毎日1冊、こちょ!の書評ブログ

2013年8月から毎日、「そうだったのか」という思いを綴ってきました。

コンピュータ

ロボットは死を恐れるか?~『アイの物語』山本 弘氏(2009)

アイの物語 (角川文庫) AIあるいはロボットと人間の交流を描くSF短編集。詩音という名前の介護用ロボットが老人用リハビリ施設にやって来る“詩音が来た日”の中で、人間にとって死とは何か?ロボットにとって死という概念は存在するのか?ということをモチー…

産業のモジュールはいつ始まったのか?~『 モジュール化―新しい産業アーキテクチャの本質』青木昌彦氏×安藤晴彦氏(2002)

モジュール化―新しい産業アーキテクチャの本質 (経済産業研究所・経済政策レビュー) モジュール化とは、単なる分業ではない。全体として統一的に機能する包括的デザイン・ルールのもとで、より小さなサブシステムに作業を分業化・カプセル化・専門化すること…

ハイテク企業に重要なのは技術か、マーケティングか?~『インテル 世界で最も重要な会社の産業史』M・マローン氏(2015)

インテル 世界で最も重要な会社の産業史 「半導体の集積密度は18~24ヶ月で倍増する」つまり「コンピュータの処理能力は指数関数的に向上していく」、1965年、インテルの創業者であるゴードン・ムーア博士が発表した論文に書かれていた半導体の能力に関する洞…

”遠心性コピー”という言葉を知っていますか?~『人口知能のための哲学塾』三宅陽一郎氏(2016)

人工知能のための哲学塾 三宅氏はゲームAI開発者、人工知能は「私」というものを持ちうるのか? そうならばそれはいかにしてか? 「世界」とは何か? そして「身体」とは何か?(2016) 遠心性コピー 遠心性コピーは、1953年に医学の研究の中で発見されました。…

電卓とは何だったのか?~『ロケット・ササキ:ジョブズが憧れた伝説のエンジニア・佐々木正』大西康之氏(2016)

ロケット・ササキ:ジョブズが憧れた伝説のエンジニア・佐々木正 大西氏はジャーナリスト、佐々木氏はシャープの技術トップとして半導体の開発競争を仕掛け続け、 日本を世界のエレクトロニクス産業の先頭へ導く。(2016) 電卓登場 激しい開発競争の中で、電…

脳と人口知能、どこまで似ていて何が違うのか?~『 脳・心・人工知能 数理で脳を解き明かす』甘利俊一氏(2016)

脳・心・人工知能 数理で脳を解き明かす (ブルーバックス) 甘利氏は神経回路網の数理的な研究者、数学の理論で脳の仕組みを解き明かせれば、ロボットが心を持つことも可能になるのだろうか?(2016) 自己組織化と脳 (誕生して)できたての脳は、外界の情報…

Google,Nグラム・ビューワーを使ってみましたか?~『カルチャロミクス;文化をビッグデータで計測する』Eエイデン氏×Bミシェル氏(2016)

カルチャロミクス;文化をビッグデータで計測する エイデン氏、ミシェル氏はビックサイエンスデータの研究家、 Googleがスキャンした大量の書籍(過去、数世紀ぶん! )から、各年に発行された本に使われている単語・フレーズの使用頻度をグラフに示す「グーグル…

50年後の究極のディスプレイを想像できるか?~『魔法の世紀』落合陽一氏(2015)

魔法の世紀 落合氏はメディアアーティスト、アートとテクノロジーの変遷から未来を切り取る。(2015) 1965年、サザランドが構想した究極のディスプレイ 究極のディスプレイは、コンピュータが物体の存在をコントロールできる部屋になる。椅子が表示されれば…

デジタル生命を進化させてわかる、生物の遺伝システム~『デジタル生命の進化』和田健之助氏(1994)

デジタル生命の進化 (岩波科学ライブラリー (11)) 和田氏は生物情報学の研究家、遺伝子の持つ複製,交叉,突然変異といった特性をそなえた「生命」を計算機の中で実現したとき,それはどのように進化するか?(1994) ネオ・ダーウィニズム よく知られている…

1984年アップルのCMが教えてくれること、ビジネスはパーソナルな感情に行き着く~『ムーンショット! -Moonshot』ジョン・スカリー氏(2016)

ムーンショット! -Moonshot! ムーンショットとは、シリコンバレーの用語で「それに続くすべてをリセットしてしまう、ごく少数の大きなイノベーション」のことをいう。パーソナルコンピュータとして生まれたアップルIIもそうだし、クリエイティブな人々に向け…

ネットビジネスとは、人々に上手にコンピューターを使わせるかを競っていた~『戦略がすべて』瀧本 哲史氏(2016)

戦略がすべて (新潮新書) 瀧本氏はイノベーション論の実践家、どの世界にも各々の「ルール」と成功の「方程式」が存在する。それでは資本主義社会の攻略法とは?(2016) ネットビジネスが儲かる一つの理由は、利益を上げることに徹していることにある。・・…

パソコンと中世ヨーロッパの写本との共通項とは”編集”~『17歳のための世界と日本の見方―セイゴオ先生の人間文化講義』松岡正剛氏(2006)

17歳のための世界と日本の見方―セイゴオ先生の人間文化講義 松岡氏は、情報編集の実務家、研究家、なぜか日本人は仏教のことも、着物のことも、三味線のことも知らなくなってしまった。(2006) 修道院の図書館「ヴィヴァリウム」 ベネディクトゥスという人…

他人の行動から見出す、”心”は実在しない~『アンドロイドは人間になれるか』石黒 浩氏(2015)

アンドロイドは人間になれるか (文春新書) 石黒氏はヒト型ロボット=アンドロイドの研究家、 アンドロイドが教えてくれる「人の気持ち」や「人間らしさ」の正体とは?常識を次々と覆していく鬼才が人間の本質に迫る。(2015) どうしてアンドロイドを作るか?…

”私”とは無意識を自分でやったと考える”お目出度い存在”~『脳はなぜ「心」を作ったのか「私」の謎を解く受動意識仮説』前野隆司氏(2010)

脳はなぜ「心」を作ったのか「私」の謎を解く受動意識仮説 (ちくま文庫) 前野氏はロボット・ヒューマンインタラクションの研究を行う。意識とは何か。意識はなぜあるのか。「人の『意識』とは、心の中でコントロールするものではなく、『無意識』がやったこ…

Googleの強みは低コストと高性能を両立したコンピュータメーカーである~『ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる』梅田 望夫氏(2006)

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書) Googleは高品質なサービスが無料で提供されるようになった。どうしてGoogleはそれを実現できたのか?(2006) Googleとは 1998年設立、検索エンジン、クラウド・コンピューティング、ソフトウェア、…

あなたは何にサインアップしていますか?~『超マシン誕生 新訳・新装版』トレイシー・キダー氏(1981)

超マシン誕生 新訳・新装版 1982年のピューリッツァー賞(ノンフィクション部門)を受賞した、ハードウェアとファームウェアを中心としたコンピュータ開発についてのベストセラー・ノンフィクション。 著者のトレイシー・キダー氏はノンフィクションライター…

我々の理想郷は「地球村」なのかもしれない~『ノイマンの夢・近代の欲望―情報化社会を解体する 』佐藤俊樹氏(1996)

ノイマンの夢・近代の欲望―情報化社会を解体する (講談社選書メチエ) 佐藤氏は社会学の研究家、「技術が社会を変革する」=技術決定論を脱構築し、技術と社会のダイナミックな対話を通して、21世紀社会を展望。(1996) 2010年改訂版が出ていました。 マクルー…

どうして2045年問題は30年後に設定されるのか?~『人間は「心が折れる」からこそ価値がある』苫米地 英人氏(2015)

人間は「心が折れる」からこそ価値がある 苫米地氏は過去人工知能の研究を手掛けてきた。巷の「AI(人工知能)論議」の大ウソを喝破。高付加価値人間の「脳力」の秘密に迫る。(2015) もっともらしい未来予言は、だいたい30年先をいう 2045問題をどのように定…

世の中から失敗が無くなったら幸せになれるのか?~AIは「心」を持てるのかG・ザルカダキス氏(2015)

AIは「心」を持てるのか ザルカダキス氏はサイエンスライター、AI・ロボットは人類を救うか?(2015) 今のAIは特異点を超えられない 第一の前提は、私たちのコンピュータテクノロジーが、アーキテクチャー的には人間の脳と異なるのに、自己認識を含むを含む人…

プログラミングとは自己表現である~『プログラミングバカ一代』清水 亮 氏×後藤 大喜氏(2015)

プログラミングバカ一代 (就職しないで生きるには21) 清水氏はゲームプログラミング、そして経営者、人類はいまよりもずっと進化できるはずだ。全ての人類をプログラマーにする。これが僕の人類補完計画なのだ。(2015) パーソナルコンピュータとアラン・ケイ…

ソーシャルグラフという言葉を知っていますか?~『ウェブとはすなわち現実世界の未来図である』小林弘人氏(2014

ウェブとはすなわち現実世界の未来図である (PHP新書) 小林氏はメディアの実務家、「現実世界のほうがウェブで培われた思考様式、心理状態をコピーしていく」(2014) ソーシャルメディアは人と人をつなぐ フェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディア…

D-Wave Systemsという会社の量子コンピューターを知っていますか?~『量子コンピューターが本当にすごい』竹内 薫氏(2015)

量子コンピューターが本当にすごい (PHP新書) 量子力学の原理を使って複数の計算を同時に行い、スパコンを圧倒的に凌ぐ計算能力を持つ量子コンピューター。2011年、カナダのD—Wave systems社が突然、量子コンピューターの発売を発表。(2015) 量子コンピュー…

知性とは記憶から予測をすること、脳科学とコンピュータが融合する時~『考える脳、考えるコンピュータ』ジェフ・ホーキンス(2005)

考える脳 考えるコンピューター ジェフ・ホーキング氏はハンドヘルコンピュータの第一世代であるPalmの生みの親である。コンピュータの技術者である彼がどうして脳の本を書いたか?(2005年刊) 脳は階層と、下の階層から入力を受け取り、下野階層に予測を出力…

知性とは記憶から予測をすること、脳科学とコンピュータが融合する時~『考える脳、考えるコンピュータ』ジェフ・ホーキンス(2005)

考える脳 考えるコンピューター ジェフ・ホーキング氏はハンドヘルコンピュータの第一世代であるPalmの生みの親である。コンピュータの技術者である彼がどうして脳の本を書いたか?(2005年刊) 脳は階層と、下の階層から入力を受け取り、下野階層に予測を出力…

「ディープラーニング」という言葉 を知っていますか ? 最先端人口知能と脳科学の融合から何を学ぶか?~『AIの衝撃 人口知能は人類の敵か』 小林 雅一 氏(2015)

AIの衝撃 人工知能は人類の敵か (講談社現代新書) 小林氏は人口知能などのアナリスト、 脳科学とコンピュータの融合が私たちの常識を覆す!「自ら学んで成長する能力」を身につけた次世代ロボットは、人間社会をどのように変えるのか? AIが能力向上は機械学習…

デスクワークに身体性を取り入れる方法はないか?と考え深く深呼吸してみる。~『ロボットという思想』浅田 稔 氏(2010年)

ロボットという思想~脳と知能の謎に挑む(NHKブックス) 浅田氏は認知発達ロボティックスの研究者。ロボットがココロを持ち、私たち人間とコミュニケーションする日はくるのか。学習し成長するロボットをつくりだすことで、人間の知性と身体の驚くべき関係が見…

進化論に対する疑問をコンピュータアルゴリズムで解釈する~『人口生命』というアプローチ

計算しないで進化は論じられない」 コンピュータで生命想像を研究する「人工生命」の方法で、進化について解明をはかる。1998年刊 人口生命とは 生化学やコンピュータ上のモデルやロボットを使って、生命をシミュレーションすることで、生命に関するシステム…

人口知能が代わりに何でもやってくれる時、我々は自らが何をしていたいか?~新井紀子氏「ロボットは東大の入れるか?」

ロボットは東大に入れるか (よりみちパン! セ) (よりみちパン!セ) 新井氏は数学論理学の研究家。「24時間、疲レマセン。フヘイフマンモ言ワナイシ、大シタコストモカカリマセン。」みんながわかる、人工知能の最前線!今後、「人間」に残される領域とはなのか…

天気予報は未来予測ではない、過去データを表示しているだけ~神永正博氏・小飼弾氏「未来予測を嗤え!」

未来予測を嗤え! (oneテーマ21) 予測では知ることがきない、人類にとって大事なことがある。人気の書評家と気鋭の数学者による白熱講義! どうして天気予報の精度が上がったか? 昔はせいぜい百葉箱で温度や湿度を測るくらいでしたが、1930年代にはラジオゾン…

メディアミックスの現代的意味について~書評「メディアミックス化する日本」 大塚英司氏の近著

メディアミックス化する日本 (イースト新書) 大塚氏はまんが原作者、批評家 。「モラルなきWebは愚民政治装置である」 メディアミックス(media mix)とは、広告業界の用語で商品を広告・CMする際に異種のメディアを組み合わせることによって各メディアの弱…

世界には知らない事が沢山ある、Vocaloidの歌姫「初音ミク」が教えてくれた事

初音ミクはなぜ世界を変えたのか? 初めての音が未来からやって来る、VoCaloid技術により合成された歌声。 2014年9月、東京体育館でコンサートに遭遇、興味を持つ 初音ミクとは~序章より 歌声合成ソフトウェア、つまりはコンピュータに歌わせることのできる…

脳以外の身体がサイボーグになる時~それは瞑想状態

デジタルは人間を奪うのか (講談社現代新書) 2014年スーパーコンピューターを駆使してチューリングテストをパスしたと報道 デジタルの定義 デジタルとは情報を扱う際の表現方法のひとつで、連続的な数量に基づき数値化されていないアナログに対して、離散的…

脳以外の身体がサイボーグになる時~それは瞑想状態

デジタルは人間を奪うのか (講談社現代新書) 2014年スーパーコンピューターを駆使してチューリングテストをパスしたと報道 デジタルの定義 デジタルとは情報を扱う際の表現方法のひとつで、連続的な数量に基づき数値化されていないアナログに対して、離散的…

フィルター・バブルという言葉を知っていますか?~私とあなたの検索結果が違う意味

閉じこもるインターネット――グーグル・パーソナライズ・民主主義 イーライ・パリサー: 1980年生まれ。アメリカ最大のリベラル系市民政治団体の1つ、「ムーブオン」(MoveOn.org)の元エグゼクティブ・ディレクターで、現在は理事会長。本書は2012年刊。 イーラ…

コンピュータとの競争、勝利の方程式があった!~コンピュータを味方にするという事

機械との競争 「これからがデジタル革命の後半戦。飛躍的に能力を拡大していくコンピュータに人間はますます仕事を奪われる」 産業革命が証明する、機械との競争 産業革命の初期までは立派に雇用されていた者の職が、20世紀初めにはほぼ消滅するという事態が…

多層化された世界観とネット評判社会~IT技術が安心と信頼の仕組みを変える

ネット評判社会 (NTT出版ライブラリーレゾナント057) 信頼社会から、新しい安心社会へ?ネットオークションの仮想世界に見る近未来の姿と、山岸俊男「信頼の構造」理論の新たな展開。 信頼と安心 相手は良い人である、信頼できる人であるという、相手の人間性…

思考する、自己表現するとは何か?~コンピュータとの比較によって分かる事

文庫 思考する機械コンピュータ (草思社文庫) ヒリス氏は進化論的コンピュータ、人工ニューロン、超並列コンピュータの第一人者。著者が歩んできた道をたどりながら、コンピュータの可能性を解き明かした名著。原著は1998年 発刊。 239ページ 視覚に関するサ…

古代メソポタミアの粘土版、バッハの作曲、そして株取引~キーワードは「アルゴリズムは貴方の味方」

アルゴリズムが世界を支配する (角川EPUB選書) 古代から存在はしたが、2000年代、ウォール街で金融商品の開発に活用されたことで一気に進歩したアルゴリズム。映画や音楽のヒット予測に限らない、今や私たちの生活のあらゆる場面に進出しているのだ――。 …

世界最初のパーソナルコンピュータは何年前に発売されたか?~1974年、PCは「おたく」の世界だった!

<エピソードでたどるパソコン誕生の謎 岸野氏は半導体が専門、「多くの電子技術はパソコンが世に出る鍵になった。マイクロプロセッサの開発もその一つだ。これなしに現在のパソコン、ケータイ、コンピュータ、そして、インターネットはあり得ない。」 169ペ…

サイバーの語源は70年前の"サイバネティクス"~サイバー空間で知っておきたい"究極の質問"とは?

サイバーとは? サイバーとは生命体と情報機器が混じり合った状態、そしてその状態がネットワーク化した空間を指す言葉。Syber-space、電脳空間。これから拡張してコンピュータ、インターネットなどをしめす接頭語。語源はサイバネティックス。 ウィーナー …

本は死なない~「Amazonキンドル開発者の独白」を電子書籍ででなく、リアルな本で読んで思う事。

本は死なない Amazonキンドル開発者が語る「読書の未来」 初代キンドル開発者にして、電子書籍の基準を創った天才の独白。「紙の本をそのまま最初から読む時代(Reading 1.0)から、デジタルの特性を活かした電子書籍を堪能する時代( Reading 2.0)へのシフト」…

我々はもっと自己表現していい!~パーソナルコンピュータのコンセプトを創ったアラン・ケイ氏が伝えたい事。

アラン・ケイ (Ascii books) パーソナルコンピューティングの父、と言われることもある。主に、オブジェクト志向プログラミングとユーザーインターフェース設計に関する初期の功績で知られている。(Wiki) 1977年ダイナブックのモックアップ History of Compu…