「宗教×経済」の知識を身につける(2015) BC4世紀、インドで統一王朝が誕生 マウルヤ朝(紀元前4世紀成立)、クシャーナ朝(1世紀成立)、グプタ朝(4世紀成立…
東インド会社とアジアの海 (興亡の世界史) 羽田氏は比較歴史学の研究家、喜望峰からバタヴィア、そして長崎にいたる海域を「商品」で結んだ東インド会社とは?(2007) そもそも東インドとは アフリカ南端の喜望峰からマゼラン海峡に至る間に位置する海岸沿…
物語 大英博物館―二五〇年の軌跡 (中公新書) 出口氏は英文学の研究家、 英国の発展とともに、ギリシア、エジプト、アジアへと蒐集品を増やし、「世界一」の名にふさわしいまでに成長した。(2005) 大英博物館という建物 1848年には、「イギリス中で最大…
17歳のための世界と日本の見方―セイゴオ先生の人間文化講義 松岡氏は、情報編集の実務家、研究家、なぜか日本人は仏教のことも、着物のことも、三味線のことも知らなくなってしまった。(2006) 修道院の図書館「ヴィヴァリウム」 ベネディクトゥスという人…
人間を考える (PHPビジネス新書 松下幸之助ライブラリー) 「人間には、万物を支配する力が、その本性として与えられている」―20年以上にわたる研究の末、人間の本質を究めた「新しい人間観」。それをもとに人間の歩むべき道を説いた「真の人間道」。経営者と…
日本の「運命」について語ろう 浅田氏は小説家、歴史を学ぶ意味は二つあります。 ひとつは現代につながる考え方や社会のありようを知ること。そしてもうひとつが、平和な時代が続けられなくなった理由について考えることです。(2015) 1853年黒船来航 4隻の…
語源に隠れた世界の歴史: 世界史の重要知識もわかる! (知的生きかた文庫) 岩中氏はライター、世界中の歴史を、語源という窓から覗いてみませんか?(2015) なぜ七面鳥はターキーなのか? 七面鳥はアメリカ大陸北中部一帯の、開けた落葉樹と針葉樹の混合林に…
ナポレオン言行録 (岩波文庫 青 435-1) かならずしも長くはない一生にナポレオン(一七六九―一八二一)はおびただしい量の手紙・布告・戦報・語録などを書き,あるいは口授した.本書はそのうちから最も意味深く最も興味深い文章を選んで年代順に配列したも…
満洲暴走 隠された構造 大豆・満鉄・総力戦 (角川新書) 安豊氏は経済システム論の研究家、混迷の中で建国され13年で崩壊した満洲国。一極集中の特異な社会、急拡大した満鉄、石原莞爾ら陸軍エリートの苦悩――成立と暴走の要因を「東大話法」で話題の著者が解…
コメを選んだ日本の歴史 (文春新書) 原田氏は日本の料理史の研究家、イモ、雑穀、獣肉…。さまざまな食物のなかで、どうしてコメだけが聖なる地位を獲得できたのか?(2006) なぜコメなのか? まず何よりコメは、栄養価が高く食味に富む食物で、繁殖力に優れ…
大量生産の社会史 アメリカ歴史博物館編纂、ネザン・ローゼンバーグ氏が大量生産がなぜアメリカで始まったのか、 を考察する。(1984) kocho-3.hatenablog.com アメリカ的製造方式 1851年のロンドンの水晶宮博覧会のときまでに、イギリス人が「アメリカ的製…
戦後経済史 野口氏はファイナンス理論の研究家、戦後70年をリアルタイムで生きた経済学者の集大成。(2015) 日本の経済のピークは90年代半ば 名目為替レートではなく、各国の物価上昇率の差を調整した実質為替レート指数をみると、円は90年代中頃に140前後…
(講談社現代新書) 菊池氏はオーストリア文学の研究家、ヨーロッパ興亡史の鍵は、傭兵にあった! 古代ギリシャからはじまり、ローマ帝国を経て中世の騎士の時代から王国割拠、近代国家成立まで、時代の大きな転換点では、常に傭兵が大きな役割を果たしてきた。…
灯台の光はなぜ遠くまで届くのか 時代を変えたフレネルレンズの軌跡 (ブルーバックス) レヴイット氏はサイエンスライター、1800年代、海難事故が相次いでいたフランスで、暗い海を明るく照らす灯台が求められていた。小さな光を効率よく、より遠くまで届ける…
ヨーロッパ史における戦争 (中公文庫) ハワード氏は戦争史の研究家、中世から第二次世界大戦に至るまでのヨーロッパで起こった戦争を、テクニックだけではなく、社会・経済・技術等の発展との相関関係においても概観。(原書は1976年、改訂版文庫は2010) ヨ…
贈与の歴史学 儀礼と経済のあいだ (中公新書) 桜井氏は日本中世史の研究家、中世日本、得に15世紀の100年間の贈与慣行は世界的にも類を見ない極端に功利的な性質を帯びる。損得の釣り合いを重視し、一年中贈り物が飛び交う中世人の精神を探り、義理や虚礼、…
ユーラシアの東西―中東・アフガニスタン・中国・ロシアそして日本 杉山氏はモンゴル史の研究家、イラク・アフガン戦争の歴史的意味とは、ユーラシア大陸を一塊りとしてみれば、あらたな地平が浮かび上がる。(290ページ) 現代のタタル~タタルとはモンゴル…
ロシアについて―北方の原形 (文春文庫) 巨大な隣国・ロシアを、いかに理解するか。歴史をつぶさに検証してロシアの本質に迫り、両国の未来を模索した評論集。(1986) 若い歴史を持ったロシア 私どもは、人類の文明史からみて、ロシア人によるロシア国は、き…
藁のハンドル (中公文庫―BIBLIO20世紀) アメリカの自動車王ヘンリー・フォードは、今世紀のはじめ今日の資本主義の基礎を築いた起業家のひとりであり、自動車の大量生産方式を確立した人物である。大企業の目的は人々を貧困の辛い労働から解放し生活を楽しめ…
誰も知らない男 なぜイエスは世界一有名になったか 全米屈指の広告代理店の創立者、ブルース・バートンが描く、キリスト。人は生まれてから死ぬまで、自分を広告し続けなければならない。イエスの言動は現代ビジネスの真理を体現している。(原著は1924年、…