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毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

本にどうして値段が付いているのか?~『 街場のメディア論 』内田樹氏(2016)

街場のメディア論 (光文社新書) 内田氏はフランス思想史の研究家、評論家、僕は自分の書くものを、沈黙交易の場に「ほい」と置かれた「なんだかよくわからないもの」に類すると思っています。(2010) どうして書物には値段がついているのか? 原理的に言え…

文学は人の心も現実も描くものなのか?~『文学の読み方』さやわか氏(2016)

文学の読み方 (星海社新書) さやわか氏はライター、評論家、いったい日本の文学とは何なのでしょう? (2016) 日本文学の錯覚 ・・・この本の大きなテーマである、日本文学に染みついた二つの錯覚の成り立ちについてお話します。具体的に言うと、ふたつとは …

ライターズ・ブロック、という言葉を知っていますか?~『 明日、機械がヒトになる ルポ最新科学』

明日、機械がヒトになる ルポ最新科学 (講談社現代新書) 小説家・海猫沢めろんが最先端の研究を行う7人の科学者を訪ね、「人間化する機械」と「機械化する人間」、その両方がぶつかり合う境界を見つめ、「人間」について考えます。 ライターズ・ブロック 作…

ノーベル文学賞、その傾向と対策~『村上春樹はノーベル賞をとれるのか?』川村湊氏(2016)

村上春樹はノーベル賞をとれるのか? (光文社新書) 川村氏は作家、ノーベル文学賞は文学の本質的な問題ではない。 2016年ノーベル文学賞の発表前に出版された。(2016年9月) 日本人とノーベル文学賞 1968年には、川端康成を通じて非西欧世界の日本にも文学と…

過去と戦えば負け、未来と戦えば勝てる~『終わった人』内館牧子氏(2015)

終わった人 内館氏は脚本家、定年って生前葬だな。衝撃的なこの一文から本書は始まる。(2015) 内館牧子氏 1970年、武蔵野美術大学造形学部基礎デザイン学科卒。その後は三菱重工業に入社、1987年脚本家デビュー(当時39歳)。 OLという暮らし 当時の三菱重…

年末年始、1年、10年、あるいは人生の目標を考える時期~『かわいい自分には旅をさせよ』浅田次郎

かわいい自分には旅をさせよ (文春文庫) 男の堕落とはなにか――笑いと涙の極上エッセイ集(文庫は2015) 「昭和五十九年度目標事項」 書斎の押し入れには、ボツ原稿の束がいくつもの段ボールに詰められて眠っている。その中から、たまたま「昭和五十九年度目…

「それが人生でもっとも美しいときだなんて誰にも言わせない。」の小説を知っていますか?~『アデン、アラビア』ポール・ニザン(1936)

アデン、アラビア/名誉の戦場 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-10) ポール・ニザン(1905-1940)はフランスの小説家、老いて堕落したヨーロッパにノンを突きつけ、灼熱の地アデンへ旅立った二十歳。憤怒と叛逆に彩られた若者の永遠のバイブル。(原著は1…

あなたにとって、「この人生においてやるべきこと」に必要なシステムは何か?~『職業としての小説家』村上春樹氏(2015)

職業としての小説家 (Switch library) 誰のために書くのか、どのように書くのか、そしてなぜ小説を書き続けるのか、小説を書くための強い心とは。(2015) 時間を味方につける 僕は毎日10枚の原稿を書きます。とても淡々と。「希望もなく、絶望もなく」とい…

超現実(シュルレアリスム)と現実の境目は何だったのか?~『シュルレアリスムとはなにか』巌谷 國士 氏(2002)

シュルレアリスムとは何か (ちくま学芸文庫)巌谷氏はフランス文学、特にシュルレアリスムの研究家。現実に内在し、ときに露呈する強度の現実としての超現実―シュルレアリスムとは何か?(2002) 表紙はマックス・エルンスト「ナイチンゲールに脅される2人の子ど…

創作活動は孤独なもの、だからこそ創作者は場を共有する~『歌仙の愉しみ』大岡信/ 岡野弘彦/丸山才一(2008)

歌仙の愉しみ (岩波新書) 大岡信/ 岡野弘彦/丸山才一 当代随一の詩人、歌人、小説家が揃って、一巻三十六句の調べを織りなす。古きよき歌ことばから現代語まで、とっさの受けは縦横無尽。(2008) 丸山才一氏の「わたしたちの歌仙」より。 歌仙の愉しみ 連句は…

創作活動は孤独なもの、だからこそ創作者は場を共有する~『歌仙の愉しみ』大岡信/ 岡野弘彦/丸山才一(2008)

歌仙の愉しみ (岩波新書) 大岡信/ 岡野弘彦/丸山才一 当代随一の詩人、歌人、小説家が揃って、一巻三十六句の調べを織りなす。古きよき歌ことばから現代語まで、とっさの受けは縦横無尽。(2008) 丸山才一氏の「わたしたちの歌仙」より。 歌仙の愉しみ 連句は…

欧米文学の源流は『オデュッセイア』、この模倣から文学がスタートしている~『早わかり 世界の文学 』清水義範(2008)

早わかり世界の文学―パスティーシュ読書術 (ちくま新書) 作家・清水義範の小説スタイルは「パスティーシュ(模倣芸術)」と呼ばれてきた。世界の文学はつながっている。2008年刊 パスティーシュ読書術 パスティーシュはフランス語であり、美術などで使われる用…